この記事では、全体感を把握するため、メタバースにまつわる様々な用語を一つの記事にまとめました!
全体の構図は、次のようなイメージを持っておくと理解しやすくなると思います。
「ブロックチェーン」という技術により「Web3.0」というプラットフォームが実現
その上に「メタバース」があり、「NFT」や「DAO」、「DeFi」というツールが繋いでいる
Web3.0は、黎明期で発展中ですが、全ての始まりは2008年のサトシ・ナカモトのブロックチェーン構想によるものと言われています。
- 2008年ブロックチェーンの誕生(Web3.0全ての源泉)
- 2009年仮想通貨の誕生 (ビットコイン、イーサリアムなど)
- 2018年トークン発行で資金調達する新規通貨公開(ICO)ブーム
- 2020年「Defi(分散型金融)」が過熱
- 2021年NFTの普及
- DAO(自律分散型組織)
- Web3.0、メタバース、NFTが流行語に
1)基礎技術ブロックチェーンの誕生
メタバースの仕組みを理解するには、全ての土台にあるブロックチェーンは何かについて知る必要があります。
ブロックチェーンは、インターネットと同じくらいのインパクトがある技術と言われています。
ブロックチェーンとは、世界中のパソコンが電子証明台帳をブロックにして、それがネットワークでチェーン状につながって監視し合う仕組みのことです。
サトシナカモトがブロックチェーンの概念を最初に提唱してから最初のブロック(BTC ジェネシス・ブロック生成)が生成されたのが2009/1/3と言われています。
そこから一度も止まることなく稼働し続けている事実は革命的なことだそうで、クルマでいうとガソリンを入れなくても走り続けられるような永久機関にも例えられます。
ブロックチェーンの市場規模
結論からいうと、3〜5年で一般的に普及し、経済に大きな役割をもたらす予想があります。
これは、今後ブロックチェーンがどれだけの経済的影響力を持つか、経済産業省や矢野経済研究所やニック経済研究所などが算出しています。
国内市場
2020年 100億円
2025年 1000億円超え
2020年から2025年のCAGR(年平均成長率)は、67%と急成長していくようです。
関連する全てを合計すると67兆円の経済規模があると言われています。
世界
2024年 3600億円
2021年から2028年までの成長率は、GAGR(年平均成長率) 84.2%と物凄い成長率です。
ブロックチェーンの種類
ブロックチェーンは、日々多数の種類が誕生していますが、主に3種類のタイプに分類されます。
- パブリック型
- プライベート型
- コンソーシアム型
ブロックチェーンにより実現可能なこと
① データの改ざん防止
ブロックチェーンをハッキングしてデータを改ざんするには、世界中のPCのデータの70%をハッキングしなければなりません。
70%のPCをハッキングするには、相当の電力消費やリソースがかかるため、対価に見合わないため実現される事がないということです。
これは、すでに仮想通貨やNFTアートなどに活用されており、金融革命が期待されています。
② 取引における公平性の実現
ブロック(電子証明台帳)には、過去の取引のデータが全て残されており、仲介業が必要にならず、取引に確実性とスピードと透明性をもたらします。
ゆくゆくはスマホでデジタル印鑑が押せるような技術に活用されていきます。
③ オンライン売買を簡潔にする
ブロックには過去の履歴が全て残されていることから、トレーサビリティ(追尾可能性)により、必要な時に必要な情報を引き出せるため、例えば個人が売買するときや送金するときなどに、これまでのようないくつものIDやパスワードなどの手間から解放されます。
他にも食品の安全確保にもすでに実用化されていて、多岐にわたる食品のサプライチェーンの各工程をリアルタイムで1瞬で共有できる事で管理が容易になっているようです。
Iot、DXなど次世代の産業にて欠かせない存在と感じます。
2)ブロックチェーンから誕生した仮想通貨
ブロックチェーンから誕生した仮想通貨の代表的な例を紹介します。
今のところ、2大仮想通貨はビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)です。(最近ETHの上昇率がBTC超え)
*草コインはたくさんありますが、最近ICO(新規通貨公開)された、注目されている草コイン代表例としてXDCとXRPを取り上げています。
ビットコイン は以前は訳のわからないものとして扱われ、掘り起こすという表現がされていました。
ビットコインは主に送金処理の承認作業をする「マイナー」とビットコインの保有者「ホルダー」で構成されています。
Bitcoinの生みの親「サトシナカモト」はすでに姿を消していて、彼の残したプログラム(ブロックチェーン)という掟に則って皆が動いています。
それが今やデジタルゴールドと呼ばれ、数百兆円の価値を持つようになりました。
しかも、このビットコインのマイナーは世界中に分散していることで、プログラムを改ざんする攻撃は効果がないと言われるくらいのセキュリティレベルになっています。
つまりビットコイン は、2009年以降12年以上の間、一度も止まることなく稼働し続けてきた最初の「自律分散型組織=DAO」と言えます。
Web3.0時代
今後は、今のWeb2.0からWeb3.0の時代が到来すると言われていて、現在はまさに新しいフェーズに入りつつあります。
「Web3.0」とは、これまでのSNS主流の情報交換から更に進化して、ユーザー同士で直接的に価値が交換されるようになります。
これを実現しているのが、まさしくブロックチェーンの技術で、次のような様々な社会的価値が生み出されています。
- メタバース
- NFT
- De-Fi
- DAO
メタバースとは?
メタバースとは、世界中にあるデジタルの仮想空間がブロックチェーン技術で繋がることで、現実社会のように全てが一つの経済圏として機能することが理想と考えられます。
現在のメタバース空間では、まだまだ黎明期なので、それぞれのプラットフォームが分かれていて繋がっていませんが、今後それらをつなぐ技術が待望されています。
メタバースの経済規模
将来的なメタバースの市場規模は、1兆ドル(110兆円)とも言われており、旧フェイスブック社が「メタ・プラットフォーム」へ名前を変更したのは世界的に大きなニュースとなりメタバースへ1兆円を投資した「メタ社(FB/MVRS)」は「Google(GOOGL)」の時価総額を抜くだろうという意見もあります。
(ゲーム例にを取り上げているのは、すでに個別のメタバースと呼べるコミュニティを形成していて分かりやすくするためです。)
しかしながら、これは理想で実際には次のような、個別のメタバース空間が乱立している状態だと思います。
- ROBLOX(ゲーム)
- Cluster アバター使ってメタバース空間で交流
- BLACKTOPIA
- LINEブロックチェーン(日本国内)
- ユニマ(企業NFT発行支援)
- Hashport(PLTトークン)
- CARDANO(スマートコントラクト不要取引)
など挙げればきりがありません。
リアル世界ではモノを所有しなくなる傾向がありますが、逆にメタバースのようなデジタル世界ではモノをたくさん所有するようになると考えられます。
この理由はデジタルだと、他の人との差別化欲求や意味合いが高まるし、たくさん保有していてもリアルのようにスペースを取らないためです。
また、メタバースの世界が一般的になって最も体感的に大きく変わることは、2Dから3Dへの移行です。
現在のSNSは2Dベースのプラットフォームが主流です。例えば写真や動画です。
しかし、メタバースでの世界ではより多くの情報が扱えるようになるため、3Dがベースとなっていくと考えています。
メタバースを中心に視点を変えると現在、開発されている最先端テクノロジーは、それの下準備をしているように思えます。
- AR、VR、MRなどの映像技術
- 5G、6Gなどの次世代通信インフラ
- 携帯端末への3Dスキャニングの実装
それに加えて、資格や聴覚以外の5感が実装されるようになるとさらに没入感が研ぎ澄まされるようになります。
De-Fiとは?
DiFiとは、Decentralized Finance(分散型金融)という意味で、最近ではDEXという分散型金融サービスが生み出されています。
DeFiのメリットはインターネット上に価値のやりとりをなめらかにする金融機能を生み出し、デジタルの経済活動をスムーズにすることです。
つまり、みんなでインターネット上に銀行を作っているんだね
中央集権型の金融サービスをCEX、分散型金融の金融サービスをDEXと呼びます。
DeFiの具体例を、具体的にこちらの記事で解説しています。
NFTとは?
NFTをひとことで言うとと、「実物やデジタル資産に所有権(唯一性)を与える技術」のことです。
NFT=Non-Fungible Token(代替え不可能なトークン)
NFTが普及すると、唯一性が生まれることで、「デジタル化できるありとあらゆるものに価値を付与することが可能になる」ということが言えます。
NFTは、イーサリアム(ETH)という仮想通貨の機能である、「スマートコントラクト」を使って自分で売買することが実現し、NFTの取引に活用されています。
スマートコントラクトとは、簡単にいうと仮想通貨に情報を書き込むことができるという機能です。
個人的に思うNFTの最大の価値は、これまで埋もれていたり搾取されていた、知られていなかった才能が表に出てくるチャンス(投資家、クリエイター双方)が到来したことだと思います。
それぞれ得意不得意がありますが、絵(ビジュアル)は文字(テキスト)よりも圧倒的に情報量が多く、共感を得られるコミュニケーションツールだと感じています。(個人的見解)
NFTを投資家目線で解釈をすると、次のように考えることができると思います。
NFTについての、より詳しい内容は、次のページで解説しています。
また、他にもNFTゲームというものも誕生していて、2022年現在ではNFTゲームはDeFiの取引総額を抜いており、この流れは今後も加速していくことが予想されます。(ピンク線がNFTゲーム)
DAOについて
「Web3.0時代」で特に注目されていることとして、「DAO」が主流になっていくと考えられています。
このDAOという仕組みによって、これまで安全にお金を受けわたす役割を担ってきた銀行の存在意義が問われたり、働き方そのものが変わる未来がやってくる可能性があります。
DAOは、Decentralized Autonomous Organaization(自立分散型組織)の略
簡単にいうとこれまでの中央集権的組織から、非中央集権的な組織形態に変わります。
物事の進め方や報酬などのインセンティブ設計を、非中央集権で運用されることで我々の働き方が大きく変わる可能性があります。
ブロックチェーンによるイーサリアムの登場で、DAOが成立するために必要な「掟」をプログラムすることができ、トラストレス(信頼不要)状態を作り出すことができました。
「自律」=皆で組織を動かしていける仕組みがある
「分散型」=タテ型の組織構造ではなく、権力が分散しているリーダー不在のフラットな組織形態
つまり、現代のタテ型組織からDAOになると自律分散(ヨコ)型組織になります。
これによって下の画像のようにこれまでの伝統的な会社組織の形態から、労働者いるが経営者はいない組織形態が出てくると言われています。
DAOの例では、NFTゲームであるThe Sandboxが今後開発者の手を離れDAO化していくと言われています。
DAOの課題
DAOの可能性としては主に以下の3点が議論されているそうです。
①システムがハックされる可能性
②儲けの道具にされる可能性
③統治方法がうまくいかない可能性
DAOが進むとどうなるの?
これまでは「掟つまりルールや法律」の代わりに信頼のある銀行に手数料を払うことで安全な送金が成り立っていましたが、DAOが実現すると自分で自分のデータを管理することができるため、手数料を払う必要がなくなります。
このような仕組みは、銀行に限らず世の中にはたくさん挙げられ、これまで手数料を中抜きしていたビジネスモデルがなくなっていく可能性も言われています。
- 証券会社
- 不動産仲介
- 卸売業
- GAFAMのようなプラットフォーマー
つまり、ブロックチェーンは今ある巨大企業を再編させられるくらいの影響力を持っていると考えている人が増えています。
現在、Web3.0時代の代替えとしてすでに名乗りを上げている企業だけでもこれだけあります。
Web3.0のはじめ方
メタバース始めてみたい、NFTを買ってみたいという場合、次のような手順で始めることができます。
- 円を仮想通貨に交換する
- ウォレットを作成する
- ウォレットを使ってNFTマーケットへログインする
NFTにたどり着くまで、道のりが長くおっくうに感じるのは自分もそうでした(笑)
とりあえず仮想通貨を手に入れておくと、今後のアプローチが心理的にも容易になるのでオススメです。