分析記事《 米国個別株:110 銘柄 / 中国個別株(香港市場):5 銘柄 》

【買いのサイン】オニール流、買いの指標〜上昇トレンドの始まりを示すいろいろなサインまとめ〜

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この記事を読んで分かること

個別株取引で、稼ぐためには銘柄選定よりも先に「売買タイミング」を学ぶことが、大切な投資資金を守り着実に成果を出す上で最も重要です。

本記事では、要点の解説と、オニール流を用いて、最近のチャートの例を分析していくことで、より分かりやすく「買うべきタイミング」を吸収できます。

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買う前の銘柄選択ルール

オニール投資法では、最低限次のルールを守ることとされています。

弱気相場ではトレードしない

強気相場と比べると、弱気相場で見られるパターンは不規則で、オニールのトレード術が機能しない。

  • 形が深すぎる
  • 幅が広くルーズ
  • すでに3〜4回目のベース
  • 安値が切り上がる不完全なハンドル部
  • ベースの下部分でのハンドルの形成
  • ベースの安値から新高値まで一気に上昇
  • レラティヴ・ストレングスが弱い
  • 出来高がパターンに伴っていない

株価

  • NYSEならば、20〜300ドルの株価。
  • NASDAQならば、15〜300ドルの株価を中心に買う。

大化け銘柄のほとんどが30ドル以上のベースから現れる。

10ドル以下の安いガラクタ株は買ってはいけない。

EPS(一株当たり収益)

以下のような成長をしている銘柄を買う。

  • 過去3年間、年間のEPS(1株当たり収益)が毎年最低25%上昇
  • 毎年のEPSの見通しが25%以上上昇
  • 直近2〜3四半期のEPSが大幅に上昇
    (最低25〜30%、強気相場では40〜500%。高い程よい)
  • 年間キャッシュフローが20%以上か、EPSの伸び率以上。

売上増加率

以下のような成長をしている銘柄を買う。

  • 直近3四半期の売上増加率が毎期上昇
    or
  • 直近の売り上げが最低25%以上上昇

ROE(株主資本利益率)

以下のような成長をしている銘柄を買う。

  • 17%以上の銘柄を買う
  • 一流銘柄のROEは25〜50%のはず

そのほか

以下のような成長をしている銘柄を買う。

  • 適切な銘柄ランキングの上位
  • EPS、売り上げ増加率、ROE、利益、製品の優位性の観点からその分野で1位の企業
  • レラティブ・ストレングス指数が85以上
  • 1日の平均出来高が数十万株以上あるものを中心に選ぶ

配当金やPER(株価収益率)を基準に株を買ってはならない。

チャートを読み適切なベースと正確な買いポイントを見極められるようになること。

起業家精神にあふれた「新しいアメリカ」を象徴する(IPOから10年以内)企業を中心にポートフォリオを構成する。

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買うべきタイミング

買いポイントには、次のようなチャートパターンがあります。

  1. ベース形成後の急上昇
  2. 買い増しポイント
  3. 急上昇する短いフラッグパターン
  4. IPO後の急上昇
  5. EPSの加速度的増加/利益率の急上昇
  6. セリング・クライマックス

それぞれ実際のチャートを用いて解説します。

基本的にチャートパターンは、「日足」ではなく「週足」で確認します。

その理由は、短期的な動きには騙しが多く、中長期的に強いチャートを選別するためです。

しかし次の例のように、日足の方が上昇トレンドに早く乗れる例もあります。


ベース形成後の急上昇

オニールの投資法で最も多く出てくる買いタイミングは、

「ベース形成後の出来高急減 → 出来高急上昇 × 新高値をつけたとき」が基本とされています。

具体的には、通常の出来高よりも50%以上出来高が増えた日に、適切なベースから初めてブレークアウトしたところを買います。

Source : Trading view
(注)について

成功株の40〜60%が、このように買いポイントまでか、その少し下までの通常の押し(NVDAの場合▲8%)が入る。

正しいポイントで買っていれば、大きく上昇する直前に怖くて売ってしまうことはなくなる。

Source : Trading view

このようにして、1サイクル(通常は3〜4回のベース形成までで売り)を回します。

ベース形状の定義

「適切」なベースのカタチは、様々な種類があります。

ベースいろいろ

フラットベース平底型

理想的なベース形状で、「値幅が小さく、出来高も少なく、終値がほぼ同じこと」が特徴です。
2回目のフラットベースは、通常1回目のベースから20%以上上昇したところで、再び平底型ベースを形成します。

* 特例で、強気相場では右肩上がりのベースっぽいものも現れます。平底型の強気版といったところでしょうか。

ベース・オン・ベース

ベースを形成後、出来高を伴ってブレークアウトしたが、20%以上上昇する前に再度ベースを形成したパターンです。これは弱気相場の時によく見られ、非常に強い銘柄とされています。

右肩下がりベース

基本、出来高が減ったあと50%以上上昇したときが、買いサインですがグーグル(GOOGL)のように出来高がなくても上昇する例もあります。

IPOベース

取っ手付きダブルボトム

カップウィズハンドル

カップウィズハンドルについては、こちらで解説しています。

ベース期間

ベースの期間は3〜4週間では短いとされ、最小6〜55週間あたりのものがベースであると照会されています。(5週間のものは「買い」になっていません。)

十分な上昇圧力をためるには、小幅な動き(短小線)が数週間必要です。

特例として、3〜4週間での下落でも出来高が増加していれば買いになります。

最初の買いポイントの株価

過去の成功例1000銘柄のほとんどが、株価30〜100ドル以上だった時に最初のベースを抜けている。

  • シスコやマイクロソフトは、30ドル前後
  • グーグルは113ドル

歴史的に証明されている法則に従うと、3ドル、5ドル、10ドルの銘柄は流動性が低く、機関投資家による保有も非常に少ないので避けることにする。

NYSEならば、20〜300ドルの株価が適切。

NASDAQならば、15〜300ドルの株価が適切

底の安いところで買わない理由

株価が上昇する可能性が最大になったときに買うことが目的だから。

株価が9W(週)連続で、10WMA(週移動平均線)の下にあるときに、ファンダメンタルズ条件がほぼ同じだと、成功確率は30〜40%しかない。

Source : Trading view

株価が上昇中で、きちんとしたベースからブレイクアウトして新高値に近づいているときは、強気相場なら60〜70%の成功確率になる。

株価が下落している時に買いたがる人がほとんどだが、それが損失を多く出す要因となる。

増し玉(買い増し)

優良銘柄かつ強気相場で「出来高を伴って」10週移動平均線まで押した後、上昇した場合

  • 買い増しする場合は、最初にいれた額より少額にする(平均約定単価が上がってしまうため)

急上昇する短いフラッグパターン(強気相場)

急上昇後に現れる狭いフラッグ」のサインは、その後も急上昇する稀なパターンになります。以下その特徴です。

  • 通常は強気の年に1〜2回しか見られない稀なパターン
  • 通常はあまりなの知られていない企業で起こる(有名企業や業界最大級の企業には現れない)
  • 新製品の売り上げが原動力になり、無名だった銘柄がたったの4〜8週間で100〜120以上も急上昇する
  • その後3〜4週間横ばいする間にも、上昇分をほとんど減らすことなく、調整も10〜25%にとどまる

IPO直後の急上昇

アドビ(ADBE)

  • IPO時に5.5ドルだった株価が、9.63ドルまで上昇
  • 4週間にわたる上昇後に現れる狭いフラッグを形成
  • 狭いフラッグが意味するのは、少しずつ買い集めされながらほとんど売りが入っていない状態
  • 少ない出来高でわずかに上昇したということは、この銘柄に注目した人が少ないことを示す
  • 誰の目にも明らかではなく、強いファンダメンタルが重なったことが成功につながった
  • IPO前に収益が急上昇

マイクロソフト(MSFT)

  • IPO後、株価が2年間上下したあとに、1989〜1999年の10年間に100倍に上昇した銘柄の例
未来の超成長株を見つける方法は?
  1. 株価が大商いでしっかりとしたベースを抜け出し、その後1〜3週間で20%以上値を上げる
  2. 独創的な新製品を持ち、売上高と収益が高く、加えてROEも高い

EPS(収益)の加速度的増加/利益率の急上昇

セリング・クライマックス

こちらの買い方は、オニール流では推奨されていませんが、チャートの読み方として紹介します。

下落のトレンドに対して、大きな出来高を伴って反転する場合、そこが大底になるパターンがあります。

S&P500と比較すると、優良銘柄ほど早く底をつくことが多い傾向があるようです。

オニール投資成功ストーリーまとめ

オニール投資成功ストーリー例
  • 1週目
    市場調整が終わったあとに、ベースから出来高を伴った上昇でIN
  • 3週後
    最初の3週間で20%以上上昇したら丸々8週間は保有する
  • 11週後
    8週間で30%以上上昇
  • この上昇を利用して、10週移動平均線への1〜2回の押し or 最初の20%の調整まで保有可能

    (大化け株のほとんどが20%くらいの調整をもつ)

  • ↑この押し+上昇のくりかえし期間で買い増し可能

    (初期ロッドより少額にする)

  • 難しい局面を切り抜けたら、かなり利益がのる

    (勝因は平均約定単価が低かったことと、直近2四半期の売り上げと収益が急上昇)

  • さらに20%の調整とふるい落としがあったが、そのまま保有
  • その後少し上昇して、また調整に入る
  • チャートを読む力を習得しておいたおかげで、最初の3週間は出来高が少なく、4週間目は出来高が増えて株価も上がったことに気がついた
  • そこで通常の5週間の調整期間も売らずに保有し続けた
  • 34週後
    そのあと3週間上昇し、次の決算発表があったときに、新たな買いポイントとなった
  • 37週後
    決算も良かったので、買い増しをしたのち、3週間で20%以上上昇したので、さらに8週間保有する
  • 45週後
    8週間保有したあとに、クライマックス・トップで売るか、さらに長期のキャピタルゲインを狙うか選ぶことができる

自分の失敗取引を分析する

過剰な損失や大きな機会損失などを防ぐため、過去に犯した売りの過ちを全て検証し、その失敗した経験から学ぶ。こうして、誰かの突発的な情報に惑わされないイナゴしない「一生ものの自己流の投資術」へ昇華することが重要です。

  • チャートに買ったポイントと売ったポイントを書き出す
  • 新たな追加ルールを書き出す
    など

私の場合、「高値掴みが多かった」ためそれをやめました。

高値掴みしてしまう理由として、「上昇していくと、買いたくなる」心理が働いていたためと思われ、投資を始めた2020年は上昇に乗り遅れることも多かったことから、そのような心理が強く働いたためと思われます。

「損を大きくする前に」相場に合わせて心理を切り替えることの難しさがあります。

高値掴み対策
  • 今後、上昇トレンドが始まりそうな銘柄をあらかじめストックしておく。
  • もし、見つけるのが遅くなっても、上昇トレンドの初期でない限りいくら優良銘柄でも乗らない。
  • ほかの優良銘柄で高すぎないものはいくらでもある。いますぐ投資する必要があるか?
  • チャートでINの時には必ずOUT(利益確定と損切りの)タイミングを設定

人それぞれですが、まずは基本のフォームを身につけ、

自分流の投資術を見出すことが大切だと思います。

オニール本とは、投資家にとっては教科書的なバイブル本として有名です。

その情報量もさることながら、120年分の株式市場から分析した内容になっていますので4000円という価格以上の知識がつまっていると思います。

これは書籍であるとともに、この理論により作られた「Market Smith 株式チャート分析 ソフトウェア」の説明書にもなっています。

本書は、題名からはファンダメンタル中心の内容かと思いつつ、実は7割方は売買タイミング(テクニカル分析)の詳細な解説が実際の豊富チャートをもとになされています。

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