参考文献
この記事は、次の文献を参考に「テンバガー発掘の法則」まとめています。
投資において「安心したい」「損を出来るだけしない」ためには、1回は読み聞きしておくべき必読の内容です。
投資家であれば、知らない人はいないくらい有名な本です。この本では成長株の発掘方法を「CAN-SLIM」としてまとめています。
この手法は実際に何十倍にも大化けした株1000銘柄以上を詳細に分析して開発したものであり、これによってオニール自身のみならず多くの億万長者を生み出してきました。
日本人向け米国株インフルエンサーといえばこのかた、「じっちゃま」こと広瀬 隆雄氏の著書です。
Youtubeライブでも語られているように、広瀬氏が長年の経験から培った、最も基礎的な投資術が書いてあります。
こちらの本は日本株ですが、80冊以上の四季報を読破した著者が見つけたテンバガー株のたった4つのポイントがまとめられています。
比較的若い会社を探す
投資家向けの新聞「インベスターズ・ビジネス・デイリー」紙の創設者、ウイリアム・オニール氏によると、ある上場企業の株価上昇の大部分は、IPOしてから数年以内に達成されてしまうことが多いのだそうです。
10倍株を探すならIPOして間もない会社にフォーカスしたほうが良いということになります。
トヨタやアップルのように、すでに大きくなった企業が10倍になることは難しいけど、まだ時価総額が小さい企業であれば、上昇余地は大きいよね!
これらの文献は、多くの投資家の教科書となっています。投資において「安心したい」「損を出来るだけしない」ためには、1回は読んでおくべき必読の内容です。
なお、じっちゃまによると上記の銘柄の多くは2016年以降にIPOされた歴史の浅い会社ですが、ここ数年はとりわけ筋の良い企業がたくさん登場しました。
これはネットの定着により、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)という事業形態が市民権を得たことなどの構造的な要因が関係しています。また、それらの銘柄に投資家が高い評価を与えた背景として、超低金利という状況があったことも見逃せません。
今後もそのような条件が続く保証はありません。現在のような、よりどりみどりのテンバガー候補銘柄がひしめく状況は、長く続かないと考えた方がいいでしょう。
2015年以降に上場したテンバガー済み銘柄
2015年以降に上場したぐテンバガー道半ばな銘柄
2019年以降に上場した上昇余地がありそうな銘柄
*ワクワクするストーリーに目を奪われないようにする
ここで重要なのはワクワクする投資テーマ、素晴らしい製品、画期的なサービスなど、我々が目を奪われがちなストーリーは、よく考えればこの世の中には掃いて捨てるほどあるということです。そんなものには何の価値もありません!
本当に希少価値があるのは、来る決算、来る決算、必ず投資家の期待に応え、「良い決算」を出し続けることができる会社です。そのような銘柄は、本当に一握りしかありません! 10倍株になるのは、そのような銘柄だけです。
IPO売り出し目論見書(S-1資料)は必読
まず、新しい会社がニューヨーク証券取引所やナスダックにIPO(新規公開株)する際、その売り出し目論見書(Prospectus)を丹念に通読します。期待が持てる銘柄かどうかを精査するわけです。
IPOの売り出し目論見書を研究するほうが、たとえばその会社が後で毎年出す年次報告書に比べてなぜ重要なのか? といえば、リスク開示(Risk Factors)の項目が充実しているからです。
一例を示すと2020年9月にIPOされたユニティ・ソフトウェア(U)のリスク開示は46ページにも及びました。
とりわけ重要な点は、IPOの売り出し目論見書に記載されるリスク要因は、「会社がディスクローズしたいリスク」だけにとどまらず「会社がディスクローズしたくないリスク」も弁護士からの指図で開示せざるを得ないという点です。
そのような、経営陣にとって本当に「きまりの悪い」、うやむやにしたいリスクについて投資家が知りたいなら、その機会は一度しか回ってこないということです。
そういう事情があるので、私は(面倒くさいな)と思っても、我慢してIPO売り出し目論見書のリスク開示は全て読むように努めています。ときどき、「あっ!」というような発見があります。
購入するタイミングを見極める(カップウィズハンドル、SPAC)
いくら優良な企業のIPOであっても、「これは投資じゃなくて、投機じゃないか?」と考え二の足を踏んでしまい、結局上昇トレンドに乗れず恩恵に与れなかった経験はありませんか?
購入するタイミングは、買いポイントで指値、逆指値などを使い適正価格を機械的に設定しておくと良いです。
IPO後の4つの買いポイント(カップウィズハンドルの場合)
テンバガーを達成するほとんどの銘柄は初期にカップウィズハンドルを形成します。それらには、4つの最適な買い場があります。
① 上場日かその翌日
上場日に買いに入るのにハードルが高い理由は、
- 株式市場に初めて出てくる会社なので、高いのか安いのかの判断が難しい。
- 上場価格がいくらに決まるかというのは、事前の気配があっても、実際にはマーケットがオープンしてみないと分からない。
- オープンしたあと、盛り上がっても急落するケースがあって怖い(例 RKT:ロケットカンパニーズ)
しかし、今後も株価が伸びていく銘柄であれば、上場直後であれば割安なケースが多いです。
② 好決算後
次の買いポイントは、1回目の決算のあとになります。
しっかりとした投資先なのかということが、実際の決算から確認できるわけですが、この頃にはある程度株価は上昇しているケースが多いです。
しかし、テンバガー銘柄かどうか判断するのには、最低でも12回の好決算を継続して確認する必要があります。
③ だいたい半年後
ロックアップが解除されるのが半年後になります。ロックアップとは、創業者、大株主、ベンチャーキャピタル(機関投資家)がIPO後の一定期間に株を売却できなくするものです。
これは、上場直後の暴落を抑制するものであり、ロックアップの期間は半年後が多いです。
④ カップウィズハンドル上抜け後
カップウィズハンドル形を形成した後に、株価が上昇する可能性が高いとされています。
買いポイント(ピボットポイント)としては、取っ手を形成した後に、カップの高値を上抜けたポイントとなります。
こちらの記事で「カップウィズハンドル」について解説しています。
SPAC上場後の買いポイント(SPACの場合)
SPAC銘柄は、国内オンライン証券会社ではほとんど取り扱いがありませんが、購入できる銘柄もあるため説明します。
近年、増え始めたSPAC銘柄には、次のような値動きの特徴と買いポイントがあります。
SPACへの投資リスク
SPAC銘柄には、下の記事で紹介しているように、「非常に高いリスクが潜んでいる」と注意喚起しているアナリストもいますので、リスクを必ず確認するようにしてください。
ホールドしている銘柄の決算を最低12回は確認する
10倍株をホールドするために必ず投資家が励行しなければいけない大事なルールがあります。それは3カ月に1回発表される四半期決算をちゃんと精査するということです。
王道のやり方は、コンセンサス予想を(1)EPS (1株当たり利益)、(2)売上高、(3)来期以降のガイダンスのそれぞれが上回っていたか? をチェックすることです。この3つの項目をすべてクリアした決算だけが「良い決算」と言えます。このうち一つでも取りこぼしたら、それは「悪い決算」です。
なお、ガイダンスとは会社の財務部長による、来期、ならびに今年通年のEPS、売上高予想を指します。
では、なぜ「良い決算」である必要があるのでしょうか?
その理由はカンタンです。「良い決算」では、実際の結果が予想より大きな数字で入ってくるのに加えて、財務部長が今後の予想数字を上方に誘導しているわけですから、アナリストとしては「実績」ならびに「未来」の両方の数字を上方修正する必要があるからです。もっと平たい言い方をすれば、コンセンサス予想がジワジワ上昇するということです。
一般に株式は良いニュースや悪いニュースをどんどん織り込み、株価に反映させていくものだと信じられています。この仮説が正しいのなら、予想数字がジワジワ上昇するということは株価が上昇することに他ならないわけで、「良い決算」=おのずと今後株価が上がる理由を含んでいると考えるのは、極めて自然なことです。
悪い決算を出している銘柄は躊躇なく手放す
決算がひとつでも取りこぼし(ミス)があればそれは「悪い決算」で、機関投資家から見放され、しばらく低迷が続くことを意味します。
テンバガーを発掘するには、まず見込みのありそうな銘柄を仕込む必要があります。この部分は、実はあまり重要ではありません!
重要なのは「良い決算」を出した銘柄は継続保有し、「悪い決算」を出した銘柄は売却するという点です。つまり、ダメな会社をどんどん間引きしていく「消去法」こそが、テンバガー発掘のプロセスに他ならないのです。
(なんだ、そんなにシンプルなの?)
そう思う方が多いと察します。しかし「良い決算」を出し続ける企業を保有し続け、「悪い決算」を一度でも出したら、ためらわず売り飛ばすというのはカンタンなようで、それほどカンタンではありません。心を鬼にして悪い決算を出した銘柄をポートフォリオから蹴り出す習慣をつけてください。
IPO銘柄はダブルバガーの夢がありますね。コロナ特需も影響していると思いますが、いったん上昇し始めたらすごいです。
しかし、必ず上がるわけでなく、下がる銘柄もあるので注意しましょう。
テンバガー済銘柄リスト
未テンバガー 銘柄リスト
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