【ROKU】Roku, Inc.は今後どのくらい伸びる可能性を秘めているか?

米国個別株【グロース】
この記事は約8分で読めます。
Roku社サマリー
  • 米国シェアNo1の「TVストリーミングプラットフォーム(Roku OS)」を提供している会社
  • TV向けのストリーミング(スマートTV)市場を作った第一人者
  • Amazon、Google、Appleなどのビッグネームを抑え米国でのシェアは1位
  • 売上はYoY40%以上のスピードで増加
  • ステイアットホーム銘柄であるにも関わらず先日までイマイチ株価が伸び悩んでいた
  • Peacockという動画配信サービスとの提携を発表

Roku社について

企業概要

Rokuは2002年にAnthony Wood氏によって創業された会社です。社名の由来はWood氏が「(日本語)」番目に設立した会社だからです。

その後、Wood氏は2007年4月に一度NetflixのVP(本部長・部長・次長クラスのポジション)に就きますが、NetflixはRokuの様なハードウェアを作らない意思決定した後、改めて独立し2008年2月に現在のRoku, Inc.を設立しました。

シンノスケ
シンノスケ

NetflixとRokuは方向性の違いがあったんですね。

サービス・商品 with 顧客(市場)

Rokuは「TV向けのストリーミングコンテンツ配信プラットフォーム(Roku OS)」を提供している会社で、TV向けのストリーミング(以下スマートTV)市場を作った第一人者です。

米国は世界一TV利用率が高い国です。

現在米国では、Code-Cuttingというケーブルテレビを解約して、オンラインコンテンツに切り替えてスマートTVでテレビ番組などを見る流れが加速しており、ストリーミングTVの売上は2024年には4~5倍に拡大(2019年比)する予測があります。

ビデオストリーミング市場全体としては今後年率36%で成長を続け、2024年までには米国のみで390億ドル(約40兆円)の市場に成長するという予測がなされています。 

RokuはAmazon Primeの様なコンテンツ・ストリーミング・サービスですが、あくまで中立の立ち位置を保っていることが挙げられます。

つまり、米国で配信されているほとんどの動画コンテンツが視聴できるというサービスになっており、無料番組の種類は1万種類以上に達しています。

引用:Seeking Alpha
  • AmazonのPrime Video
  • Apple TV
  • Google Play
  • Netflix
  • Disney+
  • YouTube
  • BBC
  • 各種スポーツ番組(NBA、MLB、各国サッカーリーグ、MotoGP、UFC、NHL、ゴルフ、テニス、ホッケーetc..)
  • 子ども向け番組
    など
シンノスケ
シンノスケ

Rokuの配信サービスを活用するためにはFire Stickの様なRoku Streaming Stickという端末をTVに差し込むか、Roku OSが搭載されたRoku TVというスマートTVを購入する必要があります。

Roku Streaming Stickの価格はAmazonやGoogleよりも半分程度の価格(30ドル)で購入でき、ペネトレーション戦略という「端末は安く配ってユーザーを増やそう」という作戦だということがわかります。

ビジネスモデル

Rokuの売上源としては①Player Revenue(端末販売)②Platform Revenue(広告/手数料収入)の大きく以下の2つに分かれていますが、Rokuは①端末を粗利ゼロで提供しており、収益源のほとんどは②広告収入によるものです

②広告収入は、無料チャンネルの広告収入と、有料チャンネルの仲介手数料で構成されています。

②広告収入の売上セグメントだけをみると、直近1年の売上成長率70%〜80%、粗利率60%ほどと高成長/高利益率の超優良セグメントとなっています。

また、エンドユーザーからすると基本的には無料チャンネルの広告収入モデルとなっており、リテンションが維持しやすいビジネスモデルとなっています。(Youtubeと同じです)

一方でコロナ禍で広告出稿が直近で減少している事により、2020年Q2のRokuの売上成長率が大きく減少してしまっています。この広告予算の縮小は2021年まで続くのではないかという予想もあります

株価が伸び悩んでいるのには、こういった背景があるんですね。

シンノスケ
シンノスケ

単なるステイアットホーム銘柄ではなく、広告出稿がいつ復活するかどうかがRokuの今後の業績に大きな影響を与えるため、ワクチンの動向が重要なファクターの一つと言えます。

Comcast/NBCUniversalとの提携

Rokuは2019年に中国のHisense(ハイセンス)と、2020年にComcast(NBCUniversal)との提携しています。

  • ライセンスを持つ中国のHisense(ハイセンス)との提携により、Roku OSを使ってヨーロッパでスマートテレビを製造し販売できるようになりました。
シンノスケ
シンノスケ

HisenseのTVは、使用歴4年になりますが、これまで不具合もなく安価で高品質だと感じています。

  • NBCUniversalはPeacockという2020年4月仮登録開始、2020年7月に本格開始という新規参入のストリーミングサービスを有していて、2ヶ月既に登録者数が1,500万人という凄まじい成長性のサービスになります。

    このPeacockは新規サービスなので当然他のAmazon Fire TVやGoogle Chromecastなどでは視聴できないのですが、Rokuのみで先駆けて視聴できる様になりました。
    • 上記発表があった翌取引日の9/21(月)にRokuの株価は15%以上上昇しており、市場がかなりの好感を持っていることも伺えます。

ライバル・競合他社

Rokuの様な「プラットフォーム型」のプレイヤーの主な競合としてはAmazon Fire TV、Google Chromecast、Apple TVなどがあります。

引用:Seeking Alpha

Amazon、Google、Appleなどのビッグネームを抑え米国でのシェアは1位を維持しています。

しかし、Rokuのアクティブユーザー数4,300万人以上に対してAmazonのFire TVが2020年2月にアクティブユーザー4,000万人を超えて、一時的にはRokuのユーザー数を超えたとのニュースが出ていますので、AmazonとRokuの2強市場であるといえます。

直接の競合ではありませんが、NetflixやHulu、Amazon Prime、Disney Plusなど自社でコンテンツを持つ「サブスク型」のプレイヤーもいます。

Roku社の強み(まとめ)

  • TV向けのストリーミング(スマートTV)市場を作った第一人者
  • Amazon、Google、Appleなどのビッグネームを抑え米国でのシェアは1位
  • この数年間では多少の変動はありますが売上成長率 YoY40〜60%の範囲での成長を継続

グロース(成長)株か?バリュー(割安)銘柄か?

この株は未来の「GAFAM」のようなテンバガー株になりうるか!?
以下のグロース株5つのポイントに沿って確認してみましょう。

成長株を見分ける5つのポイント
  1. 増収増益か?
  2. 株価チャートが持続的な上昇トレンドか?
  3. 時価総額が比較的小さいか?
  4. PER(株価収益率)が高いか?
  5. 将来の「成長ストーリー」は良好か?

1) 決算が予想を上回っているか?

直近の2020年8月Q2決算では、EPSが予想EPSを0.20ドル上回っています

引用:Seeking Alpha

2) 株価チャートが持続的な上昇トレンドか?

2020年6月下落以降はカップウィズハンドルを形成して、50MAを割り込むことなく右肩上がりの上昇トレンドとなっています。

引用:Trading View

3) 時価総額が比較的小さいか?

時価総額は233.5億ドル

4) PER(株価収益率)が高いか?

PERはEPSがマイナスのためN/A
替わりにPSRを確認します。

PSR

約25倍 

( 時価総額:233.5億ドル / LTM売上:$9.16億ドル )

LTM=(直近12か月間(1年間)の業績)

成長率や粗利率が似ているTeladoc(TDOC)は、LTMベースで、約23倍。Livongoとの合併発表で下がる前は26〜28倍くらいの水準です。

PSR約45倍だったズーム(ZM)の株価はその後4ヶ月で2.5倍にまで成長しました。
PSR45倍と考えると、株価は単純計算で182ドルから320ドルになることになります。

Bloombergのテクニカル分析によると、短期で220ドル、長期で275~295ドルを目指していくことが予想されています。

5) 将来の「成長ストーリー」は良好か?

Rokuの今後のビジネスの成長を考える上で、一つ重要な観点はRokuが今後も広告配信プラットフォームとして競争優位性を維持できるかどうか?です。
 1〜2年スパンでは今後市場全体の広告単価が戻ることが予想され、Rokuはユーザー獲得を大きく加速させていますので、売上成長が戻る可能性は高いです。

一方で中長期的にはどうなのか?という視点では、リターゲティング広告問題があります。
リターゲティング広告とは、普段見ているサイトやそれに近しいサイトの広告が頻繁に出てくる広告宣伝のことで、FacebookやGoogleの広告も同様です。

この手法は、ユーザーのデバイスの個人情報やCookie情報(アクセス履歴)などを総合的に見て、最適な広告を当て込んでいますが、欧州GDPRによるCookie利用規制やAppleのIDFA規制(アプリのログを自由に使えない)などと言った事があり、このリターゲティング広告ができなくなるのではないか?Facebookなどは広告収入(売上のほとんど)が激減するのではないかとも言われています。

広告主からするとマス広告は今や効率が良いとは必ずしも言えなくなって来ている為、高精度なリターゲティング広告を使い続けたがることは間違いないと言え、規制を見越してRokuは昨年Dataxuという広告配信のマネジメントを行うDSPや、データ分析/統合などの機能を持つ企業を買収しました。

RokuのID情報と視聴データ等を統合し、広告のターゲティング・効果測定などを行うことができるDataxuの技術を使うことによって、オンラインTV広告業界自体を大きく発展させる可能性もあるのではないかとも想像できます。

ユーザー数成長率はYoY成長率41%(コロナ前は40%後半から30%後半)で好調な上に、事業展開にも積極的である点は、さすが第一人者であると思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました