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企業概要
深掘り(公式資料より、ビジネス、業績について )
以下のポイントに沿って、公式資料から抜粋して深掘りしていきます。
*引用ボックス内は、目論見書(S-1)等SEC.GOV公式資料から引用しています。
マーケット(ユーザー)
金融機関の動向
2018年のEY社の調査によると、現在85%の銀行が事業の近代化のためにデジタルトランスフォーメーションを実施しており、60%の銀行が今後12カ月間にテクノロジー予算を少なくとも10%増加させる予定です。
さらに、世界の銀行の60%から80%が、今後3年間でクラウドテクノロジーへの投資を増やす予定であると回答しています。
また、金融機関のコンプライアンスコストは2017年以降、前年比で13%増加しています。
今は、どの業界もDXの転換点だと思いますので、金融機関のコンプライアンスコストなどを抑えるためにもすべてが包括されているnCinoのソリューションは需要が高まるかと思います。
市場規模
nCino社は、同社の銀行業務システムの総市場規模を100億ドル以上(1兆円)と見積もっています。
世界に28,000社あるといわれる金融機関は、テクノロジーに積極的な企業として知られておらず、厳しい規制の下で運営されているため、新しいテクノロジーの導入は困難ですが、その予算は膨大です。
ガートナー社の推計によると、2018年の銀行市場におけるソフトウェアのグローバルエンタープライズIT支出は6300億ドルで、そのうち180億ドルは垂直統合型ソフトウェアに対するものでした。
IDC社では、銀行業務におけるSaaSの収益は、2018年の130億ドルから2023年には290億ドルになると予測しており、CAGR(年平均成長率)は17%となっています。
ユーザー
米国で最初にnCinoを立ち上げた時は、まず中小規模の銀行をターゲットとし、その後徐々に大規模な銀行にも導入がされ始めています。
今では世界全体で900人以上の従業員を抱え、1,100社以上の顧客を10か国以上に持ち、日本にも進出しています。米国・日本以外には、ロンドン・シドニー・トロント・ソルトレークシティなどにオフィスを持っています。
以下はSaaSの業績開示でよく見るコホート図で、各FYに獲得したACV*が、今のS-1開示のタイミングまでに何倍に増えたのかを示した図です。
*ACV = Annual Contract Value(年間契約額)
上のコホート図から次のことがわかります。
- どのFYに獲得した契約(ACV)も、順調に売上額を拡大できている
- 2013~2014年のACVは2倍を超える増加額になっている
- それに対し、2015~2017年の間の倍率が軒並み1.5倍程に留まっている
nCinoは、平均3年ほどの契約期間となっている為、2015~2017年に契約した顧客はまだ契約更新のタイミングが1回ずつしか来ておらず、この3年分のACVの増加額は2015~2017年全て同じ位の水準になるということを意味します。
同様に、2018~2019年はまだ契約更新が1回も来ていない顧客が多いと思われる為、同じ程度の1.2倍程度の倍率に収まっています。
ソリューション(テクノロジー、プロダクト)
エヌシーノは、金融機関向けにクラウドベースのソフトウェアを提供しています。
ソフトウェアソリューションは、非効率的で複雑なプロセスおよびワークフローをデジタル化、自動化、合理化し、データ分析および人工知能を利用しています。
これにより、金融機関は、より効果的に新しい顧客にサービスを導入し、ローンを組成し、ローンのライフサイクル全体を管理し、預金および他の口座を開設し、規制遵守を管理することが可能になります。
コンフィギュレーションおよび実装、トレーニング、アドバイザリーサービスなどのプロフェッショナルサービスも提供しています。
銀行向けに顧客のオンボーディングや、借入の実施、口座開設、リスク管理、営業管理などなど、銀行業務に関わるあらゆる業務を実施できるSaaSを提供しています。
以下の図の様に、文書管理、CRM、顧客/パートナーとのコミュニケーション、ビジネスプロセスマネジメント(日本で言う稟議システム)、BIなどの基礎機能が備わり、口座開設や融資などもこのSaaS上で業務を完結できるソリューションです。
このソリューションを導入する事により、
- 口座開設のコンバージョン向上
- 融資契約のリードタイムの短縮
- コストの削減
といった効果があるとの事です。
nCino IQ(nIQ)
FinSuiteとVisible Equityの買収により作成され、AI/MLを駆使した分析、自動化、光学式文字認識技術(OCR)を提供しています。
こちらはAI/機械学習ベースのデータ分析や、業務の自動化、OCRによる財務諸表や税務申告書のデータ化などにより銀行業務をより効率化することで、リアルタイムで動作し、顧客がエンドユーザーに対してよりパーソナライズされた体験を提供することを可能にするそうです。
ただの業務システム以外にもAI/機械学習などを活用した、自動化やデータドリブンな銀行業務という所にも開発投資を進めているのが一つの特徴です。
売上構成・ビジネスモデル
nCino社の収益の80%はサブスクリプション方式(サブスクリプション料は毎年前払い)です。
グローバルな金融機関、企業銀行、地域銀行、コミュニティーバンク、信用組合を対象としており、収益の大半は米国からのものとなっています。
通常は3〜5年の前払い契約となっている為、売上が前年度で1.4億ドルなのに対して、残存履行義務(売上計上していない残契約額)が4.3億ドルほどに達しているのが特徴です。
契約までのリードタイムは通常のSaaSと比較するとかなり長く、小規模な金融機関で6〜9か月、大規模な金融機関の場合は12〜18か月ほどに達する様です。
他のSaaSだとモノによってはエンプラ規模でも6〜9か月で受注できてしまう様なものもありますが、銀行の業務システムとなると、勘定系ではないとは言え業態上システムのエラーなどは絶対に許されない為、検証含め相当な時間が掛かるという事かと思います。
プロフェッショナルサービス
サブスクリプションとは別に、システムの導入(implementation)や設定(configuration)の支援、トレーニング、アドバイザリーサービスを提供しています。
企業や大規模な地域金融機関の場合、通常はSI(システムインテグレーター)と協力してシステムの導入(implementation)サービスの大部分を提供しています。
nCinoは、SI(システム・インテグレーター)を利用して顧客の統合を支援しているそうです。(1,500人以上のSIコンサルタントがトレーニングプログラムを修了)
海外売上高
米国以外にも拠点をいくつも持っているnCinoですが、米国以外の売上はまだそこまで多くはありませんが、かなりのスピードで海外展開を加速しているようです。
- FY20の4Q2(020/1月期の時点)では海外売上高は売上全体の7%程度で10億円ほど
- FY21の1Q(2020年2月~4月)では海外売上高比率は9.5%ほど
コンペティター(競合)
nCinoは、S-1において競合他社の名前を挙げておらず、同社製品の主な競合は、銀行自身が内部で構築した製品であるとしています。
nCinoは、今後競合他社が増加すると予想していますが、1つのプラットフォーム上の総合的な製品群への注力と、銀行の専門知識や評判が競争上の優位性であると考えています。
業績
売上成長(損益)
Total Revenues(総売上高)が前年比+150%%ほど、Subscription revenuesが前年比+60%ほどのスピードで急激に伸びている事が分かります。
- Subscription revenues → SaaSのリカーリング売上
- Professional service revenues → SaaSの導入支援を行うサービス
Subscription revenuesの成長の内の15%程は2社の買収による影響との事です。
また、導入支援(Professional service revenues)は、ほぼ原価で提供している事が分かります。そのため、SaaSの粗利率は70%ほどなのに対して、全体の粗利率は50%まで低下しています。
バランスシート
資産
- 典型的なSaaS企業の構成
- 総資産は250Mドル
- その大半を現預金・売掛金(54.1%)とのれん・無形資産(32.7%)で占められている
- 有形の資産は、僅か13.4Mドルで全体の5%ほど
負債・純資産
- 典型的なSaaS企業の構成
- 前受収益(Deffered Revenue)が負債の多くを占め、多額の資金調達により純資産は膨らんでいるものの、赤字を掘り続けている為、利益剰余金は大きなマイナス
- Remaining performance obligations(残存契約履行義務)は2020年1月末時点で431.5Mドルあるのに対し、前受収益は51Mドル程ですので、契約時点でマルっとお金を顧客から貰っている訳では無さそう
- 平均契約期間が3年とすると、上記の51と431の比率から考えると凡そ3~4か月分のお金を前払いで貰っている計算になり、基本的には四半期毎位でお金を払ってもらっているという事
キャッシュフロー
今後の業績見通し
この記事の情報ソース
↓公式のSec.gov資料
↓公式のIR資料
↓その他ツールサイト
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