【NCNO】エヌシーノ(nCino )

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企業概要

エヌシーノ社サマリー
  • nCinoは銀行業界特化のVertical SaaS
  • 10か国に1,100社以上の顧客
  • 売上高は前年度で1.4億ドルほどに到達(成長率50%以上、*NRR147%)
  • 2019年に日本法人も設立

*NRR(Net Retention Rate)=売上継続率

ティッカー【NCNO】
会社名nCino, Inc.
セクター金融機関向けSaaS
設立2012年
上場2020年 7月
CEOジェームズ(チップ)・メイハンIII世氏
ピューレン・ダニエル氏
時価総額7.40Bドル(億円)
本部
従業員数991人

B = Bllion(10億ドル)

業績サマリー
直近決算結果()パス/ミス×
EPS
売上高
  • 売上成長率:YtoY %
  • 粗利:%
  • PSR :倍

以下のグロース株5つのポイントに沿って、確認していきます。

成長株を見分ける5つのポイント

会社について

1)時価総額が比較的小さいか?
2)将来の「成長ストーリー」は良好か?

業績ついて

3)決算は良好か?
4)今の株価(バリュエーション)は、割高か割安か?
5)株価チャートが持続的な上昇トレンドか?

会社について

『需要』市場・マーケット

米国で最初にnCinoを立ち上げた時は、まず中小規模の銀行をターゲットとし、その後徐々に大規模な銀行にも導入がされ始めています。

今では世界全体で900人以上の従業員を抱え、1,100社以上の顧客を10か国以上に持ち、日本にも進出しています。米国・日本以外には、ロンドン・シドニー・トロント・ソルトレークシティなどにオフィスを持っています。

ユーザー

以下はSaaSの業績開示でよく見るコホート図で、各FYに獲得したACV*が、今のS-1開示のタイミングまでに何倍に増えたのかを示した図です。

*ACV = Annual Contract Value(年間契約額)

nCino コホート図

上のコホート図から次のことがわかります。

  • どのFYに獲得した契約(ACV)も、順調に売上額を拡大できている
  • 2013~2014年のACVは2倍を超える増加額になっている
  • それに対し、2015~2017年の間の倍率が軒並み1.5倍程に留まっている

nCinoは、平均3年ほどの契約期間となっている為、2015~2017年に契約した顧客はまだ契約更新のタイミングが1回ずつしか来ておらず、この3年分のACVの増加額は2015~2017年全て同じ位の水準になるということを意味します。

同様に、2018~2019年はまだ契約更新が1回も来ていない顧客が多いと思われる為、同じ程度の1.2倍程度の倍率に収まっています。

『供給』サービス・商品

銀行向けに顧客のオンボーディングや、借入の実施、口座開設、リスク管理、営業管理などなど、銀行業務に関わるあらゆる業務を実施できるSaaSを提供しています。

以下の図の様に、文書管理、CRM、顧客/パートナーとのコミュニケーション、ビジネスプロセスマネジメント(日本で言う稟議システム)、BIなどの基礎機能が備わり、口座開設や融資などもこのSaaS上で業務を完結できるソリューションです。

このソリューションを導入する事により、

  • 口座開設のコンバージョン向上
  • 融資契約のリードタイムの短縮
  • コストの削減

    といった効果があるとの事です。

nCino IQ(nIQ)

ただの業務システム以外にもAI/機械学習などを活用した、自動化やデータドリブンな銀行業務という所にも開発投資を進めているのが一つの特徴です。

こちらはAI/機械学習ベースのデータ分析や、業務の自動化、OCRによる財務諸表や税務申告書のデータ化などにより銀行業務をより効率化するというものですが、これらはFinSuiteVisible Equityという会社を買収して作られた機能です。

売上構成・ビジネスモデル

通常は3~5年の前払い契約となっている為、売上が前年度で1.4億ドルなのに対して、残存履行義務(売上計上していない残契約額)が4.3億ドルほどに達しているのが特徴です。

契約までのリードタイムは通常のSaaSと比較するとかなり長く、小規模な金融機関で6〜9か月、大規模な金融機関の場合は12〜18か月ほどに達する様です。

他のSaaSだとモノによってはエンプラ規模でも6~9か月で受注できてしまう様なものもありますが、銀行の業務システムとなると、勘定系ではないとは言え業態上システムのエラーなどは絶対に許されない為、検証含め相当な時間が掛かるという事かと思います。

海外売上高

米国以外にも拠点をいくつも持っているnCinoですが、米国以外の売上はまだそこまで多くはありませんが、かなりのスピードで海外展開を加速しているようです。

  • FY20の4Q2(020/1月期の時点)では海外売上高は売上全体の7%程度で10億円ほど
  • FY21の1Q(2020年2月~4月)では海外売上高比率は9.5%ほど

投資リスク

業績について ■

PL

nCino P/L

Total Revenues(総売上高)が前年比+150%%ほど、Subscription revenuesが前年比+60%ほどのスピードで急激に伸びている事が分かります。

  • Subscription revenues → SaaSのリカーリング売上
  • Professional service revenues → SaaSの導入支援を行うサービス

Subscription revenuesの成長の内の15%程は2社の買収による影響との事です。

また、導入支援(Professional service revenues)は、ほぼ原価で提供している事が分かります。そのため、SaaSの粗利率は70%ほどなのに対して、全体の粗利率は50%まで低下しています。

BS

資産

  • 典型的なSaaS企業の構成
  • 総資産は250Mドル
  • その大半を現預金・売掛金(54.1%)とのれん・無形資産(32.7%)で占められている
  • 有形の資産は、僅か13.4Mドルで全体の5%ほど

負債・純資産

  • 典型的なSaaS企業の構成
  • 前受収益(Deffered Revenue)が負債の多くを占め、多額の資金調達により純資産は膨らんでいるものの、赤字を掘り続けている為、利益剰余金は大きなマイナス
  • Remaining performance obligations(残存契約履行義務)は2020年1月末時点で431.5Mドルあるのに対し、前受収益は51Mドル程ですので、契約時点でマルっとお金を顧客から貰っている訳では無さそう
  • 平均契約期間が3年とすると、上記の51と431の比率から考えると凡そ3~4か月分のお金を前払いで貰っている計算になり、基本的には四半期毎位でお金を払ってもらっているという事

1) 決算が予想を上回っているか?

EPS、売上高

引用:Seeking Alpha

過去2回の決算は、全てクリアしています。

直近の2020年Q3決算では、EPSが予想EPSを「0.06ドル」、売上高が予想売上高を「4.71Mドル」上回っています

2020年 Q 決算予想実績
EPS(一株利益)– 0.09ドル -0.03ドル
売上高50.13M ドル54.23M ドル
売上成長率YoYNA%
Q コンセンサス会社予想
EPS予想-0.09 ドル
売上高予想53.28Mドル
売上成長率YoYNA
Source : Seeking Alpha

M = Mllion(100万ドル)

B = Bllion(10億ドル)

利益率(Margin)

Gross Margin(粗利率)55.80%
Operating Margin(営業利益率)-15.50%
Profit Margin(純利益率)-15.50%
Source : Finviz.com

キャッシュフロー(CF)

投資の世界で営業キャッシュフロー・マージンが15パーセントから35パーセントぐらいある会社は、バランスシートもきれい。

★売上高から原材料費などの支出を引いたことによって得られる現金収支のことを営業キャッシュフロー。それを売上高で割り算した数字が、営業キャッシュフロー・マージン。

2) 株価チャートが持続的な上昇トレンドか?

IPOから上値切り下げの下降トレンドを形成しています。

下のチャートは、価格帯別出来高(上段左灰色グラフ)になります。

74〜82ドル付近に購入ボリューム層があることが分かります。

引用:楽天証券

3) 今の株価(バリュエーション)は、割高か割安か?

PSR(株価売上倍率)

51.5

= 7.12 Bドル(時価総額) /0.138Bドル(TTM

Data souce : Trading View

3種類のPSRについて
  1. PSR(TTM)= 過去12ヶ月売上ベース
    • 一般的にはこれが使われている。Yahoo Financeなど
  2. PSR(FWD)=アナリストの来年予測ベース
    • 未来のPSRを指し示す
  3. PSR(×4)=直近の売上 × 4 「=ARR(Annual Recurring Revenue))」
    • おそらく日本のローカルルール
    • 主にSaaS銘柄に使用
    • 決算後すぐに計算でき、早く動ける

ARRはMRR(四半期売上×4 or 月間計上収益を×12)から算出することができます。

※重要ルール

  • 同じデータソースを使う(Yahoo Finance、Finviz、その他でちょっと違う)
  • PSR種類を必ず揃える (TTMが標準)
  • 同じ性質の会社と比べる (EコマースとSaaSは違う)
  • 利益(EPSが+)が出ていないグロース企業のみに適用できる (目安は100B以下、米グロースは利益の多くを先行投資する傾向のため)
    • 利益(EPSがー)の場合はPERを使う。日本企業の場合が多い。

この記事の情報ソース

↓公式の決算資料

NCNOに投資できる証券会社

(NCNO)株の取引ができる証券会社は、下記のようになっています。

証券会社取引可否◯ メリット× デメリット
SBI証券OKSBIネット銀行との連携で
◎ドル円転換がラクで最速、かつ最安
逆指値注文ができる
米株用のスマホ・アプリない
サイトがごちゃごちゃしていて見づらい
銘柄分析▲
資産推移が見れない
時間外取引できない
トレールストップ注文ができない
マネックス証券OK米株、中国株、IPO株の取引可能な取り扱い銘柄が最多で最速対応
◎時間外取引ができる
◎逆指値/トレールストップ注文ができる
◯ある程度の銘柄分析できる(銘柄スカウター)
米株用のスマホ・アプリあり
資金移動、ドル転換に時間がかかる(中1営業日)
楽天証券OK楽天ポイントとの連携ができる
◎銘柄分析できる
米株用のスマホ・アプリあり
米株、中国株、IPO株の取引可能な取り扱い外国銘柄が少ない
時間外取引できない
シンノスケ
シンノスケ

私は、それぞれの証券会社特徴にあった口座の使い分けをしています。

  • 米国個別株 & ETF長期投資 → SBI証券
  • ETF・インデックス投資 → 楽天証券

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