シースリーエーアイ社について
企業概要
ティッカー | 【AI】 |
会社名 | C3.ai |
カテゴリー | SaaS |
設立 | 2009年 |
上場 | 2020年12月 |
CEO | Tomas Siebel氏 |
時価総額 | 5.31Bドル |
本部 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州 レッドウッド・シティ |
従業員数 | 482人 |
C3.aiは、先進的なAIソフトウエア・プロバイダーとしてデジタル変革を加速しています。C3.aiは、大規模AI、予測分析、IoTアプリケーションの開発・導入・運用向けのC3 AI Suiteのほか、拡大し続けるターンキーAIアプリケーションのポートフォリオを提供しています。C3.aiのソリューションの中核には、革命的なモデル駆動型のAIアーキテクチャーがあり、データ科学とアプリケーション開発を飛躍的に強化しています。
IPO情報
公開規模は1億ドル(約110億円)とされているが、この金額は仮のもので、最終的な取引規模は変更される可能性が高いということです。
- 主な引受幹事会社はMorgan Stanley、JP Morgan、Bank of America
- C3.aiは、「AI」のティッカーでニューヨーク証券取引所に上場する。公開株数や公募価格帯は未定
CEOトーマスシーベル氏とは
およそテクノロジーを売らせたら、オラクルのラリー・エリソン氏の右に出るスーパー・セールスマンは居ません。
そのラリー・エリソンが手塩にかけて育てた営業のエースがトーマス・シーベル氏です。でもシーベル氏はオラクルを離れ、シーベル・システムズを創業しました。
C3.aiは、Siebel氏がSiebel Systemsを売却した後、2007年と2008年に行っていた慈善事業から生まれました。
エネルギー問題や気候変動の問題に取り組んでいたが、最終的には営利企業の方が大きな影響を与えられるかもしれないと考え、C3.aiを設立した。
Siebel氏
トーマス・シーベル氏なきあとオラクルでスーパー・セールスマンの名をほしいままにした人がマーク・ベニオフ氏。ところがベニオフ氏も独立し、セールスフォースを立ち上げました。
セールスフォースが登場したことで、元祖CRMのシーベル・システムズは駆逐されてしまいました。
そこで今回、トーマス・シーベルはシースリー・エーアイ(ティッカーシンボル:AI)を設立、マイクロソフト、アドビなどの強力を得てAIによって駆動されるCRMシステムでセールスフォースの追い落としを計略しているというわけです。
これはいわばシリコンバレーの「神々たちの戦い」といえますね
業績
C3.aiの前会計年度(4月決算)の売上高は前年比71%増の1億5700万ドルでした。純損失は6900万ドルの赤字でした。また、前四半期(7月決算)の売上高は、前年同期比16%増の4050億ドルでした。
同社は7月末時点で2億9300万ドルの累積赤字を計上しています。
S-1資料 業績ハイライト
- 2020年の売上の増加年率71%(2017年33M$→2018年62M$→2019年92M$→2020年157M$)
- サブスクの売上86%
- 2024年の潜在市場2,710億$
- 1日の予測数1.1億回
S-1資料 売上成長
ぱっと見すごい成長率です。
売上成長の多くはサブスクリプションで占めています。
高成長率の理由
特にFY19Q4からFY20Q1の間の売上のジャンプが凄いですが、これは主にBaker Hughes社との大型契約によるものと考えられます。
その後一部契約を減らされているようで、 その影響でFY20Q4からFY21Q1の間はQoQで減収しましたが、S-1冒頭のグラフでそれが意図的に消されていることには違和感を感じます。
シースリーエーアイに注目する理由
シースリーエーアイに注目する理由として、次のことが挙げられます。
S-1資料 AIビジネスモデル
シースリーエーアイの代表的な顧客リスト
- 3M
- ロイヤルダッチシェル
- アメリカ空軍
- Adobe
など
投資リスク
1社当たり契約金額
1社の売上でドカンと業績が良くなったりする訳なので顧客数は少なく1顧客当たりの売上が大きいです。
顧客数は2020年10月末時点で64顧客のみで、平均契約金額は$14.1mnと超高額です。 1つの契約をミスるとすぐにコンセンサス未達となるリスクが高く、Fastlyの様なことが起こる可能性も考えられます。
業界別売上
業界別の売上の偏りが激しいのも懸念材料のひとつです。
- ユーティリティ:67%
- 製造:29%
- 防衛:3%
- 航空:1%
サブスクの安定感
Subscription Revenueが86%などと謳ってはいるものの、Financialには通常のサブスク企業の様な業績の底堅さが期待しきれないことが懸念になりそうです。
株価:バリュエーション
20年10月末までの四半期のSubscription Revenueは$35.9Mnなので、四半期×4がARRと仮定するとARR倍率は「23倍」ほどの想定。妥当な値付けかなという感覚です。
モノのインターネットプラットフォーム(IoT)市場における業界のリーダー
ビッグデータや分析から、人工知能やコンピューティングへのユビキタス接続まで、IoTはあらゆるテクノロジーや業界で幅広い用途を持っています。このデジタル世界での存続と成長は、戦略的なパートナーシップとコラボレーションによってのみ可能です。
IoT、クラウド、人工知能(AI)、ビッグデータ、モビリティなどのトレンドテクノロジーが早期に採用されたため、北米の組織はIoTテクノロジーをプロセスに統合することに熱心です。米国は北米市場のリーダーですが、カナダでもIoTクラウドプラットフォームの採用が急増すると予想されています。
*Altair
*ARM
*AT&T
*AWS
*Ayla Networks
*Bosch
*C3.ai
*Cisco Jasper
*Dell/EMC
*Ericsson
*Eurotech
*GE
*Google
*Hitachi
引用:Kenneth Researchは調査レポート「モノのインターネットiotプラットフォーム市場:世界的な需要の分析及び機会展望2026年」2020年11月 20日発刊
C3.ai(AI)に投資できる証券会社
C3.ai(AI)株の取引ができるオンライン証券会社です。
この記事の情報ソース
↓売り出し目論見書
↓公式のIR資料
↓その他ツールサイト