このページでは、Ark銘柄であるビーム・セラピューティクスについて解説していきます。
会社について
時価総額30Bドル以上「大型株」
時価総額10Bドル〜30Bドル未満「中型株」
時価総額10Bドル未満の銘柄「小型株」
単位:T=1兆、B=10億、M=100万
一般的な定義として、「小型株」時価総額10Bドル未満の銘柄、時価総額10Bドル〜30Bドル未満「中型株」、時価総額30Bドル以上「大型株」であり、一般的には大型になるほど収益性が下がる=株価があがりにくい傾向がありますが、小型株だからいいというわけではありません。
オニール投資法では、主導株に投資することが前提になっています。
- セクター(産業グループ)が全体の20位以内
- 業界内で上位1〜3位を狙う
- RS(レラティヴストレングス指数)が80以上
- 弱気の日に異常な強さを示す銘柄
成長グロース株の株価適正値として、NASDAQ:15ドル〜300ドル、NYSE:20~300ドルと言われています。(オニールのCANSLIM分析)
会社サマリー
ビーム・セラピューティクスは、独自の塩基編集技術に基づいて、新たな精密遺伝子医薬の創出に注力しているバイオテクノロジー企業です。
同社は主に、鎌状赤血球症やβサラセミアなどの深刻な疾患に苦しむ患者向けの遺伝子医薬品の開発に焦点を当て、DNA塩基編集技術を用いてヒト疾患の治療を進めています。
ビーム・セラピューティクスは2017年に創立され、本社はマサチューセッツ州ケンブリッジに位置しています。
同社の主要な幹部には、CEO兼取締役のジョン・M・エバンスM.B.A.氏、社長のジュゼッペ・チャラメッラ博士、CFO兼財務担当のテリー・アン・バレルM.B.A.氏がいます。
ティッカー | BEAM |
会社名 | ビーム・セラピューティクス |
業種 | バイオテック |
設立 | 2017年 |
IPO(上場) | 2020年 2月 |
発行価格 | 17.0ドル |
CEO | Mr. John Evans |
本部 | Cambridge マサチューセッツ州 |
従業員数 | 507人 |
バリュエーション(市場評価)
今後の期待値
過去10年間のPER推移
過去10年間のPBR推移
過去10年間のPSR推移
PERはEPSがマイナスのため、替わりにPSR(株価売上倍率)を確認します。
- PSR(TTMorLTM)= 過去12ヶ月売上ベース
- 一般的にはこれが使われている。Yahoo Financeなど
- PSR(FWDorNTM)=アナリストの来年予測ベース
- 未来のPSRを指し示す
- PSR(×4)=直近の売上 × 4 「=ARR(Annual Recurring Revenue))」
- おそらく日本のローカルルール
- 主にSaaS銘柄に使用
- 決算後すぐに計算でき、早く動ける
ARRはMRR(四半期売上×4 or 月間計上収益を×12)から算出することができます。
【テーマ性】事業内容と将来性
Newがあるか、機関投資家による保有はどうかが注目ポイントです。
会社ビジョン
what is the mission statement of ●●?
マーケット
what is the market potential for ●●?
テクノロジー
ビーム・セラピューティクスの塩基編集技術は同社の遺伝子編集ポートフォリオの重要な構成要素です。同技術にはシトシン塩基エディターとアデニン塩基エディターが含まれています。
これにより、DNA塩基を個別に正確に修正することが可能であり、二本鎖切断を引き起こすことなく、保護的な遺伝子変異を生成したり、疾患の原因となる遺伝子の発現や機能を制御したりできます。
ビーム・セラピューティクスはこの技術を駆使し、がんや遺伝性血液疾患など、様々なヒト疾患の治療に焦点を当て、治験用の精密遺伝子医薬品の幅広いパイプラインの開発に力を注いでいます。
テクノロジーの違い
ビーム・セラピューティクスの塩基編集技術は、他の遺伝子編集技術といくつか異なる特長があります。この技術では、DNAに二本鎖切断を引き起こすことなく、標的DNA塩基を別の塩基に直接かつ不可逆的に変換することが可能です。これは、DNAに二本鎖切断を伴う従来のCRISPR/Cas9遺伝子編集とは異なります。また、塩基編集は高精度で転移変異(C-GからT-A、A-TからG-Cなど)を行えますが、転位変異や挿入・欠失には限界があります。
さらに、ビーム・セラピューティクスの塩基編集技術には、DNA中の特定の塩基を化学的に修飾するシトシン塩基エディターとアデニン塩基エディターが含まれます。このアプローチにより、分裂している細胞でも分裂していない細胞でも、標的配列に対して正確で予測可能かつ効率的な遺伝的変更が可能です。さらに、塩基編集は二本鎖DNA切断に伴う予測不可能な挿入や欠失、およびより大規模なゲノム変更を回避できます。
プロダクト(サービス・商品)
ビーム・セラピューティクス社は、塩基編集技術に基づく複数の製品を進めています。主なパイプラインには以下が含まれます。
- BEAM-101とESCAPE: 鎌状赤血球症とβサラセミアの治療薬としての開発が進行中です。
- BEAM-201: T細胞性急性リンパ芽球性白血病を対象とした多重塩基編集抗CD7 CAR-T細胞の治験薬です。
- BEAM-301: グリコーゲン貯蔵症1aの治療薬を目指しています。
- BEAM-302: α-1アンチトリプシン欠乏症を対象とした肝臓標的の脂質ナノ粒子製剤です。
これらの製品は、同社の基盤編集技術を駆使して、重篤な疾患に対する精密な遺伝子医薬品の開発に焦点を当てています。
ビジネスモデル
ビーム・セラピューティクスの事業モデルは、独自の塩基編集技術を活かし、主に鎌状赤血球症、βサラセミア、急性骨髄性白血病、α1アンチトリプシン欠乏症、グリコーゲン貯蔵障害1a、スターガルト病などの深刻な疾患に苦しむ患者向けの精密な遺伝子医薬品を開発しています。
ビーム・セラピューティクスは、これらの疾患に対する遺伝子治療薬の高度なパイプラインを進め、その事業戦略を支えるプラットフォームの進歩と製造能力にも注力しています。
売上構成比
地域比
ライバル・競合他社
ビーム・セラピューティクスは、遺伝子編集および遺伝子医薬分野で複数の企業と競合しています。
主な競合企業には、
- ゲノム編集技術を開発するエディタス・メディシン
- 希少遺伝性疾患への治療法に特化したホモロジー・メディシンズ
- ゲノム編集治療法の開発に焦点を当てるIntellia Therapeutics Inc
があります。
これらの企業は、革新的で効果的な治療法の追求において、ビーム・セラピューティクスと競合しています。
ダウンサイドリスク
ビーム・セラピューティクスは、競争の激しい業界で事業展開しており、エディタス・メディシン、ホモロジー・メディシンズ、インテリア・セラピューティクスなど他のバイオテクノロジー企業と競合しています。
また、規制上の課題や臨床試験の結果、市場での受容性など、新製品の開発・商業化に伴う固有のリスクにもさらされています。これらの要因が、ビーム・セラピューティクスへの投資に伴う下振れリスクの要因となっています。
機関投資家の推移
投資家の保有比率
筆頭株主はArk investment、次いでVangard、Blackrockです。
BEAMに投資できる証券会社
BEAMは、SBI証券などの国内大手証券会社では取り扱いがなく、唯一moomoo証券で取り扱いがありました。