企業概要
以下のグロース株5つのポイントに沿って、確認していきます。
■ 会社について ■
『供給』サービス・商品
2018年にコインチェックで不正アクセスによる仮想通貨の不正送金事件があった時に、ログのモニタリングシステムの強化(セキュリティ強化)のためスモーロジックのソリューションシステムを導入していました。
最近では新型コロナの世界の感染状況をリアルタイムで収集&分析するツールを公開しています。
同社の分析ではログ量の最大ピーク量による課金ではなく、1日の平均使用量であるため、コスト削減できる点と、豊富なテンプレートによるスムーズな導入で、ネットワーク、サーバといったスペシャリストエンジニアも不要、加えてセキュリティエンジニア、IT担当者の人材不足、スキル不足、といった面を解決できるといった強みがあります。
パートナー
SUMOの導入する最大のスケールメリットとしては、AWS(Amazon)、Azure、GCPなどのクラウドプラットフォームでの豊富なテンプレートと、構築運用面のセキュリティの確保しつつ、安全なモニタリングと適切なインシデント対応を実装できる、というものです。
投資リスク
ライバル・競合他社
ITセキュリティ業界という括りでは同業他社では、次のような企業があげられます。
セキュリティという一括りにすることはできない時代となりつつあります。
【CRWD】クラウドストライク
時価総額:40.99Bドル(2020/12)
売上高:761.60Mドル
【ZS】ゼットスケーラー
時価総額:25.20Bドル(2020/12)
売上高:480.30Mドル
【SPLK】スプランク
統合ログ管理、という名目でビッグデータというジャンルが確立される以前から、ログ解析技術のプラットフォームを作り上げた企業です。
時価総額:26.89Bドル(2020/12)
売上高:2.28Bドル
【RPD】ラピッド7
時価総額:4.04Bドル(2020/12)
売上高:390.00Mドル
古くUNIX時代から存在し続けている、Metasploitというツールを開発しているセキュリティ老舗企業です。ガートナー紙によると、同社のRapid 7 insight Cloudというデータ収集基盤は、セキュリティサービスプロバイダーにおけるリーダーポジションを獲得しているということです。
【FEYE】ファイアアイ
時価総額:3.30Bドル(2020/12)
売上高:928.20Mドル
【VRNS】ヴァロニス
時価総額:4.70Bドル(2020/12)
売上高:270.10Mドル
新世代セキュリティプラットフォーム
【SAIL】セールスポイント
時価総額:4.86Bドル(2020/12)
売上高:350.90Mドル
【OKTA】オクタ
最近の情報技術セクターにありがちな、ファンダメンタルズ以上の買いが殺到しているPSR(売上比率)が高い人気銘柄だけは、避けるべきですので人気セクターだからと妄信せずに、しっかり数字面を調べてから投資に臨むべきです。
時価総額:35.13Bドル(2020/12)
売上高:768.00Mドル
■ 業績 ■
1) 決算が予想を上回っているか?
EPS、売上高
直近の2020年Q3決算では、EPSが予想EPSを「0.18ドル」、売上高が予想売上高を「2.75Mドル」上回っています。
2020年 Q 決算 | 予想 | 実績 | |
---|---|---|---|
EPS(一株利益) | – 0.24ドル | → | -0.06ドル |
売上高 | 49.12M ドル | → | 51.87M ドル |
売上成長率YoY | – |
Q コンセンサス | 会社予想 |
---|---|
EPS予想 | -0.12 ドル |
売上高予想 | 52.14Mドル |
売上成長率YoY | – |
M = Mllion(100万ドル)
B = Bllion(10億ドル)
利益率(Margin)
Gross Margin(粗利率) | 71% |
Operating Margin(営業利益率) | 60% |
Profit Margin(純利益率) | -% |
キャッシュフロー(CF)
投資の世界で営業キャッシュフロー・マージンが15パーセントから35パーセントぐらいある会社は、バランスシートもきれい。
★売上高から原材料費などの支出を引いたことによって得られる現金収支のことを営業キャッシュフロー。それを売上高で割り算した数字が、営業キャッシュフロー・マージン。
2) 株価チャートが持続的な上昇トレンドか?
30.50ドル
Data souce : Trading View
現在はカップウィズハンドルを抜けて新波動入りしているように見えます。
下のチャートは、価格帯別出来高(上段左灰色グラフ)になります。
3) 今の株価(バリュエーション)は、割高か割安か?
- PSR(TTM)= 過去12ヶ月売上ベース
- 一般的にはこれが使われている。Yahoo Financeなど
- PSR(FWD)=アナリストの来年予測ベース
- 未来のPSRを指し示す
- PSR(×4)=直近の売上 × 4 「=ARR(Annual Recurring Revenue))」
- おそらく日本のローカルルール
- 主にSaaS銘柄に使用
- 決算後すぐに計算でき、早く動ける
ARRはMRR(四半期売上×4 or 月間計上収益を×12)から算出することができます。
※重要ルール
- 同じデータソースを使う(Yahoo Finance、Finviz、その他でちょっと違う)
- PSR種類を必ず揃える (TTMが標準)
- 同じ性質の会社と比べる (EコマースとSaaSは違う)
- 利益(EPSが+)が出ていないグロース企業のみに適用できる (目安は100B以下、米グロースは利益の多くを先行投資する傾向のため)
- 利益(EPSがー)の場合はPERを使う。日本企業の場合が多い。
この記事の情報ソース
↓公式の決算資料