このページでは、ARKQの約4%を占めているアーチャーアビエーションについて解説していきます。
会社について
時価総額30Bドル以上「大型株」
時価総額10Bドル〜30Bドル未満「中型株」
時価総額10Bドル未満の銘柄「小型株」
単位:T=1兆、B=10億、M=100万
一般的な定義として、「小型株」時価総額10Bドル未満の銘柄、時価総額10Bドル〜30Bドル未満「中型株」、時価総額30Bドル以上「大型株」であり、一般的には大型になるほど収益性が下がる=株価があがりにくい傾向がありますが、小型株だからいいというわけではありません。
オニール投資法では、主導株に投資することが前提になっています。
- セクター(産業グループ)が全体の20位以内
- 業界内で上位1〜3位を狙う
- RS(レラティヴストレングス指数)が80以上
- 弱気の日に異常な強さを示す銘柄
成長グロース株の株価適正値として、NASDAQ:15ドル〜300ドル、NYSE:20~300ドルと言われています。(オニールのCANSLIM分析)
会社サマリー
アーチャー・アビエーションは、電動垂直離着陸(eVTOL)航空機の設計・開発に特化した航空宇宙企業です。本社はカリフォルニア州サンノゼにあり、2018年10月16日に設立されました。
同社は株式公開企業で、2030年までにUAMネットワークでの使用を目指し、6000機のeVTOL機を展開する計画を進めています。
これらのeVTOL機は、エアタクシーサービスを通じて都市内外の輸送を担当し、同時に機体の販売も展開しています。
初の主要企業パートナーとして、ユナイテッド航空はアーチャー電気航空機を200機発注しています。
ティッカー | ACHR [NYSE] |
会社名 | アーチャー・アビエーション |
業種 | 航空宇宙 |
設立 | 2018年 |
IPO(上場) | 2020年 12月 |
CEO | Mr. Adam Goldstein氏 |
本部 | カルフォルニア州 サンノゼ |
従業員数 | 483人 |
バリュエーション(市場評価)
今後の期待値
過去10年間のPER推移
過去10年間のPBR推移
過去10年間のPSR推移
PERはEPSがマイナスのため、替わりにPSR(株価売上倍率)を確認します。
- PSR(TTMorLTM)= 過去12ヶ月売上ベース
- 一般的にはこれが使われている。Yahoo Financeなど
- PSR(FWDorNTM)=アナリストの来年予測ベース
- 未来のPSRを指し示す
- PSR(×4)=直近の売上 × 4 「=ARR(Annual Recurring Revenue))」
- おそらく日本のローカルルール
- 主にSaaS銘柄に使用
- 決算後すぐに計算でき、早く動ける
ARRはMRR(四半期売上×4 or 月間計上収益を×12)から算出することができます。
【テーマ性】事業内容と将来性
Newがあるか、機関投資家による保有はどうかが注目ポイントです。
会社ビジョン
アーチャー・アビエーションのミッションは、「空の鍵を開け、私たちの生活や時間の過ごし方を自由に再構築する」ことです。同社は、持続可能なエアモビリティを促進し、航空機と都市型エアモビリティのエコシステムを築くことに注力しています。
航空機の調達・製造から運航中のゼロエミッションの確保、再生可能エネルギーの使用、バッテリーの責任ある廃棄・リサイクル、航空機からの騒音の最小化まで、これらの目標を責任を持って達成する計画です。
マーケット
アーチャー・アビエーションのeVTOL航空機は市場で大きな可能性を秘めています。最大100機の購入の可能性があり、製品への強い関心があります。
世界のeVTOL市場は2032年まで年平均12%以上の成長率で拡大し、359億ドルに達する見込みで、アーチャー社はこの成長市場で大きなシェアを獲得する好ポジションにあります。
アーチャー社は業界大手から11億ドル以上の投資を受け、信頼性向上と事業拡大に必要な資金的裏付けを提供しています。
アーチャー・アビエーションのeVTOL航空機は、先発者としての優位性や独自のビジネスモデルと相まって、高い市場ポテンシャルを有しています。
プロダクト(サービス・商品)
アーチャー・アビエーションは、初の量産型eVTOL機である4人乗り固定翼eVTOL機「ミッドナイト」の最終組立をまもなく完了します。同社はまた、ミッドナイトeVTOLプロトタイプのホバリング飛行成功と、2人乗りメーカー・テクノロジー・デモンストレーターの初飛行を発表しました。
さらに、ミッドナイトの飛行に伴い、飛行試験プログラムの重要なマイルストーンを達成しました。また、アーチャー社は2024年に完成予定の、世界最大のeVTOL航空機製造施設の建設も順調に進行中です。
ビジネスモデル(競争優位性)
アーチャー・アビエーションは、eVTOL業界で競争優位性を持っています。ジョビー社と同様に早期に運用段階に進出し、強力な競争力を築く大きな利点があります。
さらに、アーチャーは他社とは異なり、アーチャーAUMとアーチャー・ダイレクトの2つのビジネスモデルを展開しており、余剰航空機の販売と自社でのエアタクシー・サービスの運営の両方のメリットを享受しています。
また、ステランティスとの強力なパートナーシップにより、アーチャーは事業拡大に必要な製造資本と金融資本を確保しています。
さらに、アーチャーのeVTOL航空機は、費用対効果、使いやすさ、環境への配慮などで、地上輸送やヘリコプター輸送に優れた利点を提供しています。
ライバル・競合他社
アーチャー・アビエーションは、eVTOL業界で複数の企業との競争に直面しています。特にウィスク・エアロ社とは長期にわたる法廷闘争の後、和解が成立し、提携が実現しました。
また、Joby Aviation社、Lilium社、EHang社など他の都市部での空の移動を目指す企業とも広範な市場で競合しています。
機関投資家の推移
投資家の保有比率
筆頭株主はAdam Goldsenです。