エッツィー(Etsy)社について
企業概要
ティッカー | 【ETSY】 |
会社名 | Etsy, Inc. |
カテゴリー | Eコマース |
設立 | 1998年 |
上場 | 2015年4月 |
CEO | Josh Silverman氏 |
時価総額 | 23.72Bドル(億円) |
本部 | ニューヨーク州 ニューヨーク ブルックリン区 |
従業員数 | 1209人 |
魅力あるマネジメント陣
既に上場して5年が経っており、経営層も一定のキャリアを持った方が多い印象です。
特にCEOのJosh Silverman氏は、eBay、Skype、American Express、comでExecutive Roleを歴任してきた方で、2017年5月から現職に就いています。
『需要』市場・マーケット
Estyはハンドメイド品に特化した米国有数のマーケットプレイスで、コロナ拡大によってEコマース全体が追い風を受けたが、Etsyもマスク特需により大幅に売上を伸ばしました。2020年4〜6月の3か月で3億4,600万ドルのマスクが販売されました。
サービスは米国で一定の知名度があり、2020/2/26付の直近4Q決算(”4Q決算”)によると、アクティブバイヤーは4,635万人、アクティブセラーは269万人と、ハンドメイド、アンティークといった分野の商品に特化したマーケットプレースとして人気を有しています。
またEtsyの投資家向け資料によると、ターゲットとなる地域のonine retailの潜在市場規模合計はUSD250 billionと巨大でEtsyのマーケットシェアは未だに5%程度であるとしています。
米国のみならず、UK、カナダ、ドイツ、オーストラリア、フランスを主要6カ国と位置付け、GMSを戦略的に拡大しようとしている点は好感が持てます。
『供給』サービス・商品
Etsyが人気な理由はズバリ
自分のショップ気分で楽しく運営できるから♪
Etsyの場合は自分のショップを自分がショップオーナーとして運営できます。米国がベースですが、日本からでも日本語で出店可能です。
普通、自分でネットショップを運営しようと思ったら、自社サイトを立ち上げて、宣伝して・・・と素人にはかなりハードルが高いです😅(お金もかかりますし、、)
そんなスキルがなくても、Etsyなら自分のショップとして楽しく運営しながら毎月安定した売り上げを上げ続ける事が出来ます。
ビジネスモデル
Etsyは売れた商品に対して売り手から一定の手数料を得ることによって、収益を得ています。直近ではこの手数料率は約16%で推移しています。
手数料の内訳を細かくみていくと、Etsy販売者が完了毎に支払う5%の取引手数料、配送料、各アイテムの出品に対して20ドル(最大4か月間)、およびEtsyペイメントの決済代行手数料があります。
Etsyペイメントの手数料は、アイテムの合計金額の3.0%から4.5%の間で変動します。
ちなみにEtsyのGMS全体の89%は、Etsyペイメントを通じて決済が行われました。
配送及び決済機能が内在するマーケットプレース型ビジネスモデルと呼べるでしょう。
ライバル・競合他社
世界中のオンラインショッピング業界で台頭しつつあるプレーヤーは、米国ベースのエッツィ(NASDAQ:ETSY)のほかに、カナダのショッピファイ(NYSE:SHOP)、中国のビップショップ・ホールディングス(NYSE:VIPS)があります。
エッツィー(Etsy)社決算まとめ
この銘柄はテンバガー株になりうるか!?
以下のグロース株5つのポイントに沿って確認していきます。
1) 決算が予想を上回っているか?
EPS(一株あたり利益)
直近の2020年Q3決算では、EPSが予想EPSを「0.26ドル」上回っています。
2020年 2Q決算 | 実績 | 予想 |
---|---|---|
EPS(一株利益) | 0.93ドル | 0.67ドル |
Q3ガイダンス | コンセンサス予想 |
---|---|
EPS(一株利益) | 0.64ドル |
売上高成長率
直近の2020年Q3決算では、売上高が予想売上高を「38.52Mドル」上回っています。
2020年 Q3決算 | 実績 | 予想 |
---|---|---|
売上高 | 451.48M ドル | M ドル |
売上成長率YtoY | % | – |
Q4ガイダンス | コンセンサス予想 |
---|---|
売上高 | 504.91Mドル |
売上成長率YtoY | 167% |
M=Mllion(100万ドル)
Q4ガイダンスは、控えめにほぼ横ばいになっています。
マスク特需のような「次の特需」の見込み予想が難しいので、伸び率は従来のような30%程度の成長を維持できるか、に注目が集まるかもしれず、その意味で今回提示されている数字は、やや控えめな印象を受ける。
利益率(Margin)
Gross Margin(粗利率) | 70.60% |
Operating Margin(営業利益率) | 19.70% |
Profit Margin(純利益率) | 16.80% |
テイクレート(セラー向け販売手数料)は、17.1%に急拡大しています。
2) 株価チャートが持続的な上昇トレンドか?
理想的な右肩上がりのチャートを示しており、年初来+224%になっています。
下のチャートは、価格帯別出来高(上段左灰色グラフ)になります。
短期では110〜130ドル付近、長期では40〜70ドル付近に購入ボリューム層があることが分かります。
3)時価総額が比較的小さいか?
現在の時価総額は17.57Bドル(2020/11)
B=Bllion(10億ドル)
4) 今の株価(バリュエーション)は、割高か割安か?
145ドル
PERはEPSがマイナスのため、替わりにPSRを確認します。
これらの算出方法については、下の記事で解説しています。
5) 将来の「成長ストーリー」は良好か?
成長材料
●休日関連の個人消費を含むマクロ要因、オフラインからオンラインへ支出のシフト、経済環境、競争のダイナミクス、小売店の閉鎖、消費者の信頼、政府の刺激策、失業率・数、フェイスマスクとマスク隣接アイテムの需要、新規購入者コホートの頻度
●グローバルな製品発売による継続的な訪問数の増加とコンバージョン率の改善。
●マーケティング投資による増分GMSとブランド認知度。
●オフサイト広告による収益増加
●消費税、規制の変更、通貨変動、VAT(付加価値税)の変更、
選挙、COVID-19パンデミックを含む、貿易に影響を与える地政学的イベントの可能性。
●Reverb(第4四半期のEtsyマーケットプレイスよりも成長が遅いと予想)買収の合併効果(送料無料の導入など)とそのメリット
① マスクなどテーマ流通量が圧倒的多数になる
② ハロウイン、クリスマス、バックトゥセールなどイベントごとに需要喚起キャンペーンを打つ
③ クリーマが実施するような、作家を一堂に集めた見本市イベントの主催
④ 実店舗経営に乗り出す(データ取得が前提だけど)
⑤ M&Aで別の種類のEコマを加える
⑥ Life Time Value(LTV)のUPを狙って一人当たりの購買額を増加させる
⑦ ハンドメイドに必須の道具・材料のサプライヤーネットワーク作って原材料費で儲ける
リスク材料
お疲れ様でした!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
皆様も健康な投資ライフをお過ごしください。
今後も良い記事を書いていきたいので、引き続き応戦よろしくお願いします!
この記事の情報ソース
↓公式の決算資料