このページでは、Ark銘柄であるアイオニス・ファーマシューティカルズについて解説していきます。
会社について
時価総額30Bドル以上「大型株」
時価総額10Bドル〜30Bドル未満「中型株」
時価総額10Bドル未満の銘柄「小型株」
単位:T=1兆、B=10億、M=100万
一般的な定義として、「小型株」時価総額10Bドル未満の銘柄、時価総額10Bドル〜30Bドル未満「中型株」、時価総額30Bドル以上「大型株」であり、一般的には大型になるほど収益性が下がる=株価があがりにくい傾向がありますが、小型株だからいいというわけではありません。
オニール投資法では、主導株に投資することが前提になっています。
- セクター(産業グループ)が全体の20位以内
- 業界内で上位1〜3位を狙う
- RS(レラティヴストレングス指数)が80以上
- 弱気の日に異常な強さを示す銘柄
成長グロース株の株価適正値として、NASDAQ:15ドル〜300ドル、NYSE:20~300ドルと言われています。(オニールのCANSLIM分析)
会社サマリー
イオニス・ファーマスーティカルズ社は、RNA標的治療薬の探索と開発に特化したバイオテクノロジー企業です。同社は1989年に創立され、本社をカリフォルニア州カールスバッドに構えています。イオニスは脊髄性筋萎縮症、神経障害、家族性カイロミクロン血症症候群などの幅広い疾患に対する遺伝子医薬品の開発に注力しています。
同社の主力製品にはSPINRAZA、TEGSEDI、WAYLIVRAなどがあります。また、独自のアンチセンス技術に基づいており、さまざまな臨床試験段階にある製品を含む強力なパイプラインを有しています。
イオニス・ファーマスーティカルズは、米国で事業展開しているバイオテクノロジー企業です。
同社のリーダーシップチームは、創業者兼CEO兼取締役であるブレット・P・モニア博士と、財務担当執行副社長兼CFOのエリザベス・L・ホウゲン女史が率いています。
ティッカー | IONS |
会社名 | アイオニス ファーマシューティカルズ |
業種 | バイオテック |
設立 | 1989年 |
IPO(上場) | 1991年 4月 |
発行価格 | 57.56ドル |
CEO | Dr. Brett P. Monia, PhD |
本部 | Carlsbad カルフォルニア州 |
従業員数 | 796人 |
バリュエーション(市場評価)
今後の期待値
過去10年間のPER推移
過去10年間のPBR推移
過去10年間のPSR推移
PERはEPSがマイナスのため、替わりにPSR(株価売上倍率)を確認します。
- PSR(TTMorLTM)= 過去12ヶ月売上ベース
- 一般的にはこれが使われている。Yahoo Financeなど
- PSR(FWDorNTM)=アナリストの来年予測ベース
- 未来のPSRを指し示す
- PSR(×4)=直近の売上 × 4 「=ARR(Annual Recurring Revenue))」
- おそらく日本のローカルルール
- 主にSaaS銘柄に使用
- 決算後すぐに計算でき、早く動ける
ARRはMRR(四半期売上×4 or 月間計上収益を×12)から算出することができます。
【テーマ性】事業内容と将来性
Newがあるか、機関投資家による保有はどうかが注目ポイントです。
会社ビジョン
イオニス・ファーマスーティカルズ社のミッション・ステートメントは、「RNA標的医薬品の発見、開発、商業化を通じて患者の生活を変革する」ことです。同社は、生命を脅かす疾患に苦しむ患者のために、革新的なRNA標的治療薬を提供することを約束しています。
このミッションは、未解決の医療ニーズに応え、患者の生活を向上させるための革新的な遺伝子医薬品の開発に対するイオニスの献身を表しています。
マーケット
イオニス・ファーマシューティカルズ社の市場ポテンシャルは、治験薬の強力なパイプラインと既存製品の商業化によって支えられています。同社はRNAをターゲットとした創薬と開発に注力し、有望な後期段階のパイプラインと複数の既存医薬品を保有しています。イオニスは着実に市場に変革的なRNA標的治療薬を投入する態勢を整えており、これが同社の市場ポテンシャルに寄与しています。
さらに、アナリストは、強力なパイプラインと潜在的な市場機会に基づき、イオニス・ファーマシューティカルズを「買い」と評価しています。
これらの要因は、同社に対する市場の見通しが明るいことを示しています。
プロダクト(サービス・商品)
イオニス・ファーマスーティカルズ社は、RNAを標的とした医薬品の発見と開発に特化しています。同社が提供する主要な製品には以下があります。
- スピンラザ(ヌシネルセン):脊髄性筋萎縮症の治療に使用されます。
- Tegsedi(Inotersen):遺伝性トランスサイレチンアミロイドーシスの成人における多発性神経炎の治療薬です。
- Waylivra(Volanesorsen):家族性カイロミクロン血症症候群の治療に使用されます。
これらの製品は、イオニスのコミットメントを示すものであり、革新的なRNA標的治療アプローチを通じて様々な重篤な疾患に対処しています。
ビジネスモデル
イオニス・ファーマシューティカルズ・インクは、革新性、効率性、協調性、社会的責任に焦点を当てた、計画的かつ実践的なビジネスモデルでビジネスを展開しています。イオニスのビジネスモデルは以下のようにまとめられます。
- 研究開発: イオニスは、新しい標的を同定・検証し、革新的なRNA標的治療薬を開発するために、研究開発に大規模な投資を行っています。
- 収益の流れ: イオニスは複数の収益源を有し、製品ポートフォリオは多岐にわたっています。一つの製品からの収益が他の製品での損失を相殺し、リスクを分散しながら持続的な成長を実現しています。
- 顧客との関係: イオニスは、長期的で協力的なパートナーシップの構築に注力し、個別化されたアプローチ、透明性、継続的なコミュニケーション、カスタマーサポートを提供し、協力的な取り組みを成功に導いています。
- 商業戦略: イオニスは商業戦略に基づいて、商業化に向けて成長を続けるために完全自社パイプラインの準備と優先順位付けを行っています。また、新たな治療領域において新製品を迅速に拡大する計画を持っています。
- 市場ポテンシャル: 同社は変革をもたらす可能性のあるRNA標的治療薬を市場に投入する態勢を整えており、これが同社の市場ポテンシャルに寄与しています。
イオニス・ファーマシューティカルズのビジネスモデルは、持続可能性、社会的責任、安全で効果的な医薬品開発へのコミットメントに支えられています。
売上構成比
地域比
ライバル・競合他社
イオニス・ファーマシューティカルズ社は、バイオ医薬品業界で数多くの企業と競合しています。主な競合他社は次の通りです。
- アルナイラム・ファーマシューティカルズ(ALNY): RNA干渉(RNAi)治療薬に特化したバイオ医薬品企業。
- アローヘッド・ファーマシューティカルズ: RNAi治療薬の開発に従事している企業。
- Moderna Therapeutics社: メッセンジャーリボ核酸(RNA)に基づく創薬開発に特化したバイオテクノロジー企業。
- Dicerna Pharmaceuticals社: RNA干渉(RNAi)ベースの治療薬を開発する製薬会社。
- オルガノン社: 婦人科、精神科など様々な医療分野の医療用医薬品を開発・製造している企業。
これらの競合他社もRNA標的薬の開発に積極的であり、イオニスの競争環境を反映しています。
ダウンサイドリスク
イオニス・ファーマシューティカルズ社の下振れリスクは、投資家にとって深刻な懸念事項であり、これが同社の株価の低迷に影響しています。過去1年間において、株価は約25%から31%の下落を記録しています。
この株価の低迷は、ゴールドマン・サックスなどの金融機関が悲観的な見方を提示し、格下げに至るなど、様々な要因の影響を受けた結果です。市場分析によれば、イオニス・ファーマシューティカルズのアルファ値がマイナスであることは、投資家が冒したリスクが充分に報われていない可能性を示唆しています。
これらの指標は、イオニス・ファーマシューティカルズにおいて相当な下振れリスクが存在することを示し、これが投資家にとって重要な検討事項であることを意味しています。