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この銘柄はテンバガー期待できるか?
オニールのCAN-SLIMを用いて分析していきます。
企業概要
会社サマリー
ティッカー | UPST [NASD] |
会社名 | Upstart Holdings, Inc. |
セクター | フィンテック SaaS |
時価総額 | 24Bドル |
設立 | 2012年 |
IPO(上場) | 2020年 12月 |
CEO | David Joseph Girouard氏 |
本部 | カリフォルニア州 サンマテオ |
従業員数 | 554人 |
単位:T=1兆、B=10億、M=100万
アップスタート(UPST)創業者は、エンタープライズ・グーグルの前社長であるデイブ・ジルアード(Dave Girouard)元マネージャーのアンナ・カウンセルマン(AnnaCounselman)です。
保有投資家
アップスタート(UPST)の大型投資家には、著名投資家が名を連ねています。
- グーグルの元CEOである「エリックシュミット」(現在はGoogleエグゼクティブチェアマン)
- セールスフォース・ドットコムCEOの「マークベニオフ」
- サン・マイクロシステムズ社の共同設立者の一人であるビノッド・コースラによる「コースラベンチャーズ」
- ピーター・ティールの「ファウンダーズファンド」
- 日本の楽天(2017年)
バリュエーション
IPO後初値 26ドルから、わずか10ヶ月以内にテンバガーを達成しています。その後、市場の悪化により株価は、高値から最大△80%の調整をしました。
しかし、アップスタート(UPST)は、ビジネスモデルによる今後のマーケット拡大が期待できることから、成長ストーリーの始発点にいると考えられます。
ロックアップ解除日は、2021年6月15日でした。
価格帯別出来高
2021年10月12日時点では、93%が含み益となっています。ボリュームの平均値は193.6ドルです。
2022年2月25日時点では、74%が含み益となっています。ボリュームの平均値は127ドルです。
ビジネスモデル
会社ビジョン
アップスタート(UPST)のミッションは、真のリスクに基づく融資判断を行い、融資手続きの負担を取り払うことです。
マーケット
アップスタート(UPST)は、今後も高い成長を維持するのに十分なマーケットボリュームを有しているようです。
- 現在、主力としている個人向け無担保ローンだけでマーケット(TAM)は920億ドル。
- それに対して、アップスタートが直近1年間の実績ローン総額は40.5億ドル(全体の4%程)
- 取り扱うローンの種類を増やしている。
- 次のサービスとして注力しているのが自動車ローン。
- アメリカの自動車ローン市場は、無担保ローンと比べ、かなり大きい市場。
- 自動車ローンをラインナップに加えることにより、マーケット(TAM)は6,260億ドルに拡大。
- 2021年、自動車小売のソフトウェア企業である『自動車業界のショッピファイ』Prodigy Softwareを買収(2021Q1の自動車販売は8億ドル)。
- 住宅ローンやクレジットカードの市場にも参入する予定で、マーケット(TAM)は、3.4兆ドル。
2019年4月から2020年3月の間に組成される消費者金融は3.6兆ドルに上り、クレジットは米国経済の礎となっています。
手頃な価格のクレジットを利用できることは、上昇志向と機会の確保の中心となります。消費者の借り入れ価格を下げることは、何百万人もの人々の生活の質を劇的に向上させる可能性があります。
米国の平均的な個人負債額は約29,800ドルです。手頃な価格のクレジットを利用することで、米国の人々は住宅の購入や改良、自動車の購入、大学の授業料の支払い、緊急時の出費などに備えることができますが、高金利は消費者の経済的な健全性に悪影響を及ぼします。
米国連邦準備制度理事会の報告によると、平均して世帯の可処分所得の10%が負債の返済に費やされています。さらに、アメリカ人の16%が月収の50%から100%を負債の返済に充てています。
既存のシステムではリスクを正確に定量化できないため、何百万人もの人々が手頃な価格のクレジットにアクセスできません。
FICOスコアは1989年に考案されて以来、基本的に変わっていません。
FICOスコアは、貸金業者の90%以上が、誰がどのくらいの金利でクレジットを承認するかを決定するために使用しています。 FICOが単独で使用されることはほとんどありませんが、多くのクレジットモデルは単純なルールベースのシステムです。
当然のことながら、世界はこれらのモデルでは表現できないほど複雑であるため、デフォルトの確率を確実に推定する能力には限界があります。不正確なクレジットモデルの影響を受けている借り手は少なくありません。
多くの人が、最終的には返済できないローンを承認され、消費者と貸し手の両方に悪影響を与えています。また、機会があれば返済できたはずのローンを断られる人も多く、これも消費者と貸し手の両方に損害を与えます。
2019年12月に完了したUpstartの回顧的調査によると、ローンを組んだことのあるアメリカ人の5人に4人は一度も債務不履行になったことがありませんが、プライムクレジットを利用できるアメリカ人は半数にも満たない状況です。高いクレジットスコアを持つ消費者であっても、支払う金利が債務不履行による借り手の損失を実質的に補助することになるため、ローンの支払いが高額になりがちです。
プロダクト、サービス
現在、アップスタートが提供している主なサービスは、「個人向けの無担保ローンの自動化」です。
従来は、「FICO Score(フィコスコア)」と呼ばれるデータ分析会社によるクレジットスコア(個人信用スコア)や、クレジットカードの利用履歴や状況の確認、その人の収入などにより、人力で融資判断がなされていました。
それに対して、アップスタート(UPST)のAIモデル融資判断は、上記に加えて、学生の出席した大学や研究分野、GPA(成績評価)、測定可能化されたテストスコア、作業履歴などを考慮して、1,600以上の変数、1,000万件以上の返済履歴を元に借り手の返済能力をAIが測ります。
ユーザーがアップスタート(UPST)のローンを利用する方法は、次の2通りです。
- Upstart.comからローンの申し込みをする
- アップスタートの提携銀行から申し込みをする
The AI Opportunity
マッキンゼー・グローバル・インスティテュートによると、AIはその初期段階ではゆっくりと導入され、技術が成熟して企業が最適な導入方法を学ぶにつれて急加速するとされています。
融資は、AI にとって魅力的なアプリケーションです。
第一に、毎日何百万回も発生するイベントに対して、高度な意思決定を行うことができます。
第二に、予測可能で与信判断の精度を向上させる可能性のあるデータは、ほぼ無限に存在します。
第三に、融資に関連するコストとリスクを考えると、AIによる経済的勝利は銀行と消費者の両方にとって劇的なものとなります。
つまり、技術面や規制面でのハードルを克服するために必要な多額の投資は、努力する価値があるということです。
8年前にスタートした当社のAI融資プラットフォームは、米国のクレジット市場のかなりの部分を動かすのに適した立場にあります。
これまで、当社は無担保個人ローン市場に注力してきました。2019年10月から2020年9月までに、米国の無担保個人ローンの組成は920億ドルに達しました。
同期間に当社が斡旋した無担保個人ローンは32億ドルで、市場全体の5%未満です。当社には無担保個人ローンで市場シェアを獲得する大きな機会があるだけでなく、当社のAIモデルとテクノロジーを隣接する機会に適用することで、米国の自動車ローン、クレジットカード、住宅ローン市場にも対応できる体制が整っていると考えています。
2019年10月から2020年9月までに、米国のオートローンのオリジネーションは6,260億ドル、米国のクレジットカードのオリジネーションは2,580億ドル、米国の住宅ローンのオリジネーションは3.4兆ドルとなっています。
2020年6月には、当社のプラットフォームでオートローンの提供を開始し、2020年9月には、Upstartのプラットフォームを通じて最初のオートローンが組成されました。
将来的には、学生ローン、ポイントローン、ホームエクイティラインでも市場シェアを獲得できると考えています
ビジネスモデル
クラウドベースAI融資プラットフォームを利用する提携銀行は、アップスタートに手数料を支払う必要があります。
そのため、アップスタートが、信用リスクをとってローンを貸出しているわけではありません。
2021年Q2(4-6月)売上高の96%は、手数料収入によるものです。
また、アップスタート(UPST)は、プラットフォーム・ビジネスなので、営業レバレッジが効いています。売上高以上に利益が加速する仕組みになっています。
提携銀行が信用リスクを負い、アップスタートは信用リスクを負わず手数料をもらうというビジネスモデルは、ビザやマスターカード、ペイパルの成功モデルと似ています。
売上構成比
売上高の100%は、手数料収入によるものです。
地域比
当初は、フロリダ州でのみ始めたサービスですが、現在では33州に拡大しています。
共同創設者Paul Gu氏のインタビュー
インタビューからは、彼のテクニカルスキルとイノベーティブな思考を垣間見ることができます。
ローン申請分析
ローン申請分析は、クレジット購入履歴(データ)を元に分析を行い、それがFICOスコアのような情報に抽出され、さらにローン申請情報によって補完されて、申請者のローン適合性に関する知識がアウトプットされる。
融資担当者はこの情報を分析して、融資の可否や条件を決定する。 レガシーな金融機関は、従来のパラメータを使用し、さまざまな条件を設定してローンを進めるかについて主観的な判断を下す。 問題は金融機関が収集したデータが最も有用なリスク予測因子であるかどうかがわからないこと。
アップスタート(UPST)は、1つの顧客記録に1,000のデータポイントがある。 これだけのデータを使うと判断が遅れるのではないかと思うかもしれないが、実際は非常に速い。 データこそが「Efficient frontier」である。
データマイニング
融資分野でのデータマイニングは、破壊的なテクノロジーであることはもちろん、既に熟し切っているイノベーションである。
成長の可能性
アップスタート(UPST)はビジネスアプローチにより、大きなパイを獲得するだけでなく、潜在的な顧客のパイを増やすことができる。
技術的優位性
この規模のデータマイニングを構築して運用するのはかなり大変であり、あえてこれに取り組む金融機関は大手銀行だけだと思う。
アップスタート(UPST)のビジネスを模倣しているハイテク企業は存在するが、我々は多くの実績と優れた価格設定を持ち、規模の経済性を確立しているだめ、競合他社を退けることができる。
投資リスク
コロナショックのように大きな金融危機は、お金を貸す金融業者にとって逆風です。
金融危機の際、貸し手は貸し渋りをしたり、借り手はローンの返済が滞る傾向にあるためです。
特に、アップスタートの場合、FICOスコアが低い顧客に対して融資を行なっているため、延滞が多発するのではないかと心配されました。
しかし、コロナショック後の業績は、アップスタートのAIプラットフォームが上手く機能していることを証明する結果となりました。
- パンデミックによる返済滞納は、わずか5.6%
- オンライン貸金業社の平均値は11.4%
コンペティター(競合)
よく次世代フィンテックとして比較されていますが、各プラットフォーム事業には以下のような違いがあります。
ティッカー | ビジネス | 時価総額(2021) |
---|---|---|
UPST | 個人融資自動化 | 11 B |
SQ | ペイメント・ネットワーク | 55 B |
Stripe | ペイメント・ネットワーク | – |
AFRM | BNPL(後払いレンディング) | 22 B |
SOFI | デジタル銀行 | 9 B |
LC | レンディング | 2 B |
MQ | カード発行プラットフォーム | 17 B |
DLO | 新興市場向けレンディング | 6 B |
会社の業績
業績指標サマリー
業績 | 2020/12 | 2021/12 |
---|---|---|
EPS成長率(YoY) | +243 % | +139 % |
売上成長率(YoY) | +39 % | +270 % |
ROA(総資産利益率) | 11 % | 7 % |
ROE(自己資本利益率) | 18 % | 11 % |
ROI(投資利益率) | 3 % | 0.8 % |
Gross Margin(粗利率) | 86 % | 85 % |
Operating Margin(営業利益率) | 16 % | 9 % |
Profit Margin(純利益率) | 13 % | 7 % |
決算
上場後、EPS、売上高ともに、オール連続OKです。
2021年 Q4 決算 | 直近決算良否 | 予想 | 実績 |
---|---|---|---|
EPS(ドル) | ○パス | 0.51 | 0.89 |
売上高(ドル) | ○パス | 263 M | 305 M |
売上成長率(YoY) | +252 % |
2022年 Q1 予想 | アナリスト | 会社 |
---|---|---|
EPS予想(ドル) | 0.48 | 0.521 ~ $0.542 |
売上高予想(ドル) | 258.3 M | 295M ~ $305M |
2022年通年 | アナリスト予想 | 会社予想 |
---|---|---|
EPS予想(ドル) | 1.21B | 1.4 B |
M = Mllion(100万)
B = Bllion(10億)
稼ぐ力(収益性)
EPS成長
EPS(一株当たりの純利益)とは、会社が上げる利益のことで株価の源泉となる指標です。
参考に、EPSは下記のように計算されますが、年に4回発表される決算で必ず発表されるものですので、計算することはありません。
EPSは、会社の規模にかかわらず1株あたりの当期利益の大きさを表しているため、値が大きいほど良いとされます。当期の1株当たり利益を前期以前のものと比較することで、会社の収益性や成長度をおおむね把握できます。
アップスタートホールディングスの2019年から2021年までの1株当たりの年次および四半期利益の履歴です。
売上高成長
収益とは、企業が商品やサービスの販売と引き換えに顧客から受け取る金額と定義できる。収益は、損益計算書の最上位項目であり、そこからすべての費用と経費を差し引いて純利益を算出します。
アップスタートホールディングス (UPST) の2019年から2021年までの年次/四半期ごとの収益の推移と成長率です。
儲ける力(利益率)
利益率成長
アップスタートホールディングス (UPST) の過去の売上総利益率を示しています。
会社の経営の上手さ
ROE(自己資本利益率)
ROEは、企業が自己資本をどれだけ有効に活用して利益を上げているかを示す指標で、アメリカの投資家達が最も重要視している財務指標となっています。
米国企業のROEは平均的に日本企業(平均9%)の倍近い(平均17%)といわれ、アップルが約110%、テスらは6%程度と様々です。
逆にROEがマイナスの場合は赤字か債務過多状態の状態で、その会社は株主資本を1年とうしてどれだけ減らしたかってことがわかります。
アップスタート・ホールディングス(UPST)の過去の株主資本利益率(ROE)の値です。
直近のROEは、15 %です。
キャッシュフロー
Leader
or
Laggard
オニール投資法では、主導株に投資することが前提になっています。
- セクター(産業グループ)が全体の20位以内
- 業界内で上位1〜3位を狙う
- RS(レラティヴストレングス指数)が80以上(できれば90以上)
- 弱気の日に異常な強さを示す銘柄
引用:オニール本
L | Leader or Laggard | 主導銘柄か? 停滞銘柄か? | × |
RS Rating | 58 |
Group | |
---|---|
業種グループ全体ランク | 124 位(全197種) |
グループ内ランク | 12 位 |
グループ内ランク1位銘柄 | SLM |
この記事の情報ソース
↓売り出し目論見書
↓公式のIR資料
↓その他ツールサイト
UPSTに投資できる国内オンライン証券会社
米国株の取引ができる国内証券会社のそれぞれの特徴は、下記の記事で解説しています。