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【SPIR】スパイア(Spire Global,Inc.)の軌道サービスは、”スペース・アズ・ア・サービス (宇宙SaaS)”モデルの先駆者!衛星の製造とデータのアナリティクス分析を提供

この記事は約17分で読めます。
スパイア社とは?
  • 超小型人工衛星コンステレーション取得したデータをアナリティクス分析と共にSaaSとして提供
  • 衛星の数では第3位(SpaceX社がトップで、Planet Labs社が2位)
  • 垂直統合により、コストと時間を大幅に削減打ち上げコストは従来の100分の1)
  • 2025年には91%の利益率を達成する予定
  • 150以上の顧客(主要顧客は、NASA、Aerion Supersonic、VesselBot、Oldendroff、Australian Office of National Intelligenceなど)
  • 顧客1社あたりの年間経常収益は23万5,000ドル、純収益維持率は145%、顧客獲得コストの回収期間は7カ月未満
  • 人工衛星を打ち上げるために、同社はあらゆる打ち上げサービス会社(SpaceX、Rocket Labなど)と提携

シンノスケ
シンノスケ

コンステレーション(constellation)とは星座を指す単語で、通信衛星を複数機協調させて機能させるシステムを通信衛星コンステレーションと言います。

スパイアの戦略上の重要なポイント(Key Strategic Moats)

✔︎テクノロジー

スパイア社は、費用対効果が高く、高品質で、迅速に生産され、独自のデータを提供する能力を持つ衛星を構築しています。

そして、最終顧客に予測分析(飛行機や船のルートの最適化、世界中の予想される天候)を提供するための輪を広げています。スパイア社は、12百万ドルのコストで、12ヶ月以内に全世界をカバーする20個の衛星を軌道に乗せることができます

✔︎垂直統合

スパイア社は、衛星の部品の95%を設計し、100%自社で製造しています。また、地上設備やデータ分析プラットフォーム/ソリューション全体も同社が管理しています。宇宙への打ち上げを除くサプライチェーン全体を管理しています。

✔︎規模

スパイアは、次に大きいメーカーの10倍の数の人工衛星を生産することができます。人工衛星は3〜6ヶ月で完成し、年間20機以上の打ち上げを目指しています。人工衛星の数に応じて、地球の軌道の5%を所有しています。

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時価総額

ティッカー【NSH】
変更後予定【SPIR】
会社名Spire Global,Inc.
セクター宇宙・航空・防衛
設立2012年
IPO(上場)2021年 -月
CEOPeter Platzer氏
時価総額
本部アメリカ合衆国
カリフォルニア州
サンフランシスコ
従業員数101–250人

2020A期売上高:28百万ドル|
2025E期売上高:913百万ドル – 139% CAGR
2020Aの売上高:3,600万ドル|
2025Eの売上高:1.2億ドル
2020A期の売上総利益:1,800万ドル(63%)|
2025E期の売上総利益:8億3,000万ドル(91%) – 160%年率
2020AのEBITDA -18百万ドル (63%) | 2025E EBITDA: $425M (47%)
2020A期のFCF:29百万ドル|2025E期のFCF:357百万ドル(EBITDAの84%)
企業価値:12億ドル
合併後の会社の所有率は67%

スパイアは2012年に設立され、著名な投資チーム(Bessemer Venture Partners、RRE Ventures、Seraphim Capital、Qualcomm、三井物産)の支援を受け、これまでに1億8,000万ドルの資金を獲得しています。

取引概要

Spire Global, Inc.(スパイア)が2021年3月1日に、NavSight Holdings Inc.(NSH)による買収及び経営統合契約に締結したことを発表しました。

既にニューヨーク証券取引所に上場しているNavSight(NSH)がスパイアを買収したのち2社は合併し、スパイアは2021年夏頃までに、SPIRのティッカーシンボルでニューヨーク証券取引所に上場する予定です。

合併が完了するとスパイアは4億7500万ドルの現金を手にし、企業価値は約1.6Bドルとなるようです。

To all the Time Investors,

As we dive deeper into the Space Industry, I wanted to focus on the series of SPACs that have monopolized all of our interests. Among the many that have announced going public, there are a few interesting companies that stick out. Today we are going to break down the third-largest satellite provider in the world in terms of satellites in orbit. The company is called Spire Global ($NSH – $SPIR) and it is planning to go public this year at a valuation of $1.6B.

単位:T=1兆、B=10億M=100万

時価評価額

取引金額$1230に対して、2022年は $2507〜2963(+108〜140%)、2023年は$3405〜4313(+176〜250%)を見込んでいます。

スパイアのマネージメントチーム

キーリーダー

Peter Platzer, CEO, Co-Founder

Vegasoul Capitalのシニア・ポートフォリオ・マネージャーとして、コモディティおよびグローバル・フューチャーズのトレーディングに従事。また、Deutsche BankとRohatyn Groupでクオンツチームを率いていました。宇宙の観点からは、宇宙商業化と超小型衛星に注力し、一連の特許を保有しています。

Jeroen Cappaert, CTO, Co-Founder

前職では、ペイロード&アビオニクスのリードエンジニアを務めました。NASAで宇宙船のアビオニクスとペイロードの設計、低推力宇宙力学を専門としていました。

Joel Spark, VP Space Systems, Co-Founder

以前、JoelはリードエンジニアとしてSpireの宇宙プログラムの管理を指揮していました。同社の最初の衛星の設計、製造、運用を担当しています。

チーム構成

スパイア社は、140名のエンジニアと科学者からなる高度な技術者集団で構成されています。社員の約56%が宇宙・衛星技術に強い専門性を持っています。

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テーマ性(事業内容)

会社ビジョン

スパイアは宇宙データビジネスをリードし、刺激し、創出していくために約10年前に設立されました。

今日、当社独自のデータとソリューションは、Net Zero(二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすること)や気候変動への適応など、顧客が地球上の課題解決をするのに役立ちます。

スパイアCEO:Peter Platzer氏

スパイアは、人工衛星を運用し、データや予測分析を顧客に提供するSpace-as-a-Service企業です。同社は、独自の超小型衛星のコンステレーションを使用して、宇宙ベースのデータを収集しています。

同社は、データの力を利用して、以下のカテゴリーで洞察を提供しています。

  • 海洋活動:全世界の船舶の追跡と監視、ルート最適化のための高トラフィックゾーン
  • 全世界の気象情報と予測
  • 航空活動:フライトオペレーションのトラッキングとモニタリング
  • 宇宙ソフトウェアサービス:既存の衛星へのソフトウェアの展開、宇宙・地上・ウェブを統合したプラットフォーム上での衛星のホスト、費用対効果の高い超小型衛星の製造

マーケット

衛星から収集される膨大なデータは、宇宙経済が発展していく中で、競争上の優位性となります。

36.8B(3,680億)ドル規模の宇宙経済は、2040年には1T(1兆)ドル規模に成長すると予測されています。当社は、市場全体の中で3つのサブセクターを支配できると考えています。

宇宙ベースのデータと分析(気象、航空、海事):2025年までに52B(520億)ドル
オービタル(軌道)サービス:2025年までに32B(320億)ドル
気象予報: 2025年までに180B(1,800億)〜300B(3,000億)ドル

同社は、Space-as-a-Serviceモデルの先駆者として、地球上の諸問題の解決に貢献できる立場にあると考えています。

市場の成長と拡大を促す要因

  • データ分析の導入が急速に進んでいることを背景に、宇宙ベースのデータに対する需要が大きく高まっている
  • AI/MLとビッグデータ分析の進歩は、世界で最も複雑なビジネス課題を解決するために、ますます重要に
  • 宇宙ベースのデータ、インサイト、アナリティクスを業界全体で活用急速に拡大
  • 気象変動は、年間約3兆ドルの経済的損失をもたらし、その損失は、気候変動の影響により、2050年までに60%以上増加すると予想されています。

製品ポートフォリオ

2021年3月現在、141機の超小型衛星を打ち上げ、地球をカバーしています。それらを利用して次の3つのサービスを提供しています。

LEMUR(低軌道多目的受信機)コンステレーションと地上局

スパイア社が社内で行っている超小型衛星の設計と組み立てには、30k/月のコストがかかり、打ち上げ可能な状態になるまでに約3~6ヶ月かかる(総コストは~18万ドル)。これは従来の人工衛星(1億8,000万ドル)の約0.1%のコストになります。

独自の地上局ネットワーク(約30の地上局)コンステレーションにより、データの収集を強化し、運用の回復力とセキュリティを提供しています。

550回以上のソフトウェアアップデートを実施しています。

  • 2億4,500万件の自動識別システムメッセージ(海上)
  • 4億1,500万件の自動依存監視ブロードキャストメッセージ(航空)
  • 11kの電波掩蔽プロファイル(気象)

データプラットフォーム

スパイアは、地上局から収集したデータをクレンジング、標準化、融合し、予測分析を行うことができる。同社は99.9%のシステムアップタイムを実現しているということです。

そのため、スパイアはさまざまな業態に適した情報を提供できます。

例えば*AIS向けの衛星データでは、次のような情報を提供できます。

*AIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)

  • 世界中の船舶を追跡
  • 燃料効率の最適化
  • 違法行為やコンプライアンスの監視
  • 商品取引の分析

ソフトウェア分析

洗練されたデータを、シンプルなAPIを介してシームレスに受け取ることができます。お客様は1日あたり1テラバイトのデータを受け取ることができます。

他のSaaS事業者との違い

スパイアの特徴は、独自の空間技術で実現したモダンなSaaSプラットフォームです。

  • スパイアは、多目的超小型衛星LEMUR(1)のコンステレーションを利用して、スペースベースのデータを収集します。
  • スパイアサイトのソフトウェア分析は、独自のデータ、インサイト、予測分析をお客様に提供します。
  • 破壊的なユニット・エコノミクスによる垂直統合型企業
  • 250人のうち、140人のエンジニアと科学者を含む高度な技術を持つ従業員
  • 2012年に設立され、約1億8,000万ドルの資本が投入されました。
  • 質の高い戦略的パートナーや投資家から、これまでに約1億8,000万円の資金が投入されている

スパイア独自のテクノロジー・スタックは、実績があり、大規模で、完全に稼働しています。

カスタマーとパートナーシップ

スパイアは、独自のデータとインサイトを150以上の顧客に提供しています。

現在、顧客1社あたりの年間経常収益は23万5,000ドル、純収益維持率は145%、顧客獲得コストの回収期間は7カ月未満です。

主要顧客には、NASA、Aerion Supersonic、VesselBot、Oldendroff、Australian Office of National Intelligenceなどがあります。

最近では、Findus Venture社と協力関係を結び、デブリの検出率や気候変動のパターンを調べる衛星を打ち上げました。

人工衛星を打ち上げるために、同社はあらゆる打ち上げサービス会社(SpaceX、Rocket Labなど)と提携している。

Spireには、三井物産株式会社の連結子会社であるMitsui Global Investmentや、伊藤忠商事株式会社も過去に出資をしています。伊藤忠商事とは、2019年9月に日本及び東南アジアにおける衛星取得データおよび関連サービスの販売代理店契約も締結しています。

ビジネスモデル

スパイアは、他の多くの宇宙関連SPACとは異なり、顧客に対して月々の支払いを行うサブスクリプション・ソフトウェアをベースとしたビジネスモデルを持ち、地球の軌道上の空間を5%占有しています。

同社は、顧客に請求する具体的なサブスクリプションの金額や、顧客が特定の期間を前払いするのか、それとも柔軟な月々の支払いモデルなのかを明示していません。しかし、平均的な契約期間は約21ヵ月間となっています。

同社がサブスクリプションモデルを実現できたのは、衛星1基あたりのコストを従来の衛星の0.1%に抑え、ペイロードを共有する戦略により、打ち上げコストを従来の100分の1に抑えているからです。

また、打ち上げを除くサプライチェーンのほとんどをスパイアが管理しています。これは、同社が宇宙インフラを強化し続けることで、必要なCAPEX(設備投資)が劇的に減少することを意味します。

最終的に、SpireはSAASのようなマージンを維持しながら事業を拡大することができます。2025年には91%の利益率を達成する予定です。

スパイアの強み

スパイアは、“スペース・アズ・ア・サービス “モデルの先駆者です。

従来の衛星は時間的制約があり、資本集約的であるのに対し、スパイアは独自の超小型衛星を構築し、高品質な独自データを提供するとともに、費用対効果にも優れています。これにより、年間20機程度の衛星を打ち上げてミッションを推進していく上で、同社は優位に立っています。

スパイアは、24の登録特許と20のライセンスを持ち、宇宙と地上の資産を使って商業的に運営しています。

同社は、2018年に1,300万ドルだった研究開発を2020年には2,100万ドルに拡大し、収益の約75%を占めるまでになっています。

  • わずかなコストと時間で、迅速かつスケーラブルで信頼性の高いスペースへのアクセスを提供
  • お客様の高額な初期投資を低額なOPEX(事業運営費)に変換します。
  • スパイアの宇宙に関する伝統、垂直統合された能力、そしてグローバルな宇宙インフラを活用して、お客様の宇宙へのアクセス方法を革新します。
  • スパイアの一貫した打ち上げスケジュールと社内でのナノサットの設計・組み立てによりお客様のセンサーは、設計から打ち上げ準備まで、3~6ヶ月で完了します。

これまでのスパイアの急成長の原動力はアップセルの多さがキーになっています。

スパイアの成長戦略

今後も以下のような取り組みで成長を加速させていく予定です。

  • SPAC合併
    • ナブサイト・ホールディングス社とのSPACにより、同社は株式を公開します。同社は4億800万ドルの現金を得て、商業衛星と分析分野での市場シェア拡大を継続します。
  • 市場の獲得
    • 外部の製品・営業・マーケティングチームを拡大し、営業活動を強化する。
  • 地理的拡大
    • 中南米および中東でのプレゼンス向上のためのリソース投入
  • 独自のデータセットとSpireSight Analytics Engineの拡張
    • 国防総省およびインテルのコミュニティのフットプリントを大幅に拡大
    • 土壌水分、電離層、RFモニタリング、スペクトルモニタリング、EO/SARデータフュージョン、気象用AI/ML
  • M&A買収
    • サードパーティのデータを取得し、最先端のソフトウェア機能を獲得。収集したデータのライブラリを充実させる。

投資リスク

✔︎ 競合

同社は2012年に設立されましたが、より大きな資本を持つ競合他社が存在します。

SpaceX社やPlanet Labs社は、軌道上でより高いシェアを持つ民間の競合企業です。SpaceX社がこの業界をリードしていることに留意する必要があります。

宇宙事業を展開している他の大手企業も、スパイアの超小型衛星のコンセプトや高い利益率に魅力を感じるでしょう。資金調達が加速している宇宙経済の中で、競争が激化することが予想されます。

✔︎ 製品の無駄

この業界はまだ歴史が浅いですが、2040年までに地球の軌道は2万3000個の人工衛星で混雑すると言われています。

これらの衛星は確実に「宇宙ゴミ」を生み出し、メンテナンスやコストが必要になります。そのため、企業は廃棄物の管理に責任を持ち、予想外のコストと利益の減少が発生します。

現在、人工衛星の60%がスペースジャンクとなっています。

✔︎ サブスクリプションモデル

衛星プロバイダーが価格競争に陥ると、顧客離れが加速する可能性があります。

低価格の衛星が増えていく中で、企業は顧客のダイナミックなニーズに対応し、競争力のある価値提案をしていかなければなりません。

ライバル・競合他社

Spire Global社は、軌道上にある衛星の数では第3位の衛星会社です。SpaceX社がトップで、Planet Labs社がそれに続きます。

この市場では、顧客に必要なインサイトを提供するためのデータを最も多く含んでいる企業が勝者となると考えられます。

100機以上の衛星と毎日5テラバイトのデータを処理しているSpire Globalは、確実に成長と市場拡大を続けることができる立場にあります。

売上高、利益率比較(対SaaS企業)

売上高、利益率比較(宇宙事業)

PSR比較(対SaaS企業)

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業績

売上総利益(non-GAAP:通常発生しない特殊な損益を除いた金額)は、2020年で約1800万ドル(約19億円)を計上しており、2025年には約8億3,000万ドル(約900億円)に達すると予想されています。

2020年の経常収益は約3.6Bドル(約39億円)を記録しており、2021年は約7Bドル(約75億円)、2025年には約12Bドル(約1300億円)の経常収益に達すると予測されています。

  • 卓越したSaaS KPIによる継続的な収益モデル
  • Land and Expand戦略は、収益の可視性とNRRを促進する(2020Pでは~145%)
  • ARRの力強い成長がトップラインの勢いをもたらす
  • 2025E年までに90%以上の売上総利益率と80%以上のFCF転換を実現する高い拡張性を持つモデル
  • 収益化への明確な道筋、今回の買収で成長計画の資金を十分に確保できる見込み

卓越したSaaS KPIを持つ継続的収益モデル

ベストインクラスのSaaS企業と比較しても遜色のないSPIREのARR成長率

資本効率が高く、大きな営業レバレッジがかかっているスパイアのビジネスモデル

NON-GAAP FINANCIAL SUMMARY

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