金利とは?
株価に関係のある金利は、「米国10年債利回り」で、これを長期金利といいます。国に10年間お金を貸し出すときに受け取る金利です。
ここ20年間は下がり続けてますね。
この金利(10年債利回り)が上がると株価は下がり、金利が下がると株価は上がるという法則があります。つまり ”金利と株価の動きは逆” になります。
しかし、短期的には必ず連動するというものでもなく、影響には時差があり、実際には株価が下がっているのに金利も下がっている状態もあります。
株価を決める要因
一般的に株価は需給によって決まると言われていますが、株価を左右する要素としてはそれだけではありません。
会社の業績や人気度からできる「需給」と「金利」の株価への影響度の関係は次のようになります。
金利7:需給3

銘柄研究とか頑張っても3割しか影響しないの?
そんなに、影響が大きい金利ってなんぞや?

ファンダメンタル分析やテクニカル分析も大切ですが、特に割高なハイパーグロース株は金利が上がるととても危険です。
金利の急上昇は暴落を招くからです。
直接的に株価への影響がある金利は「米国10年債利回り」です。
普段はこれを定期的チェックするようにして、「金利トレンド(チャートの傾き)が急に変わらないか」どうかを確認しておく必要があります。


チャートからもわかる通り、株価下落は金利上昇と若干の時差があり、バブルを冷やすために金利で調整されています。

長期金利はどうやって決まっているの?

長期金利が動く要因は、短期金利にあります。
長期金利と短期金利の関係
では、長期金利とはどのように決まってくるのでしょうか?
国債(国債は国がする借金)の種類は、次の4種類あります。
国債の種類 | 期間 | |
---|---|---|
短期 | 満期が1以下 | 中央銀行(FRB、日銀など)の政策金利 |
中期 | 満期が1年超、5年以下 | |
長期 | 満期が5年超、10年以下 | 10年国債の利回り |
超長期 | 満期が10年超 |
この中でも、発行数が一番多い代表格な金利が、長期金利( 10年国債の利回り)です。
下のチャートは1960年からの長期金利(青)と短期金利(オレンジ)を並べたものになります。大きくみると連動していることがわかります。

長期金利は需給で決まるので、中央銀行(FRB、日銀など)にも直接操作ができず、中央銀行は間接的に短期金利を調整することで長期金利を動かそうとします。
下の画像では、イールドカーブ(利回り曲線)による長期金利と短期金利の理論的な関係が説明されています。
中央銀行(FRBや日銀)が長期金利を動かすためにできる手段は次の2つだけです。
- Federal funds rate = 短期金利
- 中央銀行からマーケットに対して声かけ
つまり、中央銀行(FRBや日銀)ができることは短期金利の操作のみで、凧揚げと一緒で、長期金利は直接操作できません。長期金利の数字は受給の関係で決まります。
市中金利のイメージは下の絵のようになり、需要が多くて銀行がお金を貸したくない!ときは金利が上がり、逆に需要が少なくて銀行がお金を貸したい!ときは金利が下がります。

このようなことから、長期金利の上下は景況の判断材料にもなります。

そのほかの変動要因としては、中央銀行がマーケットに対して声をかける事による効果が挙げられます。
例:パウエル議長「予防は治療に勝る」
- 発行数が一番多い代表格な金利は、長期金利 ≒ 「10年国債の利回り」
国債・株価・金利の関係は次のポイントで決まる。
- 国債=国の借金
- 10年国債に注目する(長期金利)
- 金利は需給で決まる
長期金利 ・経済の基礎体温と呼ばれる ・利率が上がる→景気は上向き 長期金利を確認して『景気を読む』『株価への影響確認』が出来るので毎日確認したいですね!
2020年の金利状況
FRBによるゼロ金利政策により、コロナショック後はゼロ%台を推移しています。2020年9月パウエルFRB議長は、政策金利を年0.00~0.25%とするゼロ金利を23年末まで継続すると示唆しています。
しかしながら、スルスルと上昇しているため、ハイパーグロース株は特に注意を払って投資する必要があります。