Q: NVIDIA以外でAI投資できる米国株はありますか?
A: あります。Alphabet(GOOGL)、AMD、Cerebras(CBRS)、Broadcom(AVGO)など複数の有力銘柄が存在し、AIの「使う側(推論)」市場の拡大を背景に注目度が急上昇しています。
NVIDIAの株価チャートを眺めながら「もっと早く買っておけば…」と思ったことがある方、多いんじゃないでしょうか。かくいう私も同じです。ただ、ここで立ち止まって考えてほしいことがあります。AIの覇権争いは、実は今まさに第2幕に入りつつあるのです。
AIにはざっくり2つのフェーズがあります。「モデルを作る(学習)」と「作ったモデルを使う(推論)」です。NVIDIAが圧倒的に強かったのは前者の学習フェーズ。
しかし市場の主戦場は今、後者の推論フェーズへと重心が移ってきています。推論は「決まった計算をひたすら高速で回す」ことが求められるため、万能型GPUよりも用途特化型のチップや、AIを動かすクラウドインフラが主役になっていく構造です。
この流れを押さえると、NVIDIA以外のAI関連銘柄がなぜ面白いのかが見えてきます。
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「TPUとTrainiumを持つ巨人」Alphabet・Amazon

Q: GoogleとAmazonはなぜAI投資の文脈で注目されますか?
A: 両社は独自のAI専用チップ(GoogleはTPU、AmazonはTrainium)を自社開発しており、NVIDIAへの依存度を下げながらAIクラウド事業を急拡大させています。
GPUの弱点の一つは、チップ内の約7割が「段取り回路」に費やされていることです。Googleが開発したTPU(Tensor Processing Unit)はこの無駄を排除し、計算リソースの9割以上を純粋なAI演算に投入できる設計になっています。AmazonもTrainiumという独自チップをAWSに組み込み、自社クラウドの利益率改善に直結させています。
「NVIDIAに何十億ドルも払い続けるより、自前でチップを作ったほうが安い」という判断です。これはNVIDIAへの痛打であると同時に、両社の利益率向上につながる構造的な強みでもあります。
一般的には「GoogleとAmazonはAI関連株の中でも割高」と言われます。ただ実際には、自社チップによるコスト削減効果がEPS(1株当たり利益)の押し上げ要因になっており、PERほど割高感はないという見方もできます。Alphabet(GOOGL)のGoogle Cloud部門は前年比28%超の成長が続いており、AIインフラ収益化の筆頭格です。
| 銘柄 | ティッカー | AI関連の強み | リスク |
|---|---|---|---|
| Alphabet | GOOGL | TPU・Gemini・Google Cloud | 広告依存・規制リスク |
| Amazon | AMZN | AWS・Trainium・Bedrockサービス | 設備投資の大きさ |
「対抗チップ純粋プレイ」AMD・Cerebras

Q: AMDとCerebrasはNVIDIA対抗として投資対象になりますか?
A: AMDはOpenAIとも契約を締結したNVIDIAの最有力競合で、CerebrasはNVIDIA以外で唯一公開市場に上場した独立系AIチップメーカーとして注目されています。
AMDの立ち位置は明快です。NVIDIAのGPUが高すぎる・入手できないという企業が、次に頼る先がAMDのMIシリーズ。OpenAIとも調達契約を結んでおり、「NVIDIAが買えなければAMD」という実需が着実に積み上がっています。
もっとスパイシーな話をするなら、Cerebras(CBRS)です。2026年5月にナスダックへ上場し、IPO価格185ドルに対して初日終値が317ドル台と約70%急騰した、今年最大の話題銘柄のひとつ。ウエハー1枚丸ごと1チップという「物理的に最大のシリコン」を使い、チップ間の通信渋滞を根本から消しているユニークな存在です。GroqはNVIDIAに約2兆円で買収されてしまい、独立系の「NVIDIA対抗チップ」として公開市場で買えるのは、現時点でCerebrasが事実上唯一という状況です。
なお、2025年の売上高は約5.1億ドルで黒字転換済み。残存履行義務(受注残)は246億ドルに達しており、売上規模のわりに将来の収益見通しが厚いのが特徴です。
| 銘柄 | ティッカー | AI関連の強み | リスク |
|---|---|---|---|
| AMD | AMD | MI350シリーズ・OpenAI調達 | NVIDIA CUDAの壁 |
| Cerebras | CBRS | 独立系最後の砦・IPO直後の成長期待 | 赤字継続リスク・高バリュエーション |
「AIを乗せる土台」CoreWeave・Broadcom

Q: CoreWeaveやBroadcomはなぜAI投資で注目されますか?
A: CoreWeaveはNVIDIAのGPUを大量調達してAI企業に貸し出すクラウドで、BroadcomはAIネットワーク向けカスタムチップ(ASIC)で独占的な地位を持ちます。
AIブームで恩恵を受けるのは、チップを作る側だけではありません。「AIを動かす場所を貸す側」も同じくらい重要です。CoreWeave(CRWV)はまさにそのポジションで、OpenAIやMeta等への大型供給契約を複数持っています。私がCoreWeaveを面白いと思う理由は、「NVIDIAのチップが売れれば売れるほど、CoreWeaveのビジネスも拡大する」という構造です。NVIDIAとの競合ではなく、共存共栄の関係にある点が安心感につながります。
Broadcomは少し毛色が違います。GoogleやMetaが使うカスタムAIチップ(ASIC)の設計・製造に深く関与しており、AI時代に必要なネットワーク半導体でも独占的なシェアを持ちます。「専用チップ時代」が来れば来るほど、設計を支援するBroadcomの出番が増えるという構造です。
| 銘柄 | ティッカー | AI関連の強み | リスク |
|---|---|---|---|
| CoreWeave | CRWV | AIクラウドの急成長・OpenAI連携 | 高い負債比率 |
| Broadcom | AVGO | ASIC設計・ネットワーク半導体 | VMware統合コスト |
投資前に知っておきたいリスク

Q: NVIDIA以外のAI株投資で気をつけることは何ですか?
A: バリュエーションの高さ、技術競争の速さ、そして「推論シフト」が実際に起きるタイミングの不確実性が主なリスクです。
正直に言うと、これらの銘柄はどれも割安ではありません。「推論時代が来る」という期待が株価に先行して折り込まれているケースが多いです。
注意したいのは以下の3点です。
①タイミングリスク: 推論シフトは方向性は正しくとも、いつ本格化するかは不透明です。期待先行で買って、その後の成長待ちで数年持ち続ける覚悟が必要です。
②NVIDIA CUDAの壁: NVIDIAの強さはチップ単体でなく、CUDAというソフトウェア生態系にあります。競合チップが性能で優れていても、エンジニアが使い慣れたCUDA環境を手放さない限り、NVIDIAのシェアは簡単には崩れません。
③集中投資のリスク: AI関連株は相互に連動して動きやすく、セクター全体が調整すると一斉に下落します。分散を意識した比率配分が重要です。
まずは口座を作っておく
Q: これらのAI関連米国株を買うにはどの証券会社がおすすめですか?
A: サクソバンク証券は今回紹介した全銘柄を含む米国株に対応しており、特に新興・中小型株のカバレッジが広い点でアクティブな個人投資家に向いています。
「推論シフト」という大きなテーマに乗っていくなら、銘柄分析と同じくらい「どこで買うか」も重要です。特にCerebrasのような新規上場株や、CoreWeaveのような上場から日が浅い銘柄は、取り扱っていない証券会社も存在します。
サクソバンク証券は米国株のカバレッジが広く、こうした新興AI関連株にもアクセスしやすい環境が整っています。私自身も利用していますが、プロ向けのチャートツールが使えるわりに口座開設・維持費は無料で、コスパが良い印象です。
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まだ口座を作っていない方は、この機会にとりあえず開設だけしておくと、いざ動きたいときに即座に対応できます。


