「レアアース株って聞いたことあるけど、MPマテリアルズって実際どうなの?」「CAN-SLIMって何?そもそも自分が買っていい株なの?」
こういう疑問を持つ方、けっこう多いと思います。
実は私も最初はそうでした。中国の輸出規制ニュースを見て「これは来るかも」と直感したものの、財務が赤字で躊躇した経験があります。それで、感情に流されず冷静に分析できる手法としてCAN-SLIMを活用するようになりました。
この記事では、MPマテリアルズ(NYSE: MP)の最新財務データをもとに、CAN-SLIM分析の7項目を使って徹底的に評価します。初心者の方でも「なぜその判断になるのか」が腑に落ちるように書きましたので、ぜひ最後まで読んでみてください。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。
そもそも「MPマテリアルズ(MP)」ってどんな会社?

Q: MPマテリアルズはどんなビジネスをしている会社ですか?
A: 米国唯一の稼働中レアアース鉱山「Mountain Pass」を運営し、採掘から磁石製造まで一貫して行う希土類素材メーカーです。
2025年7月、米国防総省(DoD)がMP Materialsの最大株主になると発表し、国家戦略企業としての地位が一気に固まりました。
米国唯一の希土類一貫生産という圧倒的ポジション
MPマテリアルズはネバダ州ラスベガスを本社とし、米国唯一の稼働レアアース鉱山・加工施設であるMountain Passを所有・運営しています。
「米国唯一」という言葉、軽く聞こえますか?実はこれ、投資家が最も重視すべき競争優位性(モート)のひとつです。希土類は国家安全保障に直結する素材であり、新規参入のハードルが極めて高い。同業他社が簡単に追いつける業界ではありません。
ライバルと呼べる存在はオーストラリアのLynas(ライナス)くらいですが、あちらは米国外の事業者。純粋に「米国内で完結した希土類サプライチェーン」という意味では、MPに対抗できる企業は現状ゼロです。
Mountain Pass鉱山からFort Worth磁石工場まで——垂直統合の全体像
同社はカリフォルニア州のMountain Pass鉱山で採掘・加工を行い、テキサス州フォートワースの「インディペンデンス施設」で希土類金属・合金・磁石を製造するという完全な垂直統合モデルを構築しています。
「鉱山から磁石まで全部自社でやる」——これが他社と決定的に違うポイント。
川上(採掘)だけの会社は原料価格に左右されやすく、川下(磁石製造)だけの会社は原料調達リスクを抱えます。MPはその両方を持っているため、価値の最も大きい川下ビジネスで収益を積み上げながら、原料調達コストを自社でコントロールできる構造になっています。
EVや防衛・ロボットに欠かせないNdPr(ネオジム・プラセオジム)って何?
ネオジム・プラセオジム、通称NdPr。
難しく聞こえますが、要するに「超強力な永久磁石を作るための素材」です。あなたのスマートフォンのスピーカー、EVのモーター、ドローン、風力タービン、そして軍用ミサイルの誘導システム——これらすべてに使われています。
自動車産業でのEV・ハイブリッド車の駆動モーターにはネオジム磁石が必須であり、これに含まれる重希土類(ジスプロシウム、テルビウム)は中国依存度がほぼ100%です。代替技術はなお研究段階で、商業化の目途は立っていません。
つまりMPは、「現代社会のインフラに欠かせない素材を、唯一の米国供給源として提供している」会社なわけです。
まず押さえたいMPの最新財務データ(2025年実績)
Q: MPマテリアルズの2025年の業績はどうでしたか?
A: 通期売上高は約2億2,440万ドルで前年比増。Q4の調整後EBITDAは3,920万ドルと大幅黒字転換。ただし通期EPSはまだマイナスです。
2025年通期の調整後希薄化後1株当たり利益はマイナス0.24ドルで、2024年のマイナス0.44ドルから有意義な改善を示し、第4四半期は0.09ドルとプラスに転じました。
2025年最新データでは、第4四半期に初めてEPSがプラスに転じたことが確認されています。
収益・EPS・調整後EBITDAの推移を一覧でチェック
| 項目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 Q3 | 2025年 Q4 | 2025年通期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万ドル) | 253.4 | 203.9 | 53.6 | 52.7 | 224.4 |
| 調整後EBITDA(百万ドル) | 94.0 | −50.2 | −12.6 | +39.2 | +11.4 |
| 希薄化後EPS(ドル) | +0.14 | −0.40 | −0.24 | +0.09 | −0.24 |
| NdPr生産量(MT) | — | 約1,292 | 721 | 718 | 2,599 |
注:数値は各社決算資料・公開情報をもとに筆者まとめ
この表を見てどう思いますか?
「赤字じゃないか」と感じた方は、ある意味正解です。ただ「赤字の中身」が重要で、これは事業が悪化しているのではなく、磁石工場建設などへの先行投資が多額に発生しているためです。工場が稼働し始めた途端に利益が跳ね上がる可能性がある。それが今の状態です。
赤字なのに株価が急騰した理由——投資フェーズと現金1.15億ドルの意味
2025年を通じてNdPr生産量は通期で2,599メートルトンに達し、前年比101%増を示しました。年末には年間約4,000メートルトンのランレートで終了しています。
なぜ赤字なのに株価が2025年に最大+340%上昇したのか。答えは「生産量という実績と、政府保証という安全網」にあります。
現金残高は2025年Q3末時点で約1.15億ドル(約115億円)。これだけのキャッシュがあれば、仮に市場価格が一時的に下落しても、事業継続に支障をきたす可能性が低い。投資家が「今は赤字でも、2〜3年後には大化けする」と読んで買いを入れた構図です。
国防総省(DoD)4億ドル出資・Apple5億ドル契約が財務をどう変えるか
ここが最大のポイントです。
DoDとの契約では、NdPr価格に110ドル/kgの下限(フロア)が設定されています。期間は10年。2026年時点の市場価格は95ドル/kg前後なので、仮に価格が下がり続けてもこのラインで守られる構造です。
加えてAppleとの5億ドル契約(うち2億ドルが前払い)も確定しており、単なる資源株ではなく、政府・テック大手に直結した契約付き事業体という側面が強くなっています。
CAN-SLIM分析って何?——初心者でも5分でわかる7つの基準
Q: CAN-SLIM投資法とは何ですか?初心者でも使えますか?
A: 大化け成長株に共通する7つの特徴の頭文字を取った銘柄選定法です。チェックリスト形式なので初心者でも実践できます。
CAN-SLIMは、米国の著名投資家ウィリアム・J・オニール氏が過去に大化けした約1,000銘柄を徹底分析して開発した手法です。
ウィリアム・オニールが1,000銘柄の大化け株から導き出した投資法
オニールの投資戦略は「数ヶ月から2年程で、数倍〜数十倍となる成長株を狙う」というもので、その独自の投資法は「CAN SLIM(キャンスリム)」と名付けられています。
バフェットとは真逆のアプローチです。バフェットが「割安株を長期保有する」なら、オニールは「すでに上がり始めている成長株を買って、さらに上がるところを取る」。どちらが優れているというわけではなく、投資スタイルの違いです。
私が個人的にCAN-SLIMを気に入っているのは、「なんとなく良さそう」という感情を排除して、数字と事実で判断できる点です。感情で買うと必ず後悔します。これは痛い経験から学びました。
C・A・N・S・L・I・M それぞれの意味を超シンプルに解説
CAN-SLIMは銘柄選定で重要となる7項目の頭文字を表しています。C=直近四半期のEPSと売上、A=年間EPSの増加、N=新製品・新サービス・新経営陣・新高値、S=株式の需要と供給、L=主導銘柄か停滞銘柄か、I=機関投資家による保有、M=株式市場の方向です。
覚え方としては「今の稼ぎ(C)・毎年の稼ぎ(A)・新しい何か(N)・需給(S)・業界1位か(L)・プロが買っているか(I)・市場全体の流れ(M)」で整理するとわかりやすいです。
バリュー投資との違い——「割安」より「成長の勢い」を見る理由
よく「PERが高くて買えない」という声を聞きます。でも、オニールの考え方は違います。
CAN-SLIM法では、PERのような割安感を測る指標は役に立たないとされています。銘柄選択で最も重要視するべきなのはPERではなく、EPSの変化率が著しく増加しているか減少しているかです。
成長株は将来の期待を先取りして動くため、割安に見えるときはすでに「大化け前の静けさ」ではないことが多い。逆に「高いな」と思ったときが絶好のエントリーだったりします。これが成長株投資のパラドックスです。
なお、CAN-SLIM投資法の全体像を深く理解したい方には、オニール氏の著書『オニールの成長株発掘法(第4版)』(パンローリング)が最良の一冊です。私も繰り返し読んでいますが、読むたびに新しい気づきがあります。「感情ではなく、チャートと数字だけで判断せよ」というオニールの哲学は、投資家として大切にしたいマインドセットです。
MPマテリアルズをCAN-SLIMの7項目で徹底採点
Q: MPマテリアルズはCAN-SLIM的に買い推奨銘柄ですか?
A: 7項目中4項目が「Strong(強い)」評価。赤字継続がネックですが、2026年のEPS黒字転換を確認できれば本格的な買い検討が可能です。
2025年Q4決算(2026年2月発表)でEPS+0.09ドルという実績が出ており、私が注目したのはこのタイミングです。
【C】直近四半期EPS——予想は上回るがまだマイナス、どう読む?
MPマテリアルズの2025年第4四半期のEPSは0.09ドルで、市場予想を350%上回りました。売上高は5,269万ドルにとどまり、市場予想の8,993万ドルを41.41%下回りました。売上高が予想を下回ったにもかかわらず、時間外取引で株価は約2.39%上昇しました。
ここが面白いところです。売上は予想を大きく下回ったのに株価は上がった。
理由は「稼ぎ方の質が変わった」からです。精鉱の外部販売(中国向け)をやめてNdPr直接販売に切り替えたことで、粗利率が大きく改善しました。売上の絶対額より、1ドル売るたびにどれだけ残るか、がより重要な局面に入っています。
評価:Neutral → 改善途上(◯)
【A】年間成長率——5年▲31.4%の現実と、2026年EPS黒字転換予想の根拠
正直に言います。年間成長率(A)は現状では弱い項目です。
5年間の収益成長率はマイナス31.4%。2022年に年間売上が約5.28億ドルのピークを記録したあと、NdPr価格の下落と生産投資フェーズが重なって大幅に落ち込みました。
ただし、ここで見落とせないのが2026年コンセンサス予想です。売上は前年比+80.7%増、EPSは−0.32ドルから+0.61ドルへの黒字転換が予想されています。2025年Q4の+0.09ドルは、その先駆けです。
評価:Weak → 2026年予想達成が条件(△)
【N】新製品・新高値——重希土類分離施設・完成磁石・DoDパートナーシップで「N」は強い
「N」は7項目の中でMPが最も評価されるポイントです。
新しいもの①:重希土類(Dy/Tb)の分離施設
2026年前半に委託開始予定。これは米国初の重希土類磁石グレード生産です。中国が輸出規制を強化する中、希土類の自国調達を求める企業がMPに殺到する構図が見えます。
新しいもの②:完成磁石(Fort Worth施設)
GM向けの資格プロセスが進行中で、2026年後半からの収益化が期待されます。
新しいもの③:DoDとの戦略的パートナーシップ
単なる補助金ではなく、米国国防総省が最大株主になるという事態。これは企業の信用力を別次元に引き上げます。
同社は2026年末までにNdPr酸化物の四半期生産量を1,500メートルトンにすることを目標としており、Appleや米国政府との戦略的パートナーシップに支えられています。
評価:Strong(◎)
【S】需給関係——空売り13.75%・浮動株比率・出来高スパイクをどう見るか
ここは少し複雑です。
発行株数は約1.77億株で前年比6.6%減(自社株買いの影響)。1日の平均出来高は約843万株。流動性は十分にあり、個人投資家でも売買に困る水準ではありません。
ただし、空売り比率が約13.75%と高めなのは注意点です。空売り残が多いということは、「近い将来下がると思っている投資家が多い」ことを示す一方、株価が上昇した場合に「踏み上げ(ショートスクイーズ)」が発生して急騰するリスク(チャンス?)もあります。
評価:Neutral(◯)
【L】業界リーダーか?——Lynas(ライナス)など競合と比較してみると
| 比較項目 | MPマテリアルズ | Lynas(豪) |
|---|---|---|
| 拠点 | 米国(Mountain Pass) | オーストラリア |
| 米国政府支援 | DoD最大株主 | なし |
| 垂直統合 | 採掘〜磁石まで | 採掘〜精錬 |
| 株価1年リターン(2025年) | 約+148% | 約+50% |
| 磁石製造 | ✔(Fort Worth施設) | ✖ |
比較すると明確です。「米国で完結する希土類サプライチェーン」という文脈では、MPの競合は存在しないといっても過言ではありません。
評価:Strong(◎)
【I】機関投資家の動向——Vanguard・BlackRockが71%保有、Price T. Roweが追加買い
機関投資家の保有比率は約71%(約1億2,650万株)。
主要保有者:
- Vanguard:8.17%(1,448万株)
- Hancock Prospecting:8.39%(1,486万株)
- BlackRock:7.16%(1,269万株)
- State Street:3.29%(583万株)
そしてPrice T. Roweが直近で約360万株を追加取得。世界最大級の運用機関が買い増しているというのは、機関投資家のデューデリジェンスをクリアしている証拠です。個人投資家が「いい銘柄かな?」と悩む間に、プロはとっくに調べて買っているわけです。
評価:Strong(◎)
【M】市場全体の方向性——S&P500強気予想とAI・エネルギーテーマの追い風
投資で最も見落とされがちなのが、この「M」です。
どれだけ個別銘柄が優れていても、市場全体が下落トレンドに入ると8割の銘柄は道連れになります。
マーケットの方向性を判断する最善の方法は、主要な平均株価3〜4種類の日足チャートで価格と出来高が日々どのように変化しているかを注意深く観察することです。
2026年現在、S&P500は9〜15%上昇という強気予測が複数のアナリストから出ており、AI・エネルギー・防衛テーマがセクターをリードしています。MPはこの3つすべてに該当します。
評価:Strong(◎)
短期(2026年)と中長期(2027年以降)の事業シナリオ
Q: MPマテリアルズの2026年以降の業績見通しは?
A: 2026年はEPS黒字転換(コンセンサス+0.61ドル)が焦点。中長期ではレアアース磁石市場のCAGR12.1%成長とロボット・EV需要拡大が追い風です。
2025年Q4決算後、アナリスト15人全員が「買い」推奨を維持しています。
2026年に動く3つのカタリスト——重希土類分離・GM向け磁石・DoD価格フロア110ドル
カタリスト①:重希土類(Dy/Tb)の分離施設が稼働
2026年前半に委託開始予定。年産200MT容量で、米国初の重希土類磁石グレード生産。中国は2025年4月4日からサマリウム、ジスプロシウム、テルビウムなど7種の中・重希土類関連品目に対して輸出管理を実施しており、その影響は世界中のサプライチェーンに及んでいます。この状況でMPが重希土類分離を開始すれば、代替供給源として一気に需要が集中します。
カタリスト②:GM向け完成磁石の収益化
2021年に締結したGMとの戦略的提携が、いよいよ磁石納入という形で実を結ぶ段階です。EVの「頭脳」に当たる磁石を供給することで、マテリアルズ(素材)からマグネット(完成品)へと収益構造が変わります。
カタリスト③:DoDの価格フロア(NdPr 110ドル/kg)が本格効果
現在の市場価格95ドル/kgに対して、政府が110ドルで買い取る仕組み。市況が悪化しても、最低限の収益は確保されます。
2032年に向けたレアアース磁石市場の成長ロードマップ(CAGR 12.1%)
希土類磁石市場は2023年の約27.7億ドルから2032年には61.7億ドルへと成長する見込みです(年平均成長率12.1%)。
この成長の主役は電気自動車です。EV一台に使われるNdPr磁石は、ガソリン車の約10倍。EVの世界販売が拡大するほど、MPの事業規模も理論上は拡大します。
EV・ロボット・再生エネルギー需要が追い風になる構造的理由
あまり語られませんが、ロボット産業もMPにとって巨大な市場です。
ヒューマノイドロボット1台にはEVと同等かそれ以上の磁石が必要とされており、今後10年でロボット市場が爆発的に成長すると予測されています。MPの磁石工場(10,000MT/年)が、EV・ロボット・再生エネルギーという3つの成長波に同時に乗れる構造になっています。
正直なリスク面も見ておこう
Q: MPマテリアルズへの投資リスクは何ですか?
A: NdPr価格の変動リスク・中国の規制緩和・建設プロジェクトの実行遅延の3つが主なリスクです。
「強気な見通しばかり並べるアナリストは信用できない」——これは本当にそう思います。正直にリスクも見ておきましょう。
NdPr価格(現在95ドル/kg)が下がったら何が起きる?
MPの利益率は、NdPr価格に直結しています。
現在の市場価格は95ドル/kg。2026〜27年の見通しは120ドル/kgとされていますが、希土類市場は過去にも乱高下を繰り返してきました。もし価格が80ドル/kgを割るような展開になれば、DoDのフロア価格110ドルという保護があっても、全体のコスト構造を圧迫するリスクがあります。
ただし一方で、中国の輸出規制が続く限り、価格は構造的に押し上げられる可能性が高い。需給の綱引きをどう読むかが鍵です。
中国の輸出規制緩和シナリオと中国依存リスク
中国は4月に広範囲の希土類元素および関連磁石の輸出を停止し、5月のレアアース磁石輸出は前年同月比7割減となりました。これを受けて米中は5月に互いに関税率を大幅に引き下げる合意を成立させましたが、輸出規制はその後も継続しています。
もし米中の関係が大幅に改善し、中国が輸出規制を完全に撤廃した場合、MP株への追い風のひとつが消えます。短期的に株価が調整する可能性は否定できません。
ただしそれは「中国依存が悪化する」ことを意味するので、長期的には米国の「脱中国」戦略が再強化される可能性が高く、中長期での影響は限定的とも読めます。
「プロジェクト実行リスク」——磁石工場の稼働遅延が最大の懸念
これが私が最も気をつけているリスクです。
現在の株価は「2026〜2027年に工場が計画通り稼働する」という前提で織り込まれている部分が大きいと考えられます。Fort Worthの磁石工場、重希土類分離施設——これらが予定より半年〜1年遅れると、投資家の期待が崩れて急落するシナリオは十分ありえます。
投資額の全力投球は避け、分割買いでリスクを分散するのが賢明です。
CAN-SLIM総合スコアと投資判断のまとめ
Q: MPマテリアルズは最終的に買いですか?
A: 「中程度の買い候補」です。4Strong・2Neutral・1Weakで、アナリスト目標株価78.57ドル(現在比+33%)。2026年EPS黒字転換の確認が参入タイミングの判断基準になります。
| CAN-SLIM | 項目 | 評価 | ポイント |
|---|---|---|---|
| C | 直近四半期EPS | ◯ Neutral | Q4+0.09ドル黒字転換、ただし年間はまだマイナス |
| A | 年間EPS成長 | △ Weak | 5年成長率−31.4%、2026年黒字転換予想が鍵 |
| N | 新製品・新高値 | ◎ Strong | 重希土類施設・磁石工場・DoD契約で新高値更新 |
| S | 需給 | ◯ Neutral | 空売り13.75%が課題、出来高は十分 |
| L | 業界リーダー | ◎ Strong | 米国唯一の統合希土類生産、Lynasにも圧勝 |
| I | 機関保有 | ◎ Strong | 71%機関保有、大手が続々追加取得 |
| M | 市場方向 | ◎ Strong | S&P500強気相場、AI・エネルギー・防衛テーマに合致 |
4Strong・2Neutral・1Weak——「中程度の買い潜力」の実際の意味
「中程度」という表現をネガティブに受け取らないでください。
CAN-SLIMは本来、7項目すべてが揃ったときに全力で買いに行く手法です。Aが「Weak」のままでは満点ではない。しかし4つ「Strong」が揃っている時点で、多くの銘柄よりはるかに有望な候補であることは間違いありません。
「完璧な銘柄が出るまで待つ」を続けると、チャンスを逃し続けます。「70点の銘柄を小さく買い、80〜90点になったら買い増す」という段階的アプローチが現実的です。
アナリスト目標株価76〜80ドルをどう活かす?参入タイミングの考え方
MPの12ヶ月間の株価ターゲット平均はUSD78.57で、最高値予想はUSD94、最安値予想はUSD65です。15人のアナリストは株式の購入を推奨し、全体の評価は「強い買い」となっています。
2026年3月現在の株価は約58〜60ドル。アナリスト平均目標の78.57ドルまでは約33%の上昇余地があります。
私が参入のトリガーとして見ているのは「2026年Q1決算でEPS+0.15ドル以上が出るかどうか」です。Q4の+0.09を継続・加速できれば、年間EPSの黒字転換(A項目)が視野に入り、CAN-SLIMの評価が一気に改善します。
この銘柄に興味を持ったら次にやること——証券口座開設とさらに学ぶ方法
MPマテリアルズ(NYSE: MP)は米国株なので、米国株取引に対応した証券口座が必要です。
私が使っているのはmoomoo証券です。スマホアプリでリアルタイムの財務データや機関投資家の売買動向が確認でき、CAN-SLIMで必要な「I(機関投資家動向)」チェックがしやすいのが選んだ理由です。
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また、ウィブル証券やマネックス証券も米国株取引に対応しており、手数料体系や使いやすさを比較してみるのも良いでしょう。自分の投資スタイルに合った口座を選ぶことが、長期的に投資を続けるうえで意外と大切です。
最後に学びになる結論をひとつ。
MPマテリアルズを分析してわかったのは、「赤字でも買える銘柄はある」ということです。重要なのは「今の赤字が投資フェーズの赤字なのか、事業崩壊の赤字なのか」を見極めること。政府契約・生産記録・機関保有71%というファクトは、MPの赤字が前者である強い根拠になっています。CAN-SLIM分析は、そのような「根拠ある判断」をするための最強ツールのひとつです。ぜひ活用してみてください。

