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元米国の証券マン投資歴30年以上で米国株有名Twitterインフルエンサーのじっちゃまの楽天セミナーで「ズームビデオ(ZM)は買い場が近い」と解説されていました。
決算発表の内容が良くて長期金利が安定したら、ズームビデオはもう一度見直される可能性があります。要するに、「買い場が近い」という話をしています。
(2020/2/26YouTube動画開始1時間32分35秒後あたり)
決算発表の内容が良くて長期金利が安定したら、ズームビデオはもう一度見直される可能性があります。要するに、「買い場が近い」という話をしています。
(じっちゃまYouTube Live 開始後2時間11分50秒後あたり)
また、キャシーウッド率いるArk investは継続してズーム(ZM)に投資していますが、2021年Q1決算を受けて31Mドル(34億円)もの追加出資をしています。
ZOOM社について
企業概要
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(以下ZOOM)は、本社所在地が米国のカリフォルニア州サン・ホゼにあるソフトウェア開発企業です。
ティッカー | ZM [NASD] |
会社名 | Zoom Video Communications, Inc. |
セクター | SaaS、ビデオ通話 |
設立 | 2011年 4月 |
IPO(上場) | 2019年 4月 |
CEO | エリック・ユアン氏 (2011年–) |
時価総額 | 92.5Bドル |
本部 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンノゼ |
従業員数 | 4422人 |
サービス・商品
クラウドプラットフォームを使用したマルチデバイス対応のビデオ会議、音声会議、チャット、ウェブセミナーなどのビデオコミュニケーションサービスを企業向けに提供しています。
メインプロダクトは、皆さんご存知のZoom Meetingsで、最近は、Zoom Phone(クラウド電話ソリューション)やOn Zoom(イベントプラットフォーム)に力を入れているようです。
・Zoom Meetings
・Zoom Video Webinar
・Zoom Rooms
・Zoom Phone
・OnZoom (β版)
SaaSとしてこれらのサービスを提供しています。
顧客
世界
ズームは一部の機能を無料で使える「フリーミアム」の事業モデルのため、無課金の利用者も少なくありません。2020年2Qでは従業員10人超の企業の契約数は+458%の37万社に増えました。
米エクソンモービルやゲーム会社の米アクティビジョン・ブリザードもビデオ会議を採用しておりズームへの支払額が年10万ドルを超す企業も1000社に迫ります。
日本
日本国内のZoomのユーザー企業数が1年前の3000社から現在は5倍の1万5000社になっています(Zoomの日本法人であるZVC Japanより)
売上高のウエイトにおける顧客層シェア
年間契約10万$以上の顧客 17%(前年同期は30%)
従業員が11人以上で年間契約額10万$未満の顧客 47%
従業員が10人以下の顧客 36%(前年同期は30%)
現在のZOOMの全世界ダウンロードランキングは、1位のバイトダンスのTikTokの6330万回(前年同月比+1.6%)に次いで2位の5220万回(前年同月比が22.2倍)でした。
今や凄まじいスピードで世界中にシェアを広げている事がわかります。
ZOOM社の強み
技術力
Zoomは動画通信において独自の圧縮技術(コーデック)を持っており、通信中に40%のパケットロスが発生しても安定的に動くとのことです(引用:Fobes)。これはコーデックだけでなく、世界中で運用しているサーバーも上手に使ってるようです。
独自のデータ圧縮技術により、モバイル回線でも安定したサービスの提供を実現しています。
徹底的な顧客志向・使いやすいUI/UX
Zoom(ZM)のCEOのEric氏は時間の70%も顧客と向き合うために使っているとのことです。カルチャーとして、新規顧客を獲得するだけではなく、「既存のお客さんの満足度を高めることが長期的に成功するという企業文化」という信念を大切にしてるようです。
Ultimately, we do not want to grow too fast. Our philosophy is we really focus on making our existing customer happy. We do not aggressively pursue the new prospect. Also, we always prioritize the features requested by our existing customers … We truly believe if you do not make the existing customer happy, even if you get more new prospects, it may not be sustainable.
「我々は急成長するのではなく、既存の顧客の満足度に集中している。新しい機能なども追うものではない。常に顧客のニーズの優先度に応じて機能を提供している。もし、既存の顧客を満足させられなければ、たとえ新しい機能がヒットしてもそれは安定的な成長にはならない」ことを我々は心から信じています。
Data Source : https://www.drift.com/blog/how-zoom-grew/
確かに、あまり意識はしたことがないですが、Zoom(ZM)のUI/UXはほんとに直感的にわかるし、シンプルで使いやすいですよね。
アップルの創始者スティーブ・ジョブズも同様の「神は細部に宿る」ということにこだわりを持っていました。
Twitterでは「Zoomが座席を変えられる上座機能を導入した!」と盛り上がってましたが、UI/UXだけでなく顧客のニーズを本当に細かく聞き入れて実行している事がよくわかります。
無料でも使える充実した機能
Zoomは他のSaaSモデルと同じようにフリーミアムの形をとっています。つまり、ちょっとだけ試すのは無料ということです。
しかし、Zoomは他の競合サービスと比べ無料の範囲が極めて広いです。ほとんどのケースにおいて無料だけで十分足りるのではないかというほど無料で機能を提供しています。唯一の無料の大きな制限は、40分までしか使えないということですが、ほとんどのケースで事足りてしまいます。
対応スピードが迅速
Zoomはとにかく機能開発と投入が迅速です。今年の3月くらいにセキュリティ問題で少し話題になった時も5月にはKeybaseというセキュリティの会社を買収し、直ちに問題を鎮静化しました。
また、今回のコロナ禍を機に「Zoom Phone」という機能を急速に押し進めてます。これは、Zoomではないスマホなどから電話をかけたときにシームレスにZoomのビデオコールに移行できるというもので、電話とZoomビデオの垣根をなくすものです。これらも既存のお客さんからの声を聞いてコロナ禍に対応するために迅速なスピードで対応している一例になります。
こういう細やかで迅速な戦い方はGAFAMのように買収など資本力を使った戦い方をする企業に対してアドバンテージがあると思います。
初めからレッドオーシャン真っ向勝負
そもそも、Zoomの競合環境が厳しいのは今に始まったことではありません。Zoomを創業した2011年から、すでにSkype, WebEx, Google Hangoutなど競合がたくさんいて、有名どころの機関投資家でさえも、Zoomへの投資をパスしたとの話が残ってます。当時は皆に無謀な挑戦と言われていたようです。
Zoom社CEOのEric氏はWebEXというビデオコール用のソフトウェアを開発している会社に在籍し、VP(Vice President)という肩書でエンジニアチームを率いてましたが、Ciscoに2007年に買収され2011年にCiscoを退社しました。
Zoomを立ち上げるときに、WebEX社から40人の技術者が彼についてきてZoomを立ち上げました。こういった背景からも業界を熟知していて強い技術力を持って戦っている強い企業だと思えます。
企業向けクラウド電話サービス「Zoom Phone(ズーム・フォン)」に注力
ズーム(ZM)は、オフィスの電話に代わる企業向けクラウド電話サービス「Zoom Phone(ズーム・フォン)」の販売が 100 万席に達したことを明らかにしました。
これは潜在的に巨大な市場ではありますが、既に競合企業が十分な足場を築いており、マイクロソフトやグーグル、リングセントラルなど新たな参入企業もひしめく市場となっています。
ズーム・ルームズの機能を拡張
ズーム(ZM)は2021年 2 月 3 日、仮想受付/キオスクモードを含む新しいサービスを提供するためにズーム・ルームズの機能を拡張したと発表しました。
キオスクモードでは、建物のロビーに入る人々が仮想的に受付係に接続できるようになり、作業者と訪問者の両方の安全が確保されます。
追加の新しい取り組みには、ズームルームズとユーザーの個人用デバイスのペアリング(会議室で共有の室内テクノロジーを使用する代わりに)、会議室の空気の質の監視、及び会議室にいる人数のリアルタイム追跡(社会的距離を確保する)などがあります。
オフィス、同じ場所、離れた場所、自宅のいずれであっても、同社のプラットフォームにより、組織は従業員の健康と安全を戦略の中心に置くことができるとしています。
買収の可能性
ファクトセットによると、同社が IPO 以降に成立させたのは 1 件で、暗号化技術を持つ新興企業キーベースを昨年、推定 4300 万ドルで買収したのみです。
ズーム(ZM)は、株式売却により 15 億ドル(約 1550 億円)の資金調達を発表しており、この調達資金で、買収に動く可能性があります。
ライバル・競合他社
2019年のIPO時の売り出し目論見書にも記載がありますが、競争環境は激しいです。
- CiscoのWebex
- MicrosoftのSkype、Teams
- Googleのmeets
Gartner社の2020年のMagic QuadrantではLeaderに位置付けられています。
アクティブ・ユーザー数ではライバルを大きくリードしている
- Microsoft → TeamsがバンドルされてるOffice365の成長率(YtoY)が20%から15%と特需にもかかわらず成長率を落としてます。
- RingCentral → 主にカスタマーサポート向けに似たようなソリューションを提供していますが、Q1->Q2、33%成長->29%と成長率を落としてます。
- Google、Cisco → ZOOMと同様のプロダクトを出してますが、どちらもQ2の決算はYtoYで減収、減益になっています。
競争地図を見ると、ライバル、マイクロソフト(MSFT)の「チームズ」の DAU(アクティブ・デイリー・ユーザー)はコロナの感染拡大が始まった昨年 3 月の 3200 万人から 10 月には 1 億1500 万人に達しています。
マイクロソフト(MSFT)の「チームズ」はズーム(ZM)とスラックを合わせたようなサービスで、「オフィス 365」を使っているユーザーには追加料金なしで提供しています。
更に、セールスフォース(SAIL)が買収を発表しているスラックは昨年終盤、DAU が 1200 万人に達しましたが、その後は公表を見送っています。
ズーム(ZM)の DAU はコロナ流行前の約 1000 万人から 3 億人超に急増していいます。この DAU の数字は、同社のサービスの優秀性を示すものです。
ZOOM社の業績
決算
- 19Q4:1.88億ドル
- 20Q1:3.28億ドル←好決算
- 20Q2:6.64億ドル←好決算
- 20Q3:7.77億ドル← 好決算
- 20Q4:8.82億ドル←好決算
- 21Q1:9.56億ドル←まずまず
- 21Q2:10.20億ドル←まぁまぁ
- 21Q3:10.15〜10.20億ドル←…
売上成長(損益)
2021年度Q1
21 年 Q1は前年同期比191%増の$956.2Mでしたが、前の四半期比の売上高増加率が 8%と、19 年 4 月にナスダック市場に上場して以降で初の 1 桁台となりました。
この理由は、ビデオ会議を必要とする企業の採用が一巡し、従業員が 10 人を超す企業・団体との契
約数が同 6%増の 49 万 7000 件にとどまったためと考えられます。
年間の契約規模が 10 万ドルを上回る大企業の利用数は 1999 社でした。
ダイレクト・チャネル事業を中心とした強力な販売・マーケティング活動と、予想を下回る解約率により、好調な四半期だったようです。
解約率が会社予想を下回っていた事はプラス要因に左右すると思いますが、成長率で言えば前期からは鈍化しており、QoQでも成長率は鈍化しています。
SaaSビジネスは期毎の増加率が結構重視されると思います。
地域別
地域別ではアメリカの売上高が全体の 67%を占め、日本を中心とするアジアは 13%でした。
アメリカ以外の地域の伸びが288%と突出しています。
今後の「成長ストーリー」
オフィスの再開が進むと、出社と在宅勤務を組み合わせる「ハイブリッド型」の働き方が主流になるかでビデオ会議の利用は続くものの、新規契約の拡大には重荷となる可能性があります。
ズームはコロナ禍で上昇した知名度を生かし、インターネット電話やビデオ技術の外部販売、オンラインイベントのプラットフォームといった周辺事業を強化しています。
ズーム株が下落トレンドから大きく反発する為には、
- ①広告事業に参入する
- ②有効な企業買収
- ③更なる新サービスの開始
が必要になると見られています。
株価は下落トレンドを上抜いており、底値から 20%以上株価が上昇しており、底打ちの条件は整いつつあります。
あとは、345 ドル超えの実現と、上記 3 点のうち 1 つの強材料を満たすことで、上値追いとなりそうです。
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