金利の株価への影響
一般的に株価は需給によって決まると言われていますが、実際に株価を左右する要素としては次のイメージになります。
金利7:需給3

銘柄研究とか頑張っても3割しか影響しないの?
そんなに、影響が大きい金利ってなんぞや?

ファンダメンタル分析やテクニカル分析も大切ですが、特に割高なハイパーグロース株は金利が上がるととても危険です。
金利の急上昇は暴落を招くからです。
直接的に株価への影響がある金利は「米国10年債利回り」です。
普段はこれを毎日チェックするようにして、「金利トレンド(チャートの傾き)」が急に変わらないかどうかを確認しておく必要があります。


チャートからもわかる通り、株価下落は金利上昇と若干の時差があり、バブルを冷やすために金利で調整されています。

そんなに、影響が大きい金利ってなんぞや?

なぜ金利が株価に影響するのかは、国債・株価・金利の関係から分かります。
金利とは?
金利とは債券(国債、社債)の利回りのことです。
国債、社債とは、国や会社の借金です。
国債の種類は、次の4種類あります。
国債の種類 | 期間 | |
---|---|---|
短期 | 満期が1以下 | 中央銀行(FRB、日銀など)の政策金利 |
中期 | 満期が1年超、5年以下 | |
長期 | 満期が5年超、10年以下 | 10年国債の利回り |
超長期 | 満期が10年超 |
この中でも、発行数が一番多い代表格な金利が、長期金利 ≒ 10年国債の利回りです。
イールドカーブ(利回り曲線)を見ると長期金利と短期金利の関係がわかると思います。
FRB(中央銀行)や日銀が長期金利を動かすためにできる手段は次の2つだけです。
- Federal funds rate = 短期金利
- 中央銀行からマーケットに対して声かけ
つまり、FRB(中央銀行)や日銀ができることは短期金利の操作のみで、凧揚げと一緒で、長期金利は直接操作できません。長期金利の数字は受給の関係で決まります。
市中金利のイメージは下の絵のようになり、需要が多くて銀行がお金を貸したくない!ときは金利が上がり、逆に需要が少なくて銀行がお金を貸したい!ときは金利が下がります。

このようなことから、長期金利の上下は景況の判断材料にもなります。

そのほかの変動要因としては、中央銀行がマーケットに対して声をかける事による効果が挙げられます。
例:パウエル議長「予防は治療に勝る」
- 発行数が一番多い代表格な金利は、長期金利 ≒ 「10年国債の利回り」
国債・株価・金利の関係は次のポイントで決まる。
- 国債=国の借金
- 10年国債に注目する(長期金利)
- 金利は需給で決まる
長期金利 ・経済の基礎体温と呼ばれる ・利率が上がる→景気は上向き 長期金利を確認して『景気を読む』『株価への影響確認』が出来るので毎日確認したいですね!
2020年の金利状況
FRBによるゼロ金利政策により、コロナショック後はゼロ%台を推移しています。2020年9月パウエルFRB議長は、政策金利を年0.00~0.25%とするゼロ金利を23年末まで継続すると示唆しています。
しかしながら、スルスルと上昇しているため、ハイパーグロース株は特に注意を払って投資する必要があります。
コメント