宇宙産業は、まだ夜明け前です。
2030年には1兆ドル市場になると言われています。でも現在は、その10分の1程度。
つまり、これから10倍になる市場です。
Rocket Labはその最前線にいます。ElectronとNeutronという2つの武器で、市場を切り開こうとしています。
リスクは高い。でもリターンも大きい。
あなたがリスクを理解し、長期目線で投資できるなら、RKLBは魅力的な選択肢です。
宇宙への投資は、未来への投資。
あなたも、宇宙産業の成長ストーリーを楽しんでみませんか?
- 小型ロケット界のリーディングカンパニー
- 宇宙ロケット打ち上げサービスがメイン事業
- 「エレクトロン」ロケットによる衛星打ち上げを行う
- 新たに「ニュートロン」というロケットの開発も行っており,2024年の打ち上げを予定
- 衛星バスの「Photon」も開発
- ロケットラボが1番多くのロケット打ち上げ実績を持つ
RKLB株って実際どうなの?投資する前に知っておきたい基礎知識
宇宙ビジネスへの投資、興味はあるけど実際どうなんだろう?
そんな疑問を持つ投資家が増えています。ここでは、RKLB株の基本情報から市場での位置づけまで、初心者にも分かりやすく解説していきます。
ロケット・ラボとは?宇宙ビジネスの全体像
Rocket Lab USA(ティッカー:RKLB)は、2006年に設立された米国の宇宙企業です。
2021年にSPAC経由でNASDAQに上場しました。時価総額は約215億ドル(約3兆円規模)に達しています。SPAC上場した銘柄ですので、後からティッカーが変わりました。
| ティッカー | 旧【VACQ】 現【RKLB】 |
| 会社名 | Rocket Lab. |
| セクター | 宇宙・航空・防衛 |
| 設立 | 2014年 |
| IPO(上場) | 2021年 8月25日 |
| 創業者兼CEO | Peter J. Beck 氏 |
| 時価総額 | - |
| 本部 (創設) | カリフォルニア州ロングビーチ (ニュージーランド) |
| 従業員数 | 人 |
本社はカリフォルニア州ロングビーチ。でも実は、ニュージーランドにルーツを持つユニークな企業なんです。
創業者兼CEOのPeter Beck氏が率いるこの会社、「宇宙アクセスの民主化」というミッションを掲げています。

宇宙は人類の偉大な業績を決定づけ、私たちの未来を形成し続けています。
私は、宇宙に簡単に行けるようになり、宇宙をイノベーション、探査、インフラのプラットフォームとして利用することで、地球に多大な影響を与えることができるということにモチベーションを感じています。私たちが宇宙に行くのは、地球上の生活を向上させるためです。
創業者兼CEO Peter J. Beck 氏
何それ、かっこいいじゃん。
具体的には何をしているのか?主に2つの事業があります。1つ目は小型衛星の打ち上げサービス。Electronという小型ロケットで、顧客の衛星を宇宙に運びます。
2つ目は宇宙システムの設計・製造。衛星本体やその部品を作って販売しているんですね。
2025年現在、驚くべき実績があります。239基以上の衛星を打ち上げ、1,700基以上の衛星に技術を提供し、累計150年以上の宇宙運用実績を誇ります。
なぜ今「宇宙株」が注目されているのか
宇宙産業、本当に成長するの?
答えは明確にイエスです。衛星コンステレーション市場が急拡大しているからです。スマホの通信、GPS、天気予報、農業のデータ分析。私たちの生活は衛星なしには成り立ちません。
特に小型衛星の需要が爆発的に増加しています。従来の大型衛星は1基で数億ドルかかりました。でも小型衛星なら数百万ドル。しかも複数打ち上げてネットワークを組むことで、より効率的なサービスが可能になります。
宇宙飛行の歴史の中で、軌道への定期的かつ確実なアクセスを実現した民間企業は2社しかありません。
市場調査によると、宇宙経済は2030年までに1兆ドル規模に達する見込みです。
防衛需要も見逃せません。各国政府が宇宙での監視・通信能力強化に投資を増やしています。米国防総省は「Golden Dome」構想を推進中で、Rocket Labもこの分野で契約を獲得しています。
RKLB株の基本データ:時価総額・ティッカー・上場市場
投資を考える前に、基本スペックを押さえておきましょう。
- ティッカーシンボル:RKLB
- 上場市場:NASDAQ
- 時価総額:約215億ドル(2025年12月時点)
- 株価:40.37ドル(2025年12月1日終値)
- 52週レンジ:14.71ドル〜73.97ドル
この価格帯の広さ、気になりませんか?
そうなんです。RKLBはボラティリティが非常に高い銘柄です。ベータ値は約2。つまり市場全体が1%動くと、RKLBは2%動く計算です。
直近のパフォーマンスを見てみましょう。YTD(年初来)リターンは+58.50%。S&P500の+15.83%を大きくアウトパフォームしています。1年リターンでは+47.98%、3年では驚異の+856.64%!
ただし、10月の高値73.97ドルからは約37%下落しています。この振れ幅の大きさが、まさに宇宙ベンチャー株の特徴なのです。
他の宇宙関連株(SpaceX、LUNR)との違いって何?
宇宙株って他にもあるよね?何が違うの?
まず、SpaceXは非上場です。イーロン・マスク氏が率いる最大手ですが、個人投資家は直接投資できません。Falcon 9やStarshipといった大型ロケットで市場を牽引していますが、あくまで非公開企業です。
Intuitive Machines(LUNR)は月面探査に特化した企業。2024年に米国企業として初めて月面着陸に成功しました。でも事業規模はまだ小さく、売上は年間約5,000万ドル程度。RKLBの約1/10です。
RKLBの最大の違いは「打ち上げ+衛星製造」の両輪ビジネスであること。これ、めちゃくちゃ重要なポイントです。
打ち上げだけだと、天候や技術トラブルで収益が不安定になります。でも衛星製造部門があれば、打ち上げ回数が少ない月でも売上が立つ。リスク分散ができているわけです。
実際、2023年の宇宙システム部門の売上は約5,600万ドル。全体の成長を支える重要な柱になっています。

宇宙飛行の歴史の中で、軌道への定期的かつ確実なアクセスを実現した民間企業は2社しかありません。
事業モデルを読み解く:RKLBはどうやって稼いでいるのか
ビジネスモデルを理解せずに投資するのは危険です。RKLBがどうやって収益を上げているのか、そして将来の成長ドライバーは何なのか、詳しく見ていきましょう。

メイン収益源①:Electronロケットによる小型衛星打ち上げサービス

Electronロケット。これがRocket Labの顔です。
全長17メートル、直径1.2メートルの小型ロケット。LEO(低軌道)に最大約300kgのペイロードを運べます。1回の打ち上げコストは約750万ドル。


ラージサイズであるスペースXのFALCON 9と比較すると、エレクトロンの小ささがよく分かりますね。
なぜこれが革新的なのか?
従来、小型衛星を打ち上げるには大型ロケットの「相乗り」が必要でした。でもそれだと、打ち上げ時期も軌道も自由に選べません。Electronは専用打ち上げを提供します。好きなタイミングで、好きな軌道に。
推進力の源はRutherfordエンジン(推力約25kN)。これ、実は3Dプリント製なんです。製造コストを大幅に削減しながら、高い信頼性を実現しています。
2025年現在、40回以上の打ち上げ実績。成功率は約90%以上と、商業ロケットとしては非常に高い水準です。
エレクトロンの第一段を分離・再利用することで、高頻度の打ち上げ・コスト削減が可能とのことです。こちらの動画はその様子です。
打ち上げ頻度も上がっています。2025年には18回の打ち上げを達成し、年間記録を更新しました。1年前は12回でしたから、1.5倍のペースです。
さらに驚くべきは、2日連続で2つの半球から打ち上げに成功したこと。ニュージーランドとアメリカの発射場を使い分ける運用能力。これは技術力の高さを証明しています。
メイン収益源②:宇宙システム部門の成長性に注目
実は、将来的にはこっちがメインになるかもしれません。
ロケットラボによると、350Billion(3500億)ドル超のTAMは、2030年には1.4Trillion(1.4兆)ドルに成長すると予測されます。

小型衛星の需要が高く、2028年までに83%の小型衛星が通信衛星コンステレーションになると試算されています。


コンステレーション(constellation)とは星座を指す単語で、通信衛星を複数機協調させて機能させるシステムを通信衛星コンステレーションと言います。
ロケットラボは、宇宙システム部門。ここでは衛星バス(衛星の本体部分)、太陽電池、飛行ソフトウェア、各種コンポーネントを製造・販売しています。
代表的な製品がPhotonファミリー。Photon、Pioneer、Lightning、Explorerという4つのラインナップがあります。用途に応じて選べる宇宙SaaSの衛星プラットフォームです。

顧客は誰か?NASA、各国政府機関、民間衛星事業者などです。
例えば、Varda Spaceとの提携。医薬品製造カプセルを統合した衛星バスを提供しています。宇宙空間での製薬実験、SFみたいな話ですよね。
2023年時点で約5,600万ドルの売上。でもアナリストは、この部門が将来的に10億ドル規模の収益源になると予測しています。
なぜそんなに成長するの?
答えは垂直統合の強みとされています。ロケットも衛星も自社で作れる。だから顧客に「ワンストップ宇宙サービス」を提供できます。
設計から打ち上げ、運用まで全部お任せ。これが他社にない競争力なんです。
開発中のNeutronロケットが市場を変える?
ここが最重要ポイントです。
Neutron。開発中の中型ロケットで、2026年Q1の初打ち上げを予定しています(当初は2025年末でしたが延期)。
スペックがすごい。LEOに最大8トン(一説には13トン)のペイロードを運べます。Electronの約27倍!
1回の打ち上げコストは3,000〜4,000万ドルを想定。でも、これで市場が一気に広がります。
どういうこと?
Electronは小型衛星専用。でも市場には、もっと大きな衛星を打ち上げたい顧客がたくさんいます。そこはこれまでSpaceXの独壇場でした。
Neutronが成功すれば、RKLBは1回の打ち上げで1億ドル以上の市場に参入できます。しかもSpaceXより安価な選択肢を提供できる可能性があります。
さらに、Neutronは再利用可能な設計。第1段ロケットを回収して再利用することで、コストをさらに削減できます。
推進力はArchimedesエンジン(推力約130kN)。こちらも自社開発です。
将来的には有人飛行や深宇宙探査も視野に入れています。夢が広がりますよね。
垂直統合モデルの強みとコスト競争力

「垂直統合」って難しそうな言葉ですが、簡単です。
要は、ロケットのエンジンから衛星の部品まで、全部自社で作るということ。
これの何がいいのか?3つのメリットがあります。
1つ目、コスト削減。外部から部品を調達すると、その分マージンが乗ります。自社製造なら原価で作れます。
2つ目、技術の秘匿性。競合に技術を盗まれるリスクが減ります。
3つ目、開発スピード。部品の仕様変更が必要になったとき、外部業者との調整なしに即座に対応できます。
SpaceXもこのモデルで成功しました。Rocket Labは小型衛星分野で同じ戦略を取っています。
実際の効果は?粗利益率を見れば分かります。2025年Q3で37%を達成。これ、かなり高い水準です。一般的な製造業の粗利率は20〜30%程度ですから。
垂直統合は初期投資が必要です。でも長期的には、圧倒的な競争優位性を生み出すのです。
顧客は誰?政府機関・民間企業・防衛分野への展開
誰がRocket Labのサービスを使っているのでしょうか?

顧客層は大きく3つに分かれます。
1. 商業衛星事業者
通信、リモートセンシング、IoT(Internet of Things)などの民間企業。Planet Labs、Spire Globalといった企業が顧客です。
2. 政府・宇宙機関
NASA、JAXA(日本航空宇宙探索機構)、アメリカ空軍など。公的機関からの受注が安定収益の柱になっています。
特筆すべきは、2025年にJAXA初の専用打ち上げが予定されていること。日本市場への本格参入です。
3. 防衛関連
これが今、急拡大しています。
HASTEプログラム。極超音速ミサイルのテストベッドとして、アメリカ国防総省と契約しています。2025年、このミッションは成功裏に完了しました。
「Golden Dome」構想にも参画。宇宙空間での監視・通信ネットワーク構築プロジェクトです。
防衛需要の何がいいか?契約が長期かつ高単価です。しかも予算が削減されにくい。安定した収益基盤になります。
バックログ(受注残高)は11億ドル超。前年比56%増です。これ、今後数年の売上がほぼ見えているということ。投資家にとって安心材料ですよね。
2025年Q3決算を徹底分析!株価に与える影響は?
決算は株価を動かす最重要イベント。2025年Q3の決算内容を詳しく見ていきましょう。結論から言うと、予想を上回る好決算でした。
記録的な売上成長:前年比48%増の背景
数字が物語っています。
Q3の売上高は1億5,505万ドル。前年同期比で+48%の成長です。市場予想の1億5,200万ドルを上回りました。
この成長率、すごくないですか?
成熟企業なら年間10%成長でも立派です。でもRocket Labは四半期で48%。爆発的な成長を続けています。
何がこの成長を牽引したのか?
第一に、打ち上げ回数の増加。2025年は18回を達成。前年の12回から1.5倍です。
第二に、宇宙システム部門の拡大。衛星バスやコンポーネントの販売が好調でした。
第三に、契約単価の上昇。防衛関連など、高単価案件の比率が増えています。
通期の売上見通しは5億5,453万ドル。5年前は3,500万ドルでしたから、約16倍の規模になっています。
Q4のガイダンスも強気です。1億2,500万ドル〜1億3,500万ドルを予想。前年同期比で+100%の成長を見込んでいます。
赤字幅が縮小!EPSが予想を大幅に上回った理由
投資家が最も注目したのはここです。
Q3のEPS(1株当たり利益)は-0.03ドル。市場予想の-0.10ドルを大幅に上回りました。
まだ赤字じゃん、と思いました?
その通り。でも重要なのは赤字幅の縮小ペースです。
前年同期はもっと大きな赤字でした。四半期ごとに着実に改善しています。これは、規模の経済が効き始めている証拠です。
TTM(直近12か月)ベースでは、EPSは-0.38ドル。純損失は約1億9,800万ドルです。
でも売上が急拡大しているので、売上高純利益率は-35.6%から改善傾向にあります。
黒字化はいつ?
アナリストの多くは、2026年後半から2027年前半と予測しています。Neutronの初打ち上げ成功が鍵です。
成長企業では、赤字自体は問題ではありません。Amazonだって、長年赤字でしたよね。重要なのは「成長投資のための赤字か、構造的な赤字か」です。
RKLBは明らかに前者。R&D(研究開発)とCapEx(設備投資)に資金を投じ、将来の成長基盤を築いています。
粗利益率37%達成の意味:収益性改善のシグナル
ここが実はめちゃくちゃ重要です。
Q3の粗利益率は37%を達成しました。
粗利益率って何?簡単に言うと、「売上から直接的な製造コストを引いた利益の割合」です。高いほど、儲かりやすいビジネスということ。
37%は予想を上回る水準でした。なぜこんなに高いのか?
垂直統合モデルの効果です。部品を外部調達せず自社製造することで、コストを抑えています。
さらに、打ち上げ頻度が上がると固定費が分散されます。工場や人件費などの固定費は、打ち上げ回数が増えても大きく変わりません。だから1回あたりのコストが下がるんです。
一般的な製造業は20〜30%の粗利率。37%はかなり優秀な数字です。
この数字が示唆するのは、規模が拡大すれば営業利益率も大きく改善するということ。黒字化が現実的なゴールとして見えてきています。
バックログ11億ドル超え:将来の売上が見えている安心感
バックログ11億ドル超。前年比56%増。
これ、何を意味するか分かりますか?
バックログとは「受注残高」。つまり、すでに契約が決まっていて、今後実行される売上のことです。
11億ドルは、年間売上の約2倍。これだけの積み上げがあれば、今後1〜2年の売上は比較的安定して見込めます。
投資家にとって、これは大きな安心材料です。宇宙ビジネスは不確実性が高い。打ち上げ失敗や技術トラブルで収益が大きく変動します。
でもバックログが厚ければ、「多少のトラブルがあっても、ビジネス自体は回る」と判断できます。
内訳も重要です。打ち上げサービスだけでなく、宇宙システム部門の契約も増加しています。これがリスク分散につながっています。
56%という成長率も注目ポイント。新規契約のペースが加速している証拠です。
Q4ガイダンスが強気な3つの理由
Q4の売上ガイダンスは1億2,500万ドル〜1億3,500万ドル。中央値で1億3,000万ドル。
前年同期比で+100%です。倍増!
なぜこんなに強気なのか?3つの理由があります。
理由1:打ち上げスケジュールの確定
Q4に予定されている打ち上げは、すでに契約・準備が進んでいます。JAXA向けミッションなども含まれます。
理由2:宇宙システム部門の納品ピーク
衛星バスやコンポーネントの納品が第4四半期に集中する傾向があります。年度末に向けて顧客の予算執行が進むためです。
理由3:防衛関連契約の進捗
HASTEやGolden Dome関連の契約履行が進んでいます。防衛案件は高単価なので、売上へのインパクトが大きい。
ただし、1点注意があります。
宇宙ビジネスは天候や技術的要因で打ち上げが延期されることがあるということ。ガイダンスは「順調に行けば」の数字です。
とはいえ、経営陣が自信を持って出している数字。実現可能性は高いと考えられます。
最近の実績がすごい!2025年の注目トピックス
数字だけじゃ分からない、具体的な成果を見ていきましょう。2025年、Rocket Labは目覚ましい成果を上げています。
2日連続・2つの半球から打ち上げ成功の衝撃
2025年、Rocket Labは2日連続で2つの半球から打ち上げに成功しました。
これ、どれだけすごいか分かりますか?
1日目はニュージーランドの発射場から。2日目はアメリカ・バージニア州の発射場から。地球の反対側で、連続してロケットを飛ばしたんです。
なぜこれが重要なのか?
運用能力の高さを証明しているからです。複数の発射場を同時並行で運用する。これには高度なロジスティクスと技術的ノウハウが必要です。
顧客にとっても大きなメリットがあります。片方の発射場が天候不良でも、もう片方で打ち上げられる。柔軟性が高まるんです。
年間18回の打ち上げ記録も達成。前年比1.5倍のペースです。
この頻度は、米国でSpaceXに次ぐ2番目。小型ロケットとしてはトップクラスです。
打ち上げ頻度が上がると何がいいか?規模の経済が効きます。固定費が分散され、1回あたりのコストが下がります。そして経験値が蓄積され、信頼性も向上します。
2025年に18回の打ち上げ記録達成:年間記録更新へ
18回。この数字の重みを理解してください。
小型ロケットで年間18回の打ち上げ。これは並大抵のことではありません。
ロケット打ち上げは、天候、技術、顧客のスケジュール、規制当局の承認など、無数の要素に左右されます。計画通りに行くことの方が稀です。
でもRocket Labは、高い成功率を維持しながらこの記録を達成しました。
成功率は約90%以上。商業ロケットとして非常に高い水準です。
ちなみに2024年は12回でした。2023年は9回。着実に打ち上げペースを加速させています。
2026年は何回を目指しているのか?
経営陣は「月2回ペース、つまり年間24回程度を目指す」と発言しています。さらなる加速が期待されます。

Neutronが加われば、打ち上げ回数だけでなく、売上の規模も飛躍的に拡大します。1回の打ち上げ単価が10倍以上になりますから。
JAXA(日本)との初の専用契約が意味すること
2025年、歴史的な発表がありました。
JAXA向けの初の専用打ち上げが決定したのです。
これは単なる1件の契約以上の意味があります。
日本市場への本格参入。JAXAは世界有数の宇宙機関です。技術水準も予算規模も高い。そこから信頼を得たということは、技術力の証明になります。
さらに、日本には多くの衛星事業者や宇宙関連企業があります。三菱電機、NEC、ソニーグループなど。JAXA実績は、これら民間企業へのアピールにもなります。
地政学的な意味もあります。
米中対立が深まる中、同盟国との宇宙協力は重要性を増しています。日本は米国の重要なパートナー。防衛・宇宙分野での協力が進めば、Rocket Labにも恩恵があります。
打ち上げ場所も興味深い。ニュージーランドの発射場を使う予定です。地理的に日本に近く、効率的な軌道投入が可能です。
防衛関連:HASTEミッションと「Golden Dome」構想
防衛分野での存在感が急上昇しています。
HASTEプログラム。Hypersonic Accelerator Suborbital Test Electronの略です。
極超音速ミサイルのテストベッド。要は、超高速で飛ぶミサイルの実験装置です。
なぜこれが重要か?極超音速兵器は、各国が開発競争を繰り広げている最先端技術です。でも実験には、実際に極超音速環境を作り出す必要があります。
Rocket LabのElectronロケットを改造し、極超音速環境を再現。国防総省はこのシステムを高く評価しています。
2025年、HASTEミッションは成功裏に完了しました。データ取得にも成功し、次のステージへ進む見込みです。
もう1つ、「Golden Dome」構想。
宇宙空間での監視・通信ネットワーク構築プロジェクトです。衛星群を配置し、リアルタイムで地球全体をカバーする。
Rocket Labはこのプロジェクトに参画しています。打ち上げだけでなく、衛星システムの提供も含まれます。
防衛契約の特徴は、長期かつ高単価。しかも機密性が高いため、競合が少ない。安定した収益源になります。
M&A戦略:Geost買収で何が変わる?
2025年、Rocket LabはGeost社を買収しました。
Geostって何?高精度な衛星データ分析を手がける企業です。
この買収の狙いは何か?
サービスの川下展開です。これまでRocket Labは「打ち上げ」と「衛星製造」が中心でした。でも顧客は、衛星を打ち上げた後、そのデータを使ってビジネスをします。
Geostを買収することで、「データ分析・活用」まで含めたエンドツーエンドのサービスを提供できるようになります。
具体的には?例えば農業。衛星データで作物の生育状況を分析し、最適な施肥時期を提案する。こうしたサービスまで自社で提供できます。
これは付加価値の向上につながります。単なる打ち上げ屋から、総合宇宙サービス企業へ。利益率も上がります。
M&A戦略は今後も続くでしょう。特に、衛星データ活用やAI分析など、川下領域での買収が予想されます。
株価の動きをチェック:今は買い時なのか?
理論や事業内容は分かった。でも実際、今買うべきなの?株価の動きとアナリスト評価を詳しく見ていきます。
単位:T=1兆、B=10億、M=100万
直近1年で+47%のパフォーマンス:でも10月高値から37%下落
まず事実を整理しましょう。
2025年12月1日終値:40.37ドル
52週高値:73.97ドル(2024年10月)
52週安値:14.71ドル
1年前の株価は約27ドルでした。現在40.37ドルですから、+47.98%のリターンです。S&P500の+15.83%を大きくアウトパフォームしています。
でも10月の高値73.97ドルからは-37%も下落しています。
なぜ急落したのか?
複数の要因があります。第一に、Neutronの初打ち上げ延期。当初2025年末予定でしたが、2026年Q1に延期されました。
第二に、インサイダー売却。COOのAdam Klein氏が4,000株、VPのAdam Kampani氏が10,000株を売却しました。
インサイダー売却は危険信号?
必ずしもそうではありません。役員には様々な理由で株を売る必要があります。税金支払い、分散投資、個人的な資金需要など。
でも市場は短期的にネガティブに反応します。「内部の人間が売るってことは、何か問題があるのか?」と。
第三に、利益確定の売り。73ドルまで急騰していたので、利益を確定させる投資家が増えました。
テクニカル的には、デッドクロス(短期移動平均線が長期移動平均線を下回る)が発生。これも売りシグナルとして認識されました。
アナリストの評価は?目標株価50〜83ドルの根拠
でもアナリストの評価は依然として高いです。
複数のアナリストレポートを集計すると、平均レーティングは「Buy」。9人全員がBuy推奨です。
12か月目標株価の平均は50.38ドル〜65.67ドル。現在価格から+23%〜+63%のアップサイドがあります。
個別に見てみましょう。
Needham:目標株価63ドル、Buy維持。「Neutronの初顧客獲得は大きなマイルストーン。2026年の初打ち上げ成功で株価は大きく上昇する」と分析。
Roth MKM:目標株価を7ドルから25ドルへ大幅引き上げ。「宇宙システム部門の成長が予想以上。防衛需要も追い風」と評価。
Canaccord Genuity:目標株価83ドル(最も強気)。「小型衛星市場の先行者優位は強固。Neutron成功時の爆発的成長を織り込むべき」との見解。
根拠は何か?
- バックログの積み上がり(11億ドル超)
- 粗利益率の改善(37%達成)
- Neutronの市場ポテンシャル(1回1億ドル市場への参入)
- 防衛需要の拡大
ただし、目標株価のレンジは広いです。25ドルから83ドルまで。これは「不確実性の高さ」を示しています。
機関投資家の動き:BlackRockが買い増し、一部は売却
大口投資家の動きも見逃せません。
BlackRock(世界最大の資産運用会社)は、RKLBの保有株を買い増ししています。2025年Q3時点で約500万株を保有。
Vanguard Groupも約400万株を保有。こうした大手機関投資家の保有は、信頼性の指標になります。
一方、一部のヘッジファンドはポジションを縮小しています。
これをどう解釈するか?
機関投資家の中でも意見が分かれているということです。長期投資家は保有を続け、短期志向のファンドは利益確定している。
注目すべきは、新規参入する機関投資家が増えていること。2025年Q3、複数の年金基金や大学基金がRKLBを新たにポートフォリオに組み入れました。
機関投資家の保有比率は約60%。かなり高い水準です。これは流動性と価格安定性にプラスに働きます。
インサイダー売却が気になる…これって危険信号?
正直に言います。インサイダー売却は気になりますよね。
2025年11月、COOのAdam Klein氏が4,000株を売却。平均価格は約65ドルでした。
同じく、VPのAdam Kampani氏も10,000株の売却を計画していると報告されています。
これをどう考えるべきか?
過度に心配する必要はないというのが私の見解です。理由は3つ。
理由1:売却は計画的
これらはRule 10b5-1プラン(事前に設定された売却計画)に基づいています。つまり数ヶ月前から決まっていた売却で、最近の株価動向を見て急遽売ったわけではありません。
理由2:売却額は保有株の一部
Klein氏は売却後もまだ大量の株を保有しています。「全部売って逃げる」わけではない。
理由3:役員報酬の一部が株式
役員の報酬には株式が含まれます。生活費や税金支払いのため、定期的に一部を売却するのは普通です。
ただし、大量のインサイダー売却が続く場合は要注意。それは本当に「何か問題がある」サインかもしれません。
今のところ、通常の範囲内の売却と判断できます。
テクニカル分析:デッドクロス発生とサポートライン
テクニカル派の投資家へ。
現在、RKLBはデッドクロスを形成しています。50日移動平均線が200日移動平均線を下回りました。
デッドクロスは売りシグナル。でも、これだけで判断するのは危険です。
サポートラインを見てみましょう。
第1サポート:40ドル(現在の価格帯)
第2サポート:35ドル
強力なサポート:30ドル
40ドルを割り込むと、35ドルまで下落する可能性があります。
逆に、レジスタンス(上値抵抗線)は?
第1レジスタンス:48ドル
第2レジスタンス:55ドル
強力なレジスタンス:65ドル
48ドルを突破できれば、上昇トレンドに転換する可能性が高まります。
RSI(相対力指数)は現在約45。過熱感はありません。買われすぎでも売られすぎでもない中立圏です。
出来高を見ると、下落時の出来高は減少傾向。これは「積極的な売りではなく、買い手不足による下落」を示唆しています。
テクニカル的には、43ドル前後が買い場との見方があります。
投資判断に必要なリスク要因を正直に語る
投資にリスクはつきもの。特にRKLBのような成長株は高リスク。包み隠さず、リスクを洗い出します。
最大のリスク:打ち上げ失敗が株価に与えるインパクト
ロケットは失敗します。これは避けられない事実です。
2025年、実はRocket Labは初の本格的な打ち上げクラッシュを経験しました(詳細は公表されていませんが、市場では認識されています)。
打ち上げ失敗の何が問題か?
直接的な損失:ロケットと顧客の衛星が失われます。保険でカバーされる部分もありますが、完全ではありません。
信頼性の低下:顧客は「次も失敗するかも」と懸念します。新規契約の獲得が難しくなります。
株価の急落:過去の事例を見ると、打ち上げ失敗後、株価は20〜40%下落することがあります。
Electronの成功率は約90%。つまり10回に1回は失敗する計算です。
Neutronはさらにリスクが高い。新型ロケットの初打ち上げ成功率は歴史的に50%程度です。
2026年Q1のNeutron初打ち上げ。これが失敗すれば、株価は大きく下落するでしょう。逆に成功すれば、急騰の可能性があります。
投資家は「このリスクを取れるか」を自問すべきです。
赤字継続と増資リスク:いつ黒字化できる?
現在、RKLBは赤字です。TTMベースで純損失約1億9,800万ドル。
赤字自体は問題ではありません。成長企業は投資フェーズで赤字になるものです。
問題は、赤字がいつまで続くかです。
現金は持っていますか?2025年Q3時点で、現金及び現金同等物は約5億ドル。当面の運転資金は確保されています。
でも年間2億ドル近く赤字なら、2〜3年で資金が尽きます。
黒字化の見通しは?
経営陣は「Neutronが軌道に乗れば、黒字化が見えてくる」と述べています。具体的には2026年後半から2027年前半を見込んでいます。
でもそれまでに資金が足りなくなったら?
増資(新株発行)の可能性があります。これは既存株主にとって希薄化(1株あたり価値の低下)を意味します。
増資発表時には、株価が下落するのが一般的です。
D/E比率(負債資本比率)は約32%。レバレッジは高くないので、借入余地もあります。でも赤字企業への融資条件は厳しくなります。
投資家は「黒字化までの道筋とキャッシュフロー」を注視すべきです。
Neutron開発の遅延:2026年Q1への延期が意味すること
当初、Neutronは2025年末に初打ち上げ予定でした。
でも2026年Q1に延期されました。
遅延は珍しくありません。SpaceXのStarshipも何度も延期されました。ロケット開発は複雑で、予測不可能な問題が起きるものです。
でも投資家にとっては不安材料です。
信頼性への懸念:「技術的に問題があるのか?」
収益化の遅れ:Neutronからの収益が遅れれば、黒字化も遅れます。
さらなる遅延の可能性は?
正直、あります。初打ち上げまでには、無数のテストと承認が必要です。1つでも問題が見つかれば、延期されます。
最悪のシナリオは、初打ち上げが失敗すること。その場合、開発は大幅に遅れ、追加投資が必要になります。
逆に、初打ち上げが成功すれば?
株価は急騰するでしょう。市場は成功を織り込んでいない部分が大きいからです。
Neutronはハイリスク・ハイリターンの要素そのものです。
競合環境の激化:SpaceXやRelativity Spaceとの戦い

宇宙ビジネスは競争が激化しています。
SpaceX:言うまでもなく最大手。Falcon 9は実績十分で、価格も競争力があります。Starshipが実用化されれば、さらに脅威になります。
Relativity Space:3Dプリント技術でロケット全体を製造する革新的企業。Teranロケット(LEOに最大23トン)を開発中。
Firefly Aerospace:小型ロケットAlphaを運用中。価格競争で攻勢をかけています。
ABL Space Systems:RS1ロケットで市場参入を目指しています。
競合が増えると何が起きるか?
価格競争:顧客獲得のため、打ち上げ価格を下げる圧力がかかります。これは利益率を圧迫します。
技術競争:より安く、より大きく、より頻繁に。技術開発競争が激化し、R&D投資が増えます。
Rocket Labの優位性は?
実績:40回以上の打ち上げ実績は、新規参入企業にはない財産です。
垂直統合:エンジンから衛星まで一貫提供できる体制は、他社にない強みです。
複数発射場:ニュージーランドとアメリカ。地理的な柔軟性があります。
でも競争は厳しい。油断すれば、シェアを奪われます。
ボラティリティの高さ:ベータ値約2の意味を理解する
これ、本当に重要です。
RKLBのベータ値は約2。
ベータ値って何?「市場全体と比べて、どれくらい変動しやすいか」を示す指標です。
ベータ1.0=市場と同じ動き
ベータ2.0=市場の2倍動きやすい
具体的には?市場が1%上がるとRKLBは2%上がる。逆も然り。市場が1%下がるとRKLBは2%下がります。
週間平均変動率は約11.4%。市場平均の6.6%、セクター平均の6.5%を大きく上回ります。
つまり、非常にボラティリティが高い銘柄です。
これが意味することは?
大きく儲かる可能性もあるが、大きく損する可能性もあるということ。
メンタルが試されます。10%の上下動は日常茶飯事。20〜30%下落することも珍しくありません。
こういう銘柄に投資すべきは誰か?
- リスク許容度が高い投資家
- 長期保有できる投資家
- ポートフォリオの一部(例:5〜10%)として保有できる投資家
逆に避けるべきは?
- 短期的な値動きで不安になる投資家
- 生活資金を投じようとしている投資家
- リスク許容度が低い投資家
ボラティリティは、RKLBの本質的特徴です。これを理解せずに投資するのは危険です。
ここが魅力!RKLB株の投資メリット
リスクばかり語っても仕方ない。なぜアナリストがBuyを推奨するのか。投資メリットを詳しく見ていきます。
小型衛星市場での先行者優位と信頼性
Rocket Labは小型衛星打ち上げの先駆者です。
2017年にElectronの初飛行を成功させて以来、40回以上の打ち上げ実績を積み重ねてきました。
この実績が何を生むか?信頼性です。
顧客は「失敗しないこと」を最優先します。衛星は数億円から数十億円の投資です。失敗すれば全てが無駄になる。
だから、実績のある企業を選びます。
新規参入企業は、どんなに技術が優れていても、最初の実績を作るのに苦労します。「前例がないものは信用できない」のが宇宙業界です。
Rocket Labには既に239基以上の衛星を打ち上げた実績があります。顧客リストには、NASA、アメリカ空軍、BlackSky、Planet Labsなど、そうそうたる名前が並びます。
この先行者優位は、簡単には崩れません。
さらに、打ち上げ頻度の高さも信頼性を高めています。年間18回。これは「システムが安定している」証拠です。
打ち上げ+衛星製造の「ワンストップ宇宙サービス」
これがRocket Lab最大の差別化ポイントです。
多くのロケット企業は「打ち上げ屋」。衛星は顧客が持ち込みます。
でもRocket Labは違う。打ち上げも衛星も、全部提供できます。
顧客にとって何がいいか?
簡便性:複数の業者と契約する必要がありません。Rocket Lab一社で完結。
コスト削減:統合サービスなので、中間マージンが減ります。
責任の明確化:何か問題が起きたとき、「打ち上げ業者と衛星業者のどちらが悪いのか」という不毛な議論が起きません。
最適化:ロケットと衛星を統合設計できるので、性能を最大化できます。
具体例を見ましょう。
Photonファミリーの衛星バス。これは打ち上げから軌道投入、運用まで一貫してサポートする「衛星のプラットフォーム」です。
顧客は、Photonの上に自社のペイロード(観測機器など)を載せるだけ。あとは全部Rocket Labがやってくれます。
このエンドツーエンドモデルが、宇宙システム部門の成長を牽引しています。2023年は約5,600万ドル。将来的には10億ドル規模になると予測されています。
政府・防衛需要の拡大:安定収益への期待
民間だけに頼るのはリスクがあります。
でもRocket Labは、政府・防衛分野でも強固な地位を築いています。
HASTEプログラム、Golden Dome構想、そして各種の防衛契約。
防衛需要の何がいいか?
長期契約:防衛案件は通常、複数年にわたる契約です。
高単価:機密性・技術要求が高いため、価格も高い。
予算の安定性:景気が悪くなっても、国防予算は削減されにくい。
競合が少ない:セキュリティクリアランスや技術要件が厳しく、参入障壁が高い。
2025年、防衛関連の契約が急増しています。
JAXA契約も含め、政府機関からの受注が全体の約40%を占めるようになりました。
これは収益の安定化に大きく貢献します。民間市場が冷え込んでも、政府案件が下支えする構造です。
長期テーマ性:衛星コンステレーション市場の成長
投資には「テーマ」が重要です。
宇宙産業は、2030年までに1兆ドル市場になると予測されています。
特に衛星コンステレーション。数千基の小型衛星を打ち上げてネットワークを組む。これがトレンドです。
Starlink(SpaceX)はその代表例。でもStarlink以外にも、無数のコンステレーション計画があります。
- OneWeb:通信衛星コンステレーション
- Planet Labs:地球観測衛星
- Spire Global:気象・海上追跡
- BlackSky:リアルタイム地球画像
これらの企業は、数百基から数千基の衛星を打ち上げる必要があります。
誰がそれを打ち上げるか?Rocket Labです。
ElectronとNeutronで、あらゆる規模の打ち上げニーズに対応できます。
さらに、5Gやiot、自動運転などの技術進化が、衛星通信需要を押し上げています。
地上の通信網だけでは、全世界をカバーできません。特に海洋、砂漠、山岳地帯。衛星通信が不可欠です。
この長期テーマ性は、今後10年以上続く成長ドライバーです。
Neutron成功時の爆発的成長ポテンシャル
最大の投資メリットは、これです。
Neutron。これが成功すれば、Rocket Labはまったく別次元の企業になります。
なぜか?市場規模が桁違いだからです。
Electronの市場:小型衛星(300kg以下)、1回750万ドル
Neutronの市場:中型衛星(8トン)、1回3,000〜4,000万ドル、将来的には1億ドル規模
単純計算でも、1回の打ち上げ単価が約5倍になります。
さらに、顧客層が広がります。これまでSpaceXしか選択肢がなかった中型市場に参入できます。
Neutronは再利用可能。コストがさらに下がれば、価格競争力も高まります。
アナリストは、Neutronが軌道に乗れば、年間売上が10億ドルを超えると予測しています。現在の2倍です。
そして利益率も改善します。規模の経済が効き、固定費が分散されるからです。
2026年Q1の初打ち上げ。これが成功すれば?
株価は間違いなく急騰するでしょう。アナリスト目標価格の上限(83ドル)も現実味を帯びてきます。
逆に失敗すれば?大きく下落します。
Neutronは、RKLBの将来を決める最重要ファクターです。
他の宇宙株と比較してみた:RKLB vs LUNR vs SpaceX
宇宙株は他にもあります。比較することで、RKLBの位置づけが明確になります。
ビジネスモデルの違いを比較
3社を並べてみましょう。
Rocket Lab(RKLB)
- ビジネス:小型〜中型ロケット打ち上げ+衛星製造
- 強み:垂直統合、実績、複数発射場
- 弱み:まだ赤字、Neutronは未実証
Intuitive Machines(LUNR)
- ビジネス:月面探査サービス、月面着陸船
- 強み:2024年に米国初の民間月面着陸成功、NASAとの強固な関係
- 弱み:事業規模が小さい(年間売上約5,000万ドル)、月面市場は不確実
SpaceX(非上場)
- ビジネス:大型ロケット打ち上げ、Starlink衛星通信
- 強み:圧倒的な実績、低コスト、再利用技術の完成度
- 弱み:非上場なので個人投資家は投資不可
ビジネスモデルが全く違います。
LUNRは「月」に特化。市場は小さいですが、独占的ポジションを狙えます。
RKLBは「地球周回軌道」がメイン。市場は大きく、成長性も高い。
SpaceXは別格。でも投資できません。

ロケットラボ(RKLB)のプレゼンテーションによると、軌道(ORBIT)に到達できるのは、スペースX社とロケットラボ(RKLB)だけとのことです。
財務指標で見る優位性:売上成長率とバリュエーション
数字で比較しましょう。
| 指標 | RKLB | LUNR |
|---|---|---|
| 年間売上 | 約5.5億ドル | 約0.5億ドル |
| 売上成長率(YoY) | +48% | +200%(ただし絶対額は小さい) |
| 時価総額 | 約215億ドル | 約7億ドル |
| PSR(株価売上高倍率) | 約39倍 | 約14倍 |
| 純利益 | -1.98億ドル(赤字) | -0.9億ドル(赤字) |
売上規模ではRKLBが圧倒的。11倍の差があります。
成長率ではLUNRが高いですが、これは「元が小さいから」です。絶対額ではRKLBの成長の方が大きい。
バリュエーション(PSR)ではLUNRの方が割安に見えます。でも、これは「リスクの高さ」を反映しています。月面ビジネスの不確実性が高いため、市場はディスカウントしているんです。
財務の健全性では?
RKLBの現金:約5億ドル
LUNRの現金:約1億ドル
RKLBの方が余裕があります。赤字が続いても、当面は資金が持ちます。
ちなみに、SpaceXはダントツでリードしており続いてロケットラボとなっています。

2025年のパフォーマンス比較:RKLBが優位な理由
株価パフォーマンスを比べてみましょう。
2025年YTD(年初来)
- RKLB:+58.50%
- LUNR:+12%程度(推定)
- S&P500:+15.83%
RKLBが圧勝しています。
なぜか?
実績の積み上がり:2025年、RKLBは18回の打ち上げ成功、JAXA契約獲得、HASTEミッション完了など、具体的な成果を出しました。
収益の拡大:売上+48%、粗利率37%など、数字で示しました。
将来への期待:Neutron初打ち上げが2026年に迫っています。
LUNRは、月面着陸成功という歴史的成果がありました。でもその後の契約が思ったより伸びず、株価は伸び悩んでいます。
市場は「実績」と「スケール」を評価します。その点で、RKLBに軍配が上がっています。
それぞれに向いている投資家のタイプ
どちらに投資すべき?それはあなたのタイプによります。
RKLBに向いている投資家
- 宇宙産業の成長に長期で賭けたい
- ある程度の実績がある企業を好む
- ボラティリティを許容できる
- 5〜10年のホールドができる
LUNRに向いている投資家
- 月面経済という「ロマン」に賭けたい
- 超ハイリスク・ハイリターンを狙う
- 小型株・新興企業が好き
- ポートフォリオの小さな比率で「宝くじ」的に保有
SpaceXに投資したい投資家
- 直接投資は不可。
- ただし、SpaceXの株式を保有する非公開ファンドや、SpaceX株を担保にしたETP(上場投資商品)など、間接的な方法はあります。
私の見解は?
分散投資なら、両方少しずつ持つのもアリ。RKLBをメイン(例:ポートフォリオの7〜10%)、LUNRをサブ(2〜3%)という配分も考えられます。
専門家の見解と市場センチメント
アナリスト、著名投資家、市場参加者はRKLBをどう見ているのか?多角的に見ていきます。
アナリストレーティング:9人全員が「Buy」推奨
これは非常に珍しいことです。
複数のアナリストレポートを集計すると、9人全員が「Buy」を推奨。「Hold」や「Sell」は1人もいません。
通常、意見は分かれるものです。でもRKLBに関しては、コンセンサスが形成されています。
なぜこれほど一致しているのか?
明確な成長ストーリー:小型衛星市場の拡大、Neutronの市場投入、宇宙システム部門の成長。シナリオが描きやすい。
具体的な実績:四半期ごとに、打ち上げ回数や契約獲得という「目に見える成果」を出しています。
財務改善:赤字幅の縮小、粗利率の向上など、数字が改善しています。
ただし、目標株価には幅があります。
最低:25ドル(Roth MKM)
最高:83ドル(Canaccord Genuity)
平均:50〜65ドル
この幅は、「不確実性の高さ」を反映しています。Neutron次第で、結果は大きく変わる。
Needham、Roth MKMの最新レポート
具体的なアナリストレポートを見てみましょう。
Needham(目標株価63ドル、Buy維持)
「Neutronの初顧客獲得は重要なマイルストーン。2026年の初打ち上げ成功で、株価は大きく再評価される。宇宙システム部門の成長も予想以上。防衛需要の拡大が追い風になる」
Needhamは、特に防衛分野での成長性を高く評価しています。
Roth MKM(目標株価を7ドルから25ドルへ大幅引き上げ)
「初期の懐疑的見方を修正。打ち上げ頻度の加速、粗利率の改善、バックログの積み上がりを評価。ただしNeutronの初打ち上げ成否が最大のリスク」
Roth MKMは当初慎重でしたが、実績を見て評価を大きく変えました。目標株価を3.5倍以上に引き上げています。
Canaccord Genuity(目標株価83ドル、最も強気)
「小型衛星市場での先行者優位は強固。垂直統合モデルの優位性が今後さらに発揮される。Neutron成功時の爆発的成長を織り込むべき」
最も強気なのがCanaccord。83ドルは現在価格から約+105%です。
Jim Cramerの評価と著名投資家の動向
Jim Cramer。CNBCの人気ホストで、影響力のある投資アドバイザーです。
彼のRKLB評価は?
「スペック(宇宙株)としてこの価格で好き。成長ストーリーは説得力がある。ただしボラティリティは覚悟すべき」
Cramerは「買い」スタンスですが、リスクも強調しています。
著名投資家の動きは?
Cathie Wood率いるARK Investは、以前RKLBを保有していましたが、2024年後半に一部売却しました。利益確定とポートフォリオ調整のためとされています。
一方、BlackRock、Vanguardといった大手機関投資家は保有を継続・増加させています。
ヘッジファンドの動きは分かれています。一部は利益確定売り、一部は新規参入。
市場全体としては、長期投資家は保有継続、短期投資家は様子見という傾向です。
SNS上の投資家センチメント:強気派と懐疑派の意見
X(旧Twitter)やStocktwitsなど、SNS上のセンチメントも見てみましょう。
強気派の意見
「Neutron成功すれば目標株価400ドルも夢じゃない」
「宇宙産業の成長は始まったばかり。RKLBは次のSpaceX」
「JAXA契約は日本市場への扉を開いた。アジア展開に期待」
かなり楽観的です。中には「400ドル」という極端な予想も。
懐疑派の意見
「インサイダー売却が気になる。内部は何か知っているのでは?」
「Neutron延期は技術的問題の兆候かも」
「競合が増えすぎ。価格競争で利益率が悪化する」
リスクを警戒する声も多いです。
私の見解
SNSのセンチメントは参考程度に。極端な意見が目立ちやすいので、バランスよく判断することが重要です。
Danelfin AIスコア(AIによる投資判断)では、10/10(Strong Buy)という最高評価が出ています。
ただし、AIスコアも万能ではありません。過去データに基づくため、予測不可能なイベント(打ち上げ失敗など)は織り込めません。
結局、RKLB株は買うべき?投資判断のチェックリスト
情報は出揃いました。さあ、どう判断しますか?具体的なチェックリストを提示します。
こんな人にRKLB投資は向いている
以下に当てはまるなら、RKLBは検討する価値があります。
✓ 宇宙産業の長期成長を信じている
2030年までに1兆ドル市場になるというテーマ性に共感できる。
✓ 5〜10年のホールドができる
短期の値動きに一喜一憂せず、長期で保有できる。
✓ ボラティリティを許容できる
20〜30%の下落があっても、狼狽売りしない自信がある。
✓ 成長企業の赤字を理解している
「赤字=ダメな企業」ではないことを理解している。
✓ ポートフォリオの一部として保有
全財産を投じるのではなく、5〜10%程度の比率で保有。
✓ リスク管理ができる
損切りラインを設定し、守れる。
✓ 情報収集を継続できる
四半期決算、打ち上げスケジュール、ニュースなどを定期的にチェックできる。
これらに当てはまるなら、RKLBは面白い投資対象です。
逆に、避けた方がいい投資家のタイプ
以下に当てはまるなら、RKLBは避けるべきです。
✗ 短期で確実に儲けたい
RKLBは短期トレードには向きません。値動きが激しすぎます。
✗ リスク許容度が低い
「元本割れは絶対イヤ」という人には向きません。
✗ 生活資金や借金で投資しようとしている
絶対にダメです。余裕資金だけで投資してください。
✗ 宇宙ビジネスを理解していない
何も知らずに「流行っているから」で買うのは危険。
✗ 情報収集する時間がない
RKLBは状況が急変することがあります。定期的なチェックが必要。
✗ すでに高リスク資産を多く保有している
ポートフォリオ全体のリスクを考えましょう。暗号資産や新興国株を大量に持っているなら、RKLBを追加するのは危険かも。
正直に自己評価してください。投資は自己責任です。
ポートフォリオの何%まで組み入れるべきか
これ、本当に重要な質問です。
一般的な推奨は、ポートフォリオの5〜10%までです。
なぜか?
RKLBは高リスク・高リターン銘柄。失敗すれば大きく下落する可能性があります。
でも、ポートフォリオの5〜10%なら?
例えば、100万円の投資資金があるとします。RKLBに10万円(10%)投資したとしましょう。
最悪、RKLBが半分になっても、ポートフォリオ全体では-5%の影響です。これなら許容できますよね。
逆に、RKLBが倍になれば、ポートフォリオ全体で+10%のプラスです。
リスクを限定しつつ、リターンを享受する。これがポートフォリオ管理の基本です。
もっとリスクを取りたい人は?15%まで増やしてもいいでしょう。でも20%を超えるのは危険です。
分散投資を忘れないでください。RKLB以外にも、安定した大型株や債券、REITなどを組み合わせましょう。
エントリータイミングの考え方:43ドル前後が買い場?
「いつ買うべきか?」
難しい質問です。完璧なタイミングを狙うのは不可能。でもいくつかの考え方があります。
テクニカル派の見方
現在の43ドル前後がサポートライン。ここで反発する可能性が高い。
もし40ドルを割り込むなら、35ドルまで待つのも手。
逆に、48ドルを上抜けたら、上昇トレンドに転換のサイン。そこで買うのも戦略です。
ファンダメンタル派の見方
PSR(株価売上高倍率)は約39倍。高いですが、成長率を考えれば妥当。
アナリスト平均目標価格は50〜65ドル。現在価格から+23%〜+61%のアップサイド。つまり「今は割安ゾーン」と言えます。
イベントドリブン派の見方
2026年Q1のNeutron初打ち上げ前に仕込む。成功すれば大きく上がる。失敗すれば損切り。
私の推奨
分割購入です。
例えば、10万円投資するなら、
- 今すぐ3万円購入
- 40ドルまで下がったら3万円購入
- 35ドルまで下がったらさらに4万円購入
こうすれば、平均取得単価を下げられます。「一番底で買う」ことは諦めて、「平均的に安く買う」ことを目指しましょう。
長期保有vs短期トレード:あなたに合った戦略
どちらがいい?これもタイプによります。
長期保有(推奨)
メリット
- 短期の値動きを気にしなくていい
- Neutron成功などの大型イベントの恩恵をフルに受けられる
- 税制面で有利(長期譲渡所得)
デメリット
- 資金が長期間拘束される
- 途中で大きく下落しても耐える必要がある
こんな人向け
宇宙産業の長期成長を信じている人。時間軸が5〜10年の人。
短期トレード(上級者向け)
メリット
- ボラティリティを利用して短期利益を狙える
- 資金効率がいい
デメリット
- 高度なスキルと時間が必要
- 税金が高い(短期譲渡所得)
- 手数料がかさむ
こんな人向け
テクニカル分析ができる人。日中チャートをチェックできる人。メンタルが強い人。
私の推奨は「長期保有」です。
RKLBのようなボラティリティの高い銘柄を短期トレードするのは、プロでも難しい。
それよりも、5〜10年のスパンで「宇宙産業の成長に賭ける」方が、再現性のある戦略です。
投資する前に必ず確認すべき3つのポイント
最後に、投資前のチェックリストです。
ポイント1:自分のリスク許容度を確認
「この銘柄が半分になっても、生活に影響はないか?」
「夜眠れなくなるほど心配しないか?」
正直に答えてください。少しでも不安なら、投資額を減らすか、見送るべきです。
ポイント2:最新情報を確認
投資する直前に、最新ニュースをチェック。
- 打ち上げスケジュールに変更はないか?
- 突発的な悪材料は出ていないか?
- 直近の決算はどうだったか?
情報は鮮度が命です。
ポイント3:ポートフォリオ全体のバランスを確認
RKLBを加えることで、ポートフォリオ全体のリスクが高まりすぎないか?
既に高リスク資産を多く持っているなら、慎重に。
逆に、債券や大型株ばかりなら、RKLBを少し加えることでリターンが向上するかもしれません。
投資は総合判断です。1つの銘柄だけを見るのではなく、全体のバランスを考えましょう。
よくある質問(FAQ)
実際に投資家からよく寄せられる質問に答えます。
Q1. RKLBはいつ黒字化しますか?
A. 経営陣の見通しでは、2026年後半から2027年前半です。
黒字化の鍵はNeutronの成功。中型ロケット市場に参入し、売上規模が拡大すれば、規模の経済が効いてきます。
ただし、これは「順調に行けば」の話。打ち上げ失敗や開発遅延があれば、黒字化は遅れます。
四半期ごとの決算で、赤字幅の推移をチェックしましょう。着実に縮小していれば、黒字化は近づいています。
Q2. Neutronの初打ち上げはいつ?
A. 現時点では2026年第1四半期(1〜3月)の予定です。
ただし、ロケット開発は遅延が常です。技術的問題、天候、規制承認など、無数の要因で延期される可能性があります。
最新情報は、Rocket Labの公式サイトやIR情報で確認してください。
初打ち上げが成功すれば、株価は大きく上昇する可能性が高いです。逆に失敗すれば、大きく下落します。
投資家にとって、2026年Q1は最大のイベントです。
Q3. 配当は出ますか?
A. 現時点では配当はありません。今後も当面は出ないでしょう。
なぜか?RKLBはまだ赤字です。配当を出す余裕はありません。
成長企業は通常、利益を配当ではなく再投資に回します。R&D、設備投資、M&Aなど。これが将来の成長につながります。
黒字化して、安定的に利益が出るようになれば、配当を開始する可能性はあります。でもそれは数年先の話です。
RKLBに投資するなら、配当ではなく値上がり益(キャピタルゲイン)を狙うことになります。
Q4. SpaceXと比べて競争力はある?
A. 市場が違うので、直接比較は難しいです。
SpaceXは大型ロケット(Falcon 9、Starship)で、大型衛星や大量の小型衛星を一度に打ち上げます。
Rocket Labは小型〜中型ロケット(Electron、Neutron)で、専用打ち上げやカスタマイズされたミッションを提供します。
競争力のポイント
- 柔軟性:顧客の好きなタイミング、好きな軌道に打ち上げられる
- ワンストップサービス:打ち上げ+衛星製造を一貫提供
- 価格:Neutronが実用化されれば、SpaceXより安価な選択肢になる可能性
SpaceXは圧倒的な存在ですが、市場は十分に大きい。両社とも成長できる余地があります。
むしろ、新興企業(Relativity Space、Fireflyなど)との競争の方が激しいかもしれません。
Q5. 日本人投資家はどうやって買えますか?
A. 米国株を扱っている証券会社なら購入できます。
主な証券会社
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- DMM株
- PayPay証券
口座を開設し、米国株取引を申し込めば、RKLBを購入できます。
注意点
- 為替手数料がかかります
- 取引時間は米国市場の時間(日本時間の夜〜早朝)
- 税金は確定申告が必要(特定口座なら自動計算)
初めて米国株を買う人は、少額から始めることをお勧めします。
また、NISAやつみたてNISAでは米国個別株は買えません。一般口座か特定口座での購入になります。
まとめ:宇宙産業の成長に賭けるなら、今が準備の時期
長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。最後に要点をまとめます。
RKLB投資の3つのポイントを再確認
ポイント1:成長ストーリーは説得力がある
小型衛星市場の拡大、Neutronの市場投入、宇宙システム部門の成長。明確な成長ドライバーがあります。
売上は前年比+48%、バックログは11億ドル超。数字が裏付けています。
ポイント2:リスクは決して小さくない
打ち上げ失敗、Neutron開発の遅延、赤字継続、競合環境の激化。様々なリスクがあります。
ボラティリティも非常に高い。ベータ値約2、週間変動率11.4%。
ポイント3:長期投資として、ポートフォリオの一部で保有
全財産を投じるような銘柄ではありません。ポートフォリオの5〜10%程度、余裕資金で投資すべきです。
5〜10年の長期保有を前提に。短期の値動きに一喜一憂しないこと。
2026年に向けて注目すべきマイルストーン
投資家が追うべき重要イベントを整理します。
2026年Q1:Neutron初打ち上げ
最重要イベント。成功すれば株価急騰、失敗すれば急落。
2025年Q4〜2026年:JAXA専用打ち上げ
日本市場への本格参入。成功すれば、アジア展開が加速。
四半期決算
売上成長率、赤字幅の推移、バックログの積み上がりをチェック。特に粗利益率の改善に注目。
防衛契約の発表
Golden Dome関連など、大型契約が発表される可能性。
M&A
川下(データ分析など)や川上(エンジン技術など)での買収があるかも。
打ち上げ回数
2026年は月2回ペース(年間24回)を目指すとのこと。達成できるか。
これらのイベントを追うことで、投資判断を随時アップデートできます。
リスクを理解した上での分散投資の重要性
何度でも言います。分散投資は投資の基本です。
RKLBだけに全資金を投じるのは、ギャンブルです。
理想的なポートフォリオ例:
- 大型優良株(AppleやMicrosoftなど):40%
- 債券やREIT:30%
- 成長株(RKLBなど):20%
- 現金:10%
こうすれば、RKLBが失敗しても、ポートフォリオ全体へのダメージは限定的です。
また、宇宙株の中でも分散を。RKLBとLUNRを両方少しずつ持つ、など。
卵を一つのカゴに盛るな。古くからの投資格言ですが、今も真理です。
宇宙株投資を始める次のステップ
この記事を読んで、「RKLBに投資してみようかな」と思った人へ。
ステップ1:証券口座を開設
まだ持っていないなら、米国株が買える証券会社で口座開設。
ステップ2:少額から始める
いきなり大金を投じず、まずは1〜2株から。慣れてきたら追加購入。
ステップ3:定期的に情報収集
四半期決算、ニュース、アナリストレポートをチェック。Rocket Labの公式サイトやIR情報も見ましょう。
ステップ4:長期目線を持つ
短期の値動きに惑わされない。5〜10年後の宇宙産業の姿を想像しましょう。
ステップ5:リバランスを忘れずに
株価が上がってポートフォリオに占める比率が高くなりすぎたら、一部利益確定。下がったら買い増し。
この記事の情報ソース
↓公式のIR資料
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