企業概要
- 1957年にカナダのトロントで創業され米国ナスダック市場に上場したパフォーマンス・アパレル・メーカーです。日本でも公式展開されていて有名ですね。
- パフォーマンス・アパレル・メーカーとは、スポーツウェアやアウトドアウェアのような高い機能性を持った衣服のことです。
- ダウンジャケットなどの極寒にも耐えうるアウターやニットウェア、アクセサリーなどを製造・販売しています。
- 流行に左右されない、「防寒に特化」したブランディングで、その機能性を追求しています。
- 他のアパレルメーカーと違って、カナダの8ヶ所にある自社工場にて過半数の製品を製造しています。
- 新型コロナウイルス感染拡大に伴って、カナダ政府からの通達により工場を一時閉鎖しました。
- しかしながら、これはカナダグースにとってあまりマイナス材料とはなりませんでした。
- 理由は、新会計年度に入ったばかりのタイミングだったため、閉鎖されることを踏まえて過剰な在庫を抱えるリスクが減ったためです。
- 売上の割合は、直販店とネット通販が55%、卸売が44%
- 直販店とネット通販のマージン(利益率)は47%と非常に高くなっています。
- 注目されている理由の一つが、無借金経営で倒産リスクの低い狙い銘柄ということです。

ティッカー | 【GOOS】 |
会社名 | Canada Goose Holdings Inc. |
カテゴリー | アパレル、衣料 |
設立 | 1957年 |
上場 | 2017年 3月 |
CEO | ダニ・ライス氏(2001年–) |
時価総額 | 1.87Bドル |
本部 | カナダ トロント ヨーク |
従業員数 | 1219人 |
B = Bllion(10億ドル)
直近決算結果() | パス○/ミス× |
---|---|
EPS | ○ |
売上高 | ○ |
- 売上成長率:YtoY -32.71%
- 粗利:62%
- PER : 30倍
- PSR :4.6倍
以下のグロース株5つのポイントに沿って、確認していきます。
■ 業績ついて ■
1)決算は良好か?
2)今の株価(バリュエーション)は、割高か割安か?
3)株価チャートが持続的な上昇トレンドか?
■ 会社のビジネスついて ■
4)時価総額が比較的小さいか?
5)将来の「成長ストーリー」は良好か?
(変化に着目し、想像力を働かせよ)
■ 業績 ■

1) 決算が予想を上回っているか?
EPS、売上高

直近の2020年Q3決算では、EPSが予想EPSを「0.08ドル」、売上高が予想売上高を「19.26Mドル」上回っています。
2020年 Q 決算 | 予想 | 実績 | |
---|---|---|---|
EPS(一株利益) | – ドル | → | ドル |
売上高 | -M ドル | → | 149.29M ドル |
売上成長率YoY | -32.71% |
Q コンセンサス | 会社予想 |
---|---|
EPS予想 | 0.70 ドル |
売上高予想 | 339.52M億ドル |
売上成長率YoY | +227% |
M=Mllion(100万ドル)
B=Bllion(10億ドル)
利益率(Margin)
Gross Margin(粗利率) | % |
Operating Margin(営業利益率) | -% |
Profit Margin(純利益率) | -% |
キャッシュフロー(CF)
投資の世界で営業キャッシュフロー・マージンが15パーセントから35パーセントぐらいある会社は、バランスシートもきれい。
★売上高から原材料費などの支出を引いたことによって得られる現金収支のことを営業キャッシュフロー。それを売上高で割り算した数字が、営業キャッシュフロー・マージン。
2) 株価チャートが持続的な上昇トレンドか?
理想的な右肩上がりのチャートを示しており、現在の株価水準はドルを推移しています。
カナダグースは2018年に72ドルの高値をつけていました。そこから考えると今の株価は半値以上で取引がされていて、割安感を感じます。
下のチャートは、価格帯別出来高(上段左灰色グラフ)になります。
短期では30ドル付近、長期では22ドル付近に購入ボリューム層があることが分かります。


3) 今の株価(バリュエーション)は、割高か割安か?
55 倍
= ドル(株価) / ドル (予想EPS)
PERはEPSがマイナスのため、替わりにPSRを確認します。
5.68 倍
= Bドル(時価総額) / Bドル×4(年間売上高予想)
Data souce : Trading View
■ 会社のビジネス ■
『供給』サービス・商品
地域別売上は、カナダ:31%、米国:29%、欧州:19%、アジア:21%となっています。
世界のラグジュアリーグッズという観点から見ると、今後中国や韓国での成長に期待できます。
また、直近3年間の売上高成長率は+27%で、今後も成長する余地というのを十分に感じさせるものです。
ビジネスモデル
各地域の土地柄に合わせて「ネット通販」「自社店舗」「卸売」のメリハリがある戦略をとっています。
例えば、中国では、ネット通販は無し、自社店舗は6店舗、卸売パートナーなしという戦略をとっています。一方、韓国では、ネット通販は無し、自社店舗も無し、卸売パートナーはありになっています。
2014年からインターネットでの直販を開始しました。現在世界13カ国で展開しています。
このインターネット通販事業部門は歴史が浅いですが、着実に売上を伸ばしています。
2016年からは直営店の営業もはじめました。第1号店はカナダのトロント、第2号店は米国のニューヨークと続き、現在カナダグースの直営店は20店舗しかありません。
しかし、これはカナダグースにとって非常にプラスに働いています。というのも、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って実店舗への来客数というのはどうしても減ってしまいますので、人件費や固定費が経営を圧迫しないというメリットがあります。
2020年度のカナダグースの売上にコロナパンデミックの影響は無い
また、卸売に関してもこだわりがあり、カナダグースが卸売パートナーを選定するにあたり、長期で信頼できる相手だけと手を組む方針とのことです。
この記事の情報ソース
↓公式の決算資料
*カナダグースの決算はカナダドルで行われています。