このページでは、ざっくりとブロックチェーンができた経緯を知ることにより、その意味を完結に把握することを目的として作成しました。
ブロックチェーンの真の目的
ブロックチェーンは、もともとインターネットの問題点を解決するために誕生しました。
インターネットが誕生して普及も進んでいるため、皆さんがわかることですが、インターネットは、情報を簡単に発信・受信できるかわりに、その信頼性が分からないと言うことが最大の問題点と言えます。
実際、わたし達は日々どれだけの情報にさらされ、その精査にどれだけの労力を割いているのでしょうか?
現代でも、解決できていないこの問題点を解決するためにブロックチェーン技術が発案されたことが、ブロックチェーンを発明した「サトシナカモト」のホワイトペーパー(ビットコイン論文)に記されています。
まとめると、ブロックチェーンはデジタル情報の信頼性を高めることができる技術と言うことです。
ブロックチェーンのデジタル通貨化
そのようにして生まれたブロックチェーンを応用して、デジタル通貨(仮想通貨)が作られました。その最初の通貨がビットコインです。
仮想通貨以外にもデジタル通貨は、世界で一番信頼性が高い技術と言われている、日本の「スイカ」などを始め様々なものがあります。
それらと仮想通貨の違いは、仕組みとして中央集権的か分散的かの違いで、その結果管理が必要なくなるメリットがあります。
- スイカ → 管理が必要
- ビットコイン → 完全全自動
実際、2009年の最初のビットコインの誕生以来、20年以上一度も止まったことがありません。この信頼性は、世界中の金融機関のシステムも含め人類史上はじめてのことです。
また、仮想通貨以外にも、NFTにもその技術は応用されています。
ブロックチェーンをクルマに置き換えると分かりやすい
ブロックチェーンとは、よく「次世代のインターネット」と言われていますが、漠然としていてよく分からない方も多いのではないでしょうか。
ブロックチェーンを分かりやすく説明すると、
ブロックチェーンは自動車のエンジン(モーター)
と考えています。
自動車はもともと馬車にエンジンを載せるところから始まりました。
エンジンやモーターは、それ単体では意味はありませんが、車台やギヤと組み合わせることで便利なものになります。
「ユーティリティー」とは、便利だから使われるものです。
自動車は、エンジンがどういう構造で、なぜ出力を発揮して伝達しているのか知らなくても便利だから(一部楽しいから)利用されるものですよね。
そう考えると、車台がインターネットでエンジンがブロックチェーンという考えがしっくり来ます。
2022年現在は、NFTや仮想通貨ってそもそも何の役に立つの?っていう状態だと思いますが、ほとんどの人は、自動車がどう言う構造でどうやって作るのではなく、どうやって使えるか、どのように役に立つのか模索中だと思います。
2022年現在は、仮想通貨はたくさんのプロジェクトやスキャムが生まれカオスな状況ですが、これは自動車やインターネットの草創期にも見られたものでした。
自動車の黎明期には、国内だけでも何百、世界では何千という自動車メーカーが生まれ淘汰されて現在の状態になっています。インターネットも同様に、何千というプロジェクトや企業が淘汰され、GAFAMをはじめとするIT企業に集約されています。
ブロックチェーン=エンジンだと考える理由
私たちヒト(ホモ・サピエンス)は、「コミュニケーション能力の発達」を理由に生き残り、近代では産業革命を経て繁栄してきました。
(フィジカル革命)第一次 → 第二次
(デジタル革命) 第三次 → 第四次
② 自動車が世の中に出てきてから既に130年以上ですが、人類の経済発展の基盤技術になりました。
そのあと、③ インターネットや④人工知能やブロックチェーンが出てきて更なる経済発展の真っ最中で、今後も加速していくでしょう。
自動車以前は車輪を使った馬車が活躍していましたが、エンジン(モーター)が1800年代に発明されてから爆発的に世界人口が増加していきました。
この車輪がインターネットで、エンジン(モーター)の発明が、デジタル革命のエンジンがブロックチェーン(仮想通貨)だと考えています。
インターネット単体でもとても役に立つものですが、ブロックチェーンを組み合わせて人類の役に立つ「ユーティリティー」の形成期だと思います。
そういう意味で今後も、NFTや仮想通貨以外の何か、もしくは掛け合わされた何かが、分かりやすい「パッケージ」として世の中に出てくるかもしれません。
つまり、イーサリアムやアバランチ、カルダノなどといったブロックチェーン技術は、エンジンが4気筒なのか6気筒なのか、2ストロークなのか4ストロークなのか言っているのと同じなのでは?と思います。
実際、シリコンバレーなどから多くの優秀な技術者がブロックチェーン業界に流れ込んでいます。彼・彼女らはなぜ最先端で高給なキャリアを犠牲にしてでも行動に移したのでしょうか。
ブロックチェーンは人生に1度あるかないかの Big opportunity だから
と言うのが最も共通している理由として聞かれます。
仮想通貨は寄付金を送るのにとても便利だということも、2022年の有事の際に明らかになっています。逆に、便利だが凶器にもなるクルマのように、扱う人や扱い方によって危険な技術になってしまう可能性も否定できません。
これまで、いろんな国が法定通貨としてデジタル通貨を作ろうとしてきましたが、その取り組みはことごとく失敗してきました。
世界中でも東南アジアが一番仮想通貨が浸透しており、この流れは出生証明や銀行口座を持っていないような発展途上国にも広がりはじめています。同様に、ビットコインを法定通貨化したエルサルバドルを筆頭にパラグアイ、アルゼンチン、キューバなどで普及し始めていると報道されています。
これは、物価の差によるものが大きいことが挙げられますが、同様のことはすでにPCは持っていなくてもスマホが普及しているアフリカやブータンなどの後進国にも、今後当てはまってくると考えられます。
このことから、想像するブロックチェーンが果たす役割は
豊かさに公平性をもたらすもの
なのではないかと考えています。
ブロックチェーンにおける問題点、ボラティリティや消費電力が大きいことなどの課題も解決されていくでしょう。