企業概要
- 革新的で没入感のあるインタラクティブなホログラフィックAR体験を提供
- 中国のAR業界において、シェア、売上高、コンテンツ数、クライアント数、ソフトウェア著作権、特許の数に置いて全て業界No.1
- TAMは2023年には17兆円を超える予測
ティッカー | WIMI [NASD] |
会社名 | WiMi Hologram Cloud Inc. |
セクター | Communication Services | Advertising Agencies | China Augmented Realty (AR) |
CEO | 元Fanhua Meng氏→ 現Shuo Shi 氏 |
設立 | 2015年 |
上場 | 2020年 4月 |
IPO公募価格 | 5.50ドル |
ロックアップ期間終了日 | 2020年9月28日 |
時価総額 | 578.9Mドル |
本部 | 中華人民共和国 |
従業員数 | 122人(2018/12から変化なし!?) |
B = Bllion(10億ドル)
2020年7月には、GMEのようなショート・スクイーズのチャートを示しいますが、何があったのでしょうか(・・?)
価格帯出来高では、5〜7ドル付近にボリュームがあります。
2021年2月末の大型調整では、8〜9ドルを抵抗線にして反発し、1日だけで+18%上昇しました。

2021/3/1、China Education Televisionとの協力を発表後、相場の反発もあり1日で+15%の株価がUP。
- China Education Television と China Vision Ocean Film Culture Mediaは、中華人民共和国教育省の指導の下、ドリームクラスルームプログラムを共同で制作しています。
- 5G、AI、ホログラフィックプロジェクションなどの最新テクノロジーを取り入れたChina Educational TelevisionのDreamClassroomプログラムは、ホログラフィック画像を使用した世界初のインタラクティブテクノロジーTVプログラムです。
- 売上成長率:YtoY 100%以上
- 粗利:54%
- PSR :11倍

上場して間もないグロース企業ですので、決算がコンセンサス予想を上回っているかどうかは要チェックです!
直近決算結果() | パス○/ミス× |
---|---|
EPS | – |
売上高 | – |

過去の決算では、アナリスト予想は出ていませんが、売上の伸びが100%以上です。
2020年 Q 決算 | 予想 | 実績 | |
---|---|---|---|
EPS(一株利益) | – ドル | → | ドル |
売上高 | -M ドル | → | M ドル |
売上成長率YoY | +% |
Q コンセンサス | 会社予想 |
---|---|
EPS予想 | – ドル |
売上高予想 | -ドル |
売上成長率YoY | + |
M = Mllion(100万ドル)
B = Bllion(10億ドル)
Gross Margin(粗利率) | 54.20% |
Operating Margin(営業利益率) | 35.40% |
Profit Margin(純利益率) | 32.00% |
13 倍(LTM) → 11 倍(NTM)
Data souce :https://app.koyfin.com/
- PSR(TTMorLTM)= 過去12ヶ月売上ベース
- 一般的にはこれが使われている。Yahoo Financeなど
- PSR(FWDorNTM)=アナリストの来年予測ベース
- 未来のPSRを指し示す
- PSR(×4)=直近の売上 × 4 「=ARR(Annual Recurring Revenue))」
- おそらく日本のローカルルール
- 主にSaaS銘柄に使用
- 決算後すぐに計算でき、早く動ける
ARRはMRR(四半期売上×4 or 月間計上収益を×12)から算出することができます。
深掘り
以下のポイントに沿って、公式資料から抜粋して深掘りしていきます。
■ ビジネス、業績について ■
- マーケット
- テクノロジー
- ビジネスモデル
- サービス
- 売上成長(損益)
- 成長戦略
- WiMiの投資リスク
- 売上成長(損益)
- バランスシート
- キャッシュフロー
■ ビジネス、業績について ■
マーケット

IT専門調査会社のIDC Japanの資料によると、AR/VR市場は2023年には17兆円を超える予測で、拡大傾向にあります。
市場を牽引しているのは中国で、現在のARの世界シェアは55%が中国となっています。
Frost&Sullivanによると、2018年の総収益の点で、私たちは中国で最大のホログラフィックARアプリケーションプラットフォームでした。当社の強力な技術力とインフラストラクチャを活用することにより、優れた製品とサービスを提供し、非常に効率的な方法で業務を遂行することができます。
コンペティター(競合)
*AR関連の個別銘柄*
シンボル | 事業内容 |
KOPN | スマートグラスのイネブラー、 マイクロディスプレイ |
VUZI | ARグラス、 ウェーブガイド技術のリーディングカンパニー (グラスを作ることができるのが強み) アプリサブスク収益も可能 |
WIMI | 中国ARホログラム |
EMAN | |
SNAP | ARフィルターレンズ |
CAN | |
CASA | |
MVIS | ARグラスモジュール提供 |
SIFY | |
LASR | |
RESN | |
NEON |
テクノロジー

WiMiは、お客様とエンドユーザーに革新的で没入型のインタラクティブなホログラフィックAR体験を提供することを中心に、お客様のニーズに応えるARベースのホログラフィックサービスと製品を提供しています。
真相はわかりませんが、下の動画がWiMiのホログラフィックだということです。

WiMiは最先端のホログラフィックAR技術を開発していて、次のようなプラットフォームを構築しています。
- Software Engineering
- Content Production
- Cloud
- Big Data
Software Engineering:
全社的なソフトウェアプラットフォームの構築、クラウドインフラストラクチャ内での製品とアプリケーションの統合のサポート、およびエンターテインメント業界にライセンス供与するホログラフィックAR関連およびMR関連のソフトウェアとソリューションの作成を担当。
Content Production:
ホログラフィックARコンテンツ制作機能は、画像取得、オブジェクト認識、自動画像処理、およびコンピュータービジョンテクノロジーを中心に構築されています。
ソフトウェアエンジニアリングチームと視覚化設計チームは緊密に連携して、このような視覚化関連テクノロジーを一貫して進歩させ、革新的なホログラフィックARコンテンツを設計および作成するためにそれらを活用しています。
正確な姿勢推定を提供するリアルタイムのコンピュータビジョンアルゴリズムにより、シーンの認識と追跡を数秒で実行できます。このような最先端のアルゴリズムにより、ピクセルベースで製品の写実的な高解像度レンダリングの視覚化を実行することもできます。
Frost&Sullivanによると、ほとんどのピア企業は特定のスペースユニット内で40〜50ブロックの画像データを識別してキャプチャできますが、収集できるデータブロックの数は500〜550に達します。 Frost&Sullivanによると、画像処理の速度は業界平均より80%速く、運用効率の向上につながります。
シーンの再構築の過程で、自動画像処理ツールは、最初にキャプチャした画像のノイズクリーニングと機能強化を実行できるため、業界をリードするシミュレーション度でクラス最高のホログラフィックARデザインを作成できます。
Frost&Sullivanによると、中国の同業他社と比較して、包括的なホログラフィックARコンテンツライブラリを構築しました。ホログラフィックARコンテンツのフォーマットは、3Dモデルからホログラフィックショートビデオまで多岐にわたります。
2019年12月31日の時点で、動物、漫画のキャラクター、乗り物、食品など、ホログラフィックAR製品およびソリューションに適応できる4,600を超えるすぐに使用できるARホログラフィックコンテンツを所有していました。
当社のARホログラフィックコンテンツは、教育、観光、芸術と娯楽、ポピュラーサイエンスなどのさまざまなシナリオに適用できます。さらに、当社のコンテンツライブラリは、サードパーティからライセンス供与された著作権で保護されたコンテンツによって強化されています。ブランド、映画プロデューサー、タレントエージェンシーなど、さまざまなコンテンツ所有者と協力して、高品質で人気のあるIPをホログラフィックAR形式に適合させています。
Cloud:
次世代のクラウド配信テクノロジーは、ホログラフィックAR体験に必要な柔軟性とスケーラビリティを提供すると信じています。
クラウドテクノロジーは、包括的なホログラフィックARエコシステムを構築するために非常に重要です。弾力性の高い柔軟なクラウド環境で効果的に機能するクラウドアーキテクチャを開発しました。
一方、クラウドストレージと接続機能の恩恵を受けて、統合されたホログラフィックARソフトウェアのユーザーは、ネイティブデバイスで大規模なホログラフィックARコンテンツライブラリにアクセスできます。
Big Data:
当社は、製品およびサードパーティのソースから収集した大量のデータから実用的な洞察を引き出すための高度なデータ分析機能を開発しました。
現在、約3億5000万の堅実なエンドユーザーベースに浸透しており、そこから生データを収集することができます。当社の処理能力により、非常に大量のデータを管理し、大規模なリアルタイム分析を提供できるため、製品とサービスの継続的な改善と革新が可能になります。
当社のデータマイニングおよびユーザー行動データ分析テクノロジーにより、コンテキストが豊富なユーザープロファイルを構築およびセグメント化し、そのような分析を多数のアプリケーションに適用できます。たとえば、ホログラフィックAR広告サービスを通じて収集したユーザーデータを分析することにより、2,000を超えるユーザータグを作成しました。また、広告のパフォーマンス追跡および評価ツールの開発も進めています。
ビジネスモデル

WiMiは主にホログラフィックAR広告サービスとホログラフィックARエンターテインメント製品から収益を上げています。

2019年6月30日までの6ヶ月間の収益構成は次のようになっています。
- 約83.1% = ホログラフィックAR広告サービス
- 16.9% = ホログラフィックARエンターテイメント製品
2018年12月31日に終了した年度の収益構成は次のようになっています。
- 約80.5% = ホログラフィックAR広告サービス
- 19.5% = ホログラフィックARエンターテイメント製品
WiMiのソフトウェアを使用して制作されたホログラフィックAR広告は、前年同時期が約49億ビューに対して、合計約66億ビューを生成し、34.7%の増加を記録しています。
粗利益率

AR広告サービスは50%、ARエンターテイメント製品は90%ほどでトータルでは、60%ほどの粗利となっています。
サービス
iMiが提供しているサービスは、主にホログラフィックAR広告サービスとホログラフィックARエンタメ ント製品で構成されています。
ホログラフィックAR広告サービス
ユーザーが、ビデオ映像のシーン内にシームレスに統合された、リアルまたはアニメーションの3Dオブジェクトをビデオ映像に挿入することを可能にします。
オンラインホログラフィックAR広告ソリューションは、中国の大手オンラインストリーミングプラットフォームが主催する映画や番組にホログラフィックAR広告を埋め込みます。
WiMiのソフトウェアを使用して制作されたホログラフィックAR広告は、前年同時期が約27億回のビューに対して、合計約49億回のビューを生成し、81.5%の増加を記録しています。
ホログラフィックARエンタメ ント製品
WiMiのホログラフィックARエンターテイメント製品は、主に次の内容で構成されています。
- 決済ミドルウェアソフトウェア
- ゲーム配信プラットフォーム
- ホログラフィック・ミックスド・リアリティ(MR)
- ソフトウェア
決済ミドルウェアは、モバイルアプリと決済チャネルを接続するソフトウェアソリューションで、モバイルアプリの利用者は、様々なオンライン決済を便利に利用することができます。
WiMiは55社以上のアプリ開発者と協力し、2018年には300社以上の顧客の1,100以上の市場投入されたモバイルアプリにWiMiのペイメントミドルウェアが組み込まれ、そのほとんどがAR機能を搭載しています。
売上成長(損益)

総売上高成長は、2018年は17.3%、2019年は41.7%増加しています。
純利益は、2017年は21.7%増加し、2019年は14.6%増加しています。
成長戦略
WiMiは、パートナーやお客様とのコラボレーションによるARエコシステムの構築を目指し、以下の戦略を追求しています。
- ホログラフィックAR体験をより多くのマスマーケットに提供する。
- 技術とイノベーションへの投資を続ける。
- ARコンテンツの開発力を強化し、コンテンツライブラリを充実させる。
- 買収や投資の機会を探る。
WiMiの投資リスク
WiMiは、事業目的の実現と戦略の実行において、以下のようなリスクと不確実性に直面しています。
- 比較的新しく、急速に進化している市場で事業を展開
- 急速な成長を維持する能力、成長を効果的に管理する能力、または事業戦略を実行する能力
- 業界の動向や技術開発に追いつく能力
- 顧客の要求を満たす新製品やサービスの開発、買収、販売、提供、または既存の製品やサービスの強化を継続
- 重要な投資の期待されるリターンを達成するための能力
- 収益化戦略を最適化する能力
- 研究開発投資に十分な資本を獲得する能力
- 中国におけるWiMiの企業構造や規制環境に関連するリスクや不確実性に直面
- 中国政府の政治経済政策の変化
WiMiがリアルビジネスかどうかの懸念点として、次の3つが挙げられます。
- 監査法人が無名
- 四半期報告書が上げられていない
- HPが怪しい
監査法人が無名の場合、決算内容が全て架空という可能性もあるということです。PCAOBによるとWiMiの監査法人は「Friedman LLP」のようです。
企業名 | Friedman LLP |
創業 | 1924年 |
本社 | マンハッタン |
拠点 | ニュージャージー、ロングアイランド、フィラデルフィア、北京 |
従業員数 | 710人 |
業務内容 | 公的および民間企業に会計、税務、およびビジネスサービスを提供 |
WiMiの公式HPで四半期報告書が上げられておらず、GovSecでも424B4はありますが、S-1資料がありません。年次報告書(Form-10K)については、WiMiは提出していますが、NASDAQへ未提出で上場廃止になった株は、過去に何度かあるようです。
バランスシート

キャッシュフロー

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