チャートの8割はアルゴでできていると言われるくらい、現在の株式市場ではアルゴは欠かせない存在です。
ハイテクのイメージの無いバフェットが2022年6月に日本の商社株を買い集めていた時も、アルゴ取引が使われていました。
プロの投資家である機関投資家では、「もう人間がいらないんじゃないか」とも言われおり、ほぼすべてがアルゴ取引と考えられるため、残り2割は個人投資家だと考えられます。
今後はアルゴ取引が必須の投資知識になることが容易に予想できます。
アルゴリズム(アルゴ)取引の種類
アルゴリズム取引にはいくつかの種類があります。代表的なものには以下があります:
- 自動売買
- システムトレード
- コンピューター取引
- bot取引
これらの種類は、投資信託会社や機関投資家などが利用し、株やFXの取引を高速かつ効率的に行うための方法です。
アルゴリズム取引は利益を上げることを目的としており、機関投資家が豊富な資金と最新のAI技術を駆使して行っているため、個人投資家にとっては競争が激しい面もあります。
日本でも2010年にHFT(High-Frequency Trading)が利用可能となり、アルゴリズム取引の影響が注目されています。
また、bot取引とは、暗号資産や仮想通貨などの取引を自動化するシステムのことです。これはプログラムによって取引を自動的に実行するため、人間の判断や感情の影響を受けずに取引が行われます。一部の取引所では、自動売買ボットを作成したり、提供されているボットを利用したりすることが可能です。
アルゴ取引のメリットとデメリット
アルゴリズム取引のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
- 感情に左右されない取引: アルゴリズム取引は機械的に行われるため、感情の影響を受けません。
- 24時間取引可能: 昼夜を問わず自動で取引が行われるため、市場に流動性が生まれ活気が出ます。
- 高速・高頻度の取引: アルゴリズム取引により、取引頻度が上がり、市場の流動性が高まります。
- ファンダメンタルズの影響を受けない: アルゴリズム取引は感情やファンダメンタルズの影響を受けず、合理的な取引が可能です。
デメリット
- 価格の乱高下を引き起こす可能性: 価格の暴騰や暴落を引き起こし、大きな損失につながる可能性があります。
- 技術的な知識が必要: アルゴリズムの開発には技術的な知識が必要であり、一般の人にとっては困難な側面があります。
- 常時監視が必要: 理想的な姿は常時監視が不要とされていますが、実際には常時監視が必要な場合もあります。
アルゴリズム取引は感情の影響を受けず、高速で効率的な取引が可能ですが、価格の乱高下を引き起こすリスクや技術的な知識の必要性など、注意すべき点も存在します。
アルゴ取引のリスク、使用する際に注意すべき点は何ですか?
アルゴリズム取引のリスクと注意すべき点については以下の通りです。
リスク
- システム障害: アルゴリズム取引はシステム上で成り立つため、システム障害があると取引に影響を与える可能性があります[1]。
- 価格の乱高下: アルゴリズム取引によって価格の急激な変動が引き起こされるリスクがあります[2]。
- 相場操縦: アルゴリズム取引が不公正取引に利用される可能性があります[2]。
注意すべき点
- システムの信頼性: 取引に使用するシステムの信頼性を確保するため、システム障害に備えた対策が必要です。
- リスク管理: システム障害や価格の乱高下に備えたリスク管理が重要です。心と資金にある程度の余裕を持たせたトレードを心掛けることが推奨されています。
- 規制の動向を把握: アルゴリズム取引に関する規制の動向を把握し、適切な取引を行うことが重要です。
アルゴリズム取引は高速で効率的な取引が可能ですが、システム障害や価格の乱高下などのリスクに注意する必要があります。適切なリスク管理と規制の動向の把握が重要です。
アルゴ取引に適している投資家
アルゴリズム取引を使用する場合、主に以下のような投資家が適しています。
- 機関投資家: 投資信託会社やヘッジファンドなどの機関投資家は、豊富な資金と専門知識を活かしてアルゴリズム取引を行うことが一般的です[1]。
- 専門知識を持つ個人投資家: プログラミングや統計学、金融市場に関する高度な知識を持つ個人投資家も、アルゴリズム取引を行うことができます[3]。
一般的に、アルゴリズム取引は高度な専門知識と豊富な資金を要するため、機関投資家や専門知識を持つ個人投資家に適しています。ただし、個人投資家が行う場合は慎重な取引とリスク管理が求められます。
アルゴ取引を使用するために必要なスキルは何ですか?
アルゴリズム取引を行うために必要なスキルについては、以下のようなものが挙げられます。
- プログラミングの知識: アルゴリズム取引にはプログラミング言語の知識が必要です。特にPythonやRなどのデータ解析向け言語がよく使用されます。
- 統計学とデータ解析の知識: 取引戦略の開発には統計学やデータ解析の知識が必要です。過去のデータを分析し、将来の相場を予測するための手法が求められます。
- 金融市場の知識: 金融商品や市場の仕組みについての知識が必要です。特定の市場に特化した知識が求められることもあります。
これらのスキルを身につけることで、効果的なアルゴリズム取引が可能となります。ただし、高度な専門知識と経験が必要な分野であるため、慎重な学習と実践が不可欠です。
アルゴ取引を使われる手法の例
アルゴリズム取引に使用される主な手法には以下のものがあります。
- 移動平均線: 過去の価格データを元に、価格のトレンドを分析し、売買のタイミングを決定する手法です。
- ボリンジャーバンド: 価格の変動幅を示すボリンジャーバンドを使用して、過去の変動幅から未来の変動を予測し、売買のタイミングを決定する手法です。
- RSI(相対力指数): 過去の値動きから買われすぎ、売られすぎの水準を示し、それを元に売買のタイミングを決定する手法です。
- MACD(移動平均収束拡散): 短期と長期の移動平均線の収束と拡散からトレンド転換を予測し、売買のタイミングを決定する手法です。
これらの手法は、過去の価格データや相場の変動から未来の相場を予測し、売買のタイミングを決定するために使用されます。ただし、投資家の投資目的やリスク許容度に合わせて、適切な手法を選択することが重要です。
スキルがない個人投資家がアルゴ取引をする方法
アルゴリズム取引を行う際には、プログラミングや金融市場の知識など高度なスキルが必要とされますが、スキルがない個人投資家でもアルゴリズム取引を行う方法があります。具体的には、以下のような方法が挙げられます。
- 自動売買ツールの利用: 自動売買ツールを利用することで、プログラミングの知識がなくてもアルゴリズム取引を行うことができます。
- アルゴリズム取引を提供する証券会社の利用: 一部の証券会社では、個人投資家向けにアルゴリズム取引を提供しており、専門知識がなくても利用することができます。
これらの方法を利用することで、スキルがない個人投資家でもアルゴリズム取引を行うことが可能です。ただし、リスク管理や取引の仕組みについては理解しておくことが重要です。
アルゴ取引ができる証券会社
アルゴ取引は個人投資家向けには普及していないため、できる証券会社はかなり限られています。
GMOクリック証券では、アルゴ取引のひとつである「システムトレード」を行うことが可能です。システムトレードはあらかじめ決めた取引ルールに従って自動的に取引を行う方法であり、GMOクリック証券でもシステムトレードを利用した取引が行えます。
システムトレードを活用することで、感情に左右されずに取引を行うことができます。詳細については、GMOクリック証券の公式ウェブサイトやカスタマーサポートにお問い合わせいただくことをお勧めします。
また、楽天証券でも株やFXのシステムトレードが可能です。
楽天証券のマーケットスピードは、楽天証券が提供するオンライン・トレーディングツールです。株価やニュース、チャートなどの情報をリアルタイムで取得し、取引を行うための機能が豊富に備わっています。マーケットスピードを使用することで、株のシステムトレードを行うことが可能です。具体的な取引方法や手続きについては、楽天証券の公式ウェブサイトやカスタマーサポートにお問い合わせいただくことをお勧めします。
auカブコム証券
システムトレードとコピートレードの違い
システムトレードとコピートレードの違いは次のとおりです。
- システムトレード: システムトレードは、プログラムによって自動的に取引を行う方法です。取引ルールや条件をあらかじめプログラムに組み込んでおき、それに従って取引が行われます。
- コピートレード: コピートレードは、プロのトレーダーの口座を自分の口座に同期させて、プロのトレードを自動的に自分の口座でも実行するシステムのことです。
コピートレードはプロのトレーダーの取引を自動的にコピーする方法であり、自分で取引の判断を行う必要がありません。一方、システムトレードはプログラムによって取引を自動的に行う方法であり、取引ルールや条件をあらかじめプログラムに組み込んでおく必要があります。
システムトレードとコピートレードのリスク
システムトレードとコピートレードのどちらがリスクが低いかは一概には言えませんが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
システムトレードは取引ルールをプログラムに組み込んで自動的に取引を行うため、感情の影響を受けにくいという利点がありますが、市況の変化に対応できない場合があります。
一方、コピートレードはプロのトレーダーの取引を自動的にコピーするため、プロの知識や経験を活かすことができますが、プロのトレードに依存するため、プロの判断ミスによるリスクもあります。どちらの方法もリスク管理が重要です。
経験者はシステムトレード、コピートレードは初心者に向き
初心者に向いているのはコピートレードです。コピートレードはプロのトレーダーの取引を自動的にコピーするため、自分で取引の判断をする必要がなく、プロの知識や経験を活かすことができます。
一方、システムトレードは取引ルールや条件をあらかじめプログラムに組み込んで自動的に取引を行う方法であり、プログラミングや金融市場の知識が必要とされるため、初心者にはハードルが高い場合があります。
初心者の方にとっては、コピートレードを利用してプロのトレーダーの取引を学ぶことがおすすめです。
アルゴ取引の文献
金融庁が出してる文献 https://www.fsa.go.jp/frtc/seika/discussion/2020/DP2020-2.pdf
東証が出してる文献 https://www.ism.ac.jp/editsec/toukei/pdf/65-1-087.pdf
高速取引行為の特性分析 https://www.fsa.go.jp/frtc/report/honbun/2021/20210707_SR_HFT_Article.pdf