「Adobeって毎月料金かかって高いよな…」
「もっと手軽にプロレベルの編集がしたい…」
そんなデザイナーや写真編集者の願いが、ついに現実になりました。
2025年10月末、デザインソフト大手のCanvaがSerifを買収し、Affinityシリーズ全体を統合した「Affinity 3.0」として永久無料化を発表したのです。
でも、実際にインストールしてみたら…
「起動した瞬間に落ちる!」
「チュートリアル見ようとしたらクラッシュした!」
「何度再インストールしても直らない…」
そんな経験をされていませんか?
実は、この問題に悩んでいるのはあなただけではありません。無料化されたことが話題のAffinityのWindows版について、インストール後にチュートリアルを利用しようとしてすぐ落ちてしまい、それ以降起動できなくなってしまう問題が、日本だけでなく海外ユーザーにおいても多数発生しているのです。
でも安心してください。この記事では、実際に効果のあった解決方法を、技術的な背景とともに詳しく解説します。まずは落ち着いて、順番に試していきましょう。
Affinity 3.0って何?なぜ今こんなに話題になってるの?

2025年10月末に永久無料化されたプロ向けデザインツール
2025年10月31日、事前予告されていたデザイン系アプリの「Affinity」がメジャーバージョンアップした「Affinity 3.0」としてリリースされました。
何がすごいって、このソフト、本来なら数万円で販売されていたプロ向けツールが完全無料になったんです。
「無料って体験版?制限があるんじゃないの?」
いいえ、違います。Canvaは「誰もがクリエイティブツールにアクセスできる世界を目指す」理念から、商用利用にも制限なく、オフライン環境でも動作する完全無料版を提供しています。
Photoshop、Illustrator、InDesignに匹敵する3つの機能が1つのアプリに統合
Affinity 3.0では、これまで別々だった画像・写真編集の「Affinity Photo」、ベクターデザインの「Affinity Designer」と出版・DTP編集の「Affinity Publisher」の3アプリが1つのアプリに統合されました。
つまり、こういうことです
- Affinity Photo = Photoshopの代替(写真編集・レタッチ)
 - Affinity Designer = Illustratorの代替(ベクター描画・ロゴ作成)
 - Affinity Publisher = InDesignの代替(DTP・レイアウト編集)
 
これらが、ツールバーで簡単に切り替えが可能で、「Canva」のアカウントさえあればすべて無償で利用できるんです。(一部機能はCanvaプランを有料にアップグレードの必要あり)

PhotoshopとかAdobe製品に慣れてる方でも、
多少のレイアウトの違いはあれど
すぐに使えるくらいのUIではあります。
個人的に、ショートカットをよく使うので
それが合わない(手作業で設定がめんどい)
というのは残念ポイントでした。
どうしてもという場合は、ショートカットが似たようなPhotoshop代替えとして、「Photopea」というブラウザで無料(広告付き)で利用できるサービスもあります。
また、ベクターデータのみの利用であれば、無料なのにローカルで高性能なアプリである「Inkscape」というアプリがおすすめです。
Adobe Creative Cloudは月額最大70ドル必要だが、Affinityは完全無料
価格の差は歴然です。
Adobe Creative Cloud(Photoshop + Illustrator + InDesign)を契約すると、日本円で月額約10,000円前後かかります。年間だと12万円以上。
それに対してAffinity 3.0は?
0円です。
しかも永久無料。サブスクリプションではなく、一度アカウントを作れば期限なく使い続けられます。
CanvaがSerif社を買収して実現した業界激震のニュース
2024年3月、オンラインのビジュアルツールキット「Canva」を運営する同社がSerifを買収しました。
当初は「買収されたらサブスク化されるのでは…」と心配する声も多かったのですが、蓋を開けてみれば真逆。むしろ完全無料化という大胆な戦略に出たのです。
Canvaは「デザインの民主化(Design for Everyone)」という考え方、つまり「プロしかできなかったデザインを、誰でもできるようにする」という理念を掲げています。
Canvaアカウントを作成するだけで誰でも使える(AI機能は有料)
使い始めるのは簡単です。
Canvaに買収されたことでサブスクリプション化が心配されていましたが、逆に基本無料化に。ただしCanvaアカウントを作成する必要があります。
画像生成AI「Canva AI」だけは別で、「Canva」の有償プラン(Pro、Business、Enterprise)への加入が必要(年額8,300円より)となっていますが、基本的なデザイン機能はすべて無料です。
つまり:
- 基本機能(写真編集、ベクター描画、DTP) → 完全無料
 - AI機能(画像生成、背景除去など) → Canva Pro(月額1,180円または年額8,300円)が必要
 
それでもAdobeに比べれば圧倒的に安いですよね。
実際に使おうとしたら…起動直後にクラッシュ!同じ経験ありませんか?

多くのユーザーが報告している起動時のクラッシュ問題
さて、無料で使えるならすぐにダウンロードしたくなりますよね。
でも、ここで問題が発生しています。
無料化されたAffinityの無料版をインストールしてチュートリアルを見ようとして以降、Affinityが起動しなくなってしまった、Affinityがクラッシュするようになった、と困ってしまうユーザーが一部で発生しているのです。
チュートリアル開始時にクラッシュして以降起動できなくなる
この問題は日本ユーザーに限らず、海外ユーザーにおいても多数発生している状況であり、何らかの不具合が一部ユーザーにおいて発生しているものと思われます。
典型的な症状はこんな感じです:
- Affinity 3.0をインストール
 - アプリを起動
 - プロモーション動画やチュートリアルが表示される
 - 「Instructions(説明)」をクリック
 - 突然アプリが落ちる
 - 再起動しても、起動した瞬間にまたクラッシュ
 
「え、何が起こった?」と混乱しますよね。
再起動しても、再インストールしても解決しない場合も
さらに厄介なのが、普通の対処法では解決しないこと。
- PCを再起動 → ダメ
 - アプリをアンインストール → 再インストール → またクラッシュ
 - 最新版をダウンロードし直す → 同じ症状
 
「もう諦めるしかないのか…」と思ってしまいそうになりますが、ちょっと待ってください!
実は、この問題には明確な原因があり、確実な解決方法も存在するんです。
Windows 11での発生報告が特に多い
特にWindows11のアップデートが入っていてKB5017264が入っているタイミングでインストールすると不具合が出ているという報告もあります。
Windows 10でも同様の問題は発生していますが、Windows 11ユーザーからの報告が目立って多い印象です。
あなただけじゃない!解決方法は必ずある
もし今この記事を読んでいるあなたが、同じ問題で困っているなら安心してください。
現在この問題については海外ユーザー含め、公式アカウントへの問い合わせ・問題発生報告が相次いでいる模様であり、今後何らかの対策手順のアナウンスやヘルプの公開、修正アップデートの提供などが行われることが考えられます。
しかし、公式の対応を待つ前に、今すぐ試せる効果的な解決方法があります。次の章で詳しく見ていきましょう。
なぜクラッシュするの?原因を理解すれば解決の糸口が見える

問題を解決するには、まず「なぜクラッシュするのか」を理解することが大切です。
チュートリアル視聴時に作成されるデータが原因でクラッシュする
不具合自体は、チュートリアル開始時に何らかのデータがAffinityフォルダに作成され、そのデータが原因となりそれ以降、クラッシュするようになってしまう不具合であると考えられます。
つまり、チュートリアルを見ようとした瞬間に、アプリ内で何か「壊れたデータ」が作られてしまい、それが次回起動時にも読み込まれてしまうため、永遠にクラッシュループに陥ってしまうわけです。
MSIXとMSI/EXE版でデータ保存場所が異なることが関係
Affinityには2種類のインストーラーがあります
- MSIX版(Microsoft Store形式)
 - MSI/EXE版(従来の実行ファイル形式)
 
おそらくMSIXでもMSI/EXEでも潜在的にこの不具合のトリガとなるデータの作成とクラッシュが生じる可能性があるものの、インストーラーの種類を取り替えることで問題のデータがあったとしても保存場所が異なるため2回目ではそちらが参照されることもなく、クラッシュの継続も、クラッシュのトリガとなるデータの新規作成も回避され、不具合が解消するというメカニズムです。
簡単に言えば:
- MSIX版でクラッシュ → MSI/EXE版に変えると、別の場所にデータが保存されるので問題を回避できる
 - MSI/EXE版でクラッシュ → MSIX版に変えることで同じ効果が得られる
 

私の場合は、MSIX(x64)をインストールで
やっと開けるようになりました。
特定のWindowsアップデートとの相性問題
Windows11ではKB5017264、Windows10ではKB5017262といった特定の更新がAffinityアプリと相性が悪い場合があることが分かっています。
このアップデートが入っている環境では、Affinityが正常に動作しないケースが報告されています。
GPUドライバが古い場合も起動失敗の原因になる
グラフィック処理を担当するGPU(Graphics Processing Unit)のドライバーが古いと、Affinityのような高度なグラフィックスソフトが正常に動作しないことがあります。
特にNvidia使用者は「Gamer」ドライバーではなく「Studio」ドライバーに変更することが推奨されています。
ハードウェアアクセラレーション設定の不具合
ハードウェアアクセラレーションとは、CPUではなくGPUを使って描画処理を高速化する機能のことです。
この設定が原因で、一部の環境ではAffinityが起動時にクラッシュすることがあります。
これで解決!実際に効果があった対処手順【最重要】

それでは、具体的な解決方法を見ていきましょう。ここで紹介する方法は、実際に多くのユーザーが効果を実感している確実な対処法です。
インストーラーを変更する方法(最も効果的)
MSIX版でクラッシュした場合はMSI/EXE版を、逆も試す
AffinityをWindows11にインストールするとクラッシュして起動しない場合、インストーラーを「MSIX(x64)」ではなく「MSI/EXE(x64)」でインストールすることで解決したという報告が多数あります。
手順
- 現在インストールされているAffinityをアンインストール
 - Affinity公式サイトにアクセス
 - ダウンロードページで、今まで使っていたのと違う形式を選択
 
- MSIX版を使っていた → MSI/EXE版を選択
 - MSI/EXE版を使っていた → MSIX版を選択
 
- ダウンロードしてインストール
 
この方法で、多くのユーザーが問題を解決しています。
旧データフォルダを削除してから再インストール
Affinityのデータがあるフォルダを削除してから再インストールを行う。はじめにインストールしたものがMSIX版ならば、MSI/EXE版を再インストールすることで、より確実に問題を解決できます。
削除するフォルダ:
MSIX版の場合
C:\Users\ユーザー名\.affinity\Affinity.0
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Affinity\Affinity.0
MSI/EXE版の場合
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Affinity.0
C:\ProgramData\Affinity\Affinity.0
重要な注意点
旧バージョンの Affinity をインストール済みの場合、上記の Affinity のフォルダの中に Designer や Photo や Publisher といったフォルダがあります。この中身が Affinity V2 などの設定フォルダです。
新しい Affinity V3 だけでなく、旧来のAffinityを使用している場合は、間違ったフォルダを削除しないように注意してください。削除すると Affinity V2 の設定が初期化されます。
つまり、「3.0」と書かれたフォルダだけを削除して、V1やV2のフォルダは残しておきましょう。
V1/V2の設定フォルダは削除しない
V1やV2のライセンスを持っている方は、そのデータを誤って削除しないよう十分注意してください。
Ctrlキーを使ったリセット起動

Ctrlキーを長押ししながら起動してリセットモードを呼び出す
Ctrlキーを長押ししながら Affinity を起動することで、リセットモードを呼び出せます。
手順
- キーボードの「Ctrl」キーを押したまま
 - Affinityアイコンをダブルクリック
 - そのままCtrlキーを押し続ける
 - 「リセット」のダイアログが表示される
 - 問題の原因と思われる項目にチェックを入れて「クリア」をクリック
 
設定やアセットをクリアできる(バックアップ推奨)
この作業はAffinity内にあるアセットやプリセットなど、保存されたデータに不具合があった時に有効な手段です。発動すると保存されているアセットも削除してしまうので、必要に応じてバックアップを取った上で実行してください。
全選択してクリアする方法も有効
原因が特定できない場合は、「すべてを選択」してから「クリア」するのも一つの手です。ただし、この場合は保存されているすべてのカスタム設定が失われるので注意が必要です。

私の場合は、効果ありませんでした。
ファイルから起動する裏技
画像ファイルを右クリック→「プログラムから開く」→Affinityを選択
画像のようなAffinityで開けるファイルを右クリックし、「プログラムから開く」から「Affinity」を選択して、Affinityでファイルを開くという方法も有効です。
手順
- デスクトップに適当な画像ファイル(JPG、PNGなど)を用意
 - ファイルを右クリック
 - 「プログラムから開く」を選択
 - 一覧から「Affinity」を選択(またはその他のアプリから探す)
 - Affinityが起動してファイルが開かれる
 
エラー部分をスキップして起動できる場合がある
通常起動とは異なり、選択したファイルを開いた状態で開くため、エラーが発生している部分をスキップして起動することができ、以降も起動できるようになるという場合があるのです。
この方法の良いところは、データフォルダを削除したり再インストールしたりする必要がない点です。手軽に試せるので、まず最初に試してみる価値があります。
まだ起動しない場合のチェックポイント

上記の方法でも解決しない場合は、以下の設定を確認してみましょう。
GPU・ドライバー関連の設定
Nvidia使用者は「Studio」ドライバーに変更する
Nvidia「Gamer」ドライバーはゲーム優先。Affinityなどクリエイティブ系には「Studio」ドライバーに変更することが推奨されています。
Nvidiaドライバーの変更方法
- Nvidia公式サイトにアクセス
 - 「ドライバー」セクションから「Studioドライバー」を選択
 - お使いのグラフィックカードに対応したドライバーをダウンロード
 - インストール
 
Studioドライバーは、クリエイティブアプリケーション向けに最適化されており、より安定した動作が期待できます。

私の場合は、もともとStudioドライバーなのにクラッシュしました。
最新のGPUドライバーに更新
ドライバーが古い場合も問題の原因となります。
AMD Radeonの場合
- AMD公式サイトから最新ドライバーをダウンロード
 
Intel内蔵グラフィックスの場合
- Intel Driver & Support Assistantを使って最新版に更新
 
「編集>環境設定>パフォーマンス」でハードウェア加速化をオフ
Affinityが起動できた場合、以下の設定を試してみましょう:
- Affinityを起動
 - メニューバーから「編集」→「環境設定」を選択
 - 「パフォーマンス」タブを開く
 - 「ハードウェア加速化」のチェックを外す
 - 「OK」をクリック
 - Affinityを再起動
 
OpenCL設定をソフトウェア描画に切り替える
同じく「パフォーマンス」設定内で
- OpenCLの設定を探す
 - 「ソフトウェア描画」または「無効」に変更
 - 適用して再起動
 
これにより、GPUを使わずCPUで描画処理を行うため、GPU関連の問題を回避できます。ただし、処理速度は遅くなる可能性があります。
Windowsアップデートの確認
Windows 11:KB5017264、Windows 10:KB5017262のアンインストールを検討
Windows11ではKB5017264、Windows10ではKB5017262など一部の更新がAffinityアプリと相性悪い場合があります。該当のアップデートが入っていればアンインストールを検討してください。
アップデートのアンインストール方法
- 「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」を開く
 - 「更新プログラムのアンインストール」をクリック
 - 該当のKB番号(KB5017264またはKB5017262)を探す
 - 右クリックして「アンインストール」を選択
 - PCを再起動
 
注意: セキュリティ更新も含まれている場合があるので、この方法は最終手段として考えてください。
該当のアップデートが入っていないか確認
自分のPCに該当のアップデートが入っているか確認するには:
- 「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」
 - インストールされた更新プログラムの一覧を確認
 - KB5017264(Windows 11)またはKB5017262(Windows 10)があるか探す
 
もし該当のアップデートがない場合は、この原因ではありません。
セーフモードでの起動
セーフモードで起動すると成功する報告もあり
Windowsのセーフモードで起動すると、最小限のドライバーとサービスしか読み込まれないため、干渉している要因を排除できる可能性があります。
セーフモードでの起動方法
- Windowsの「設定」→「システム」→「回復」
 - 「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」をクリック
 - オプション選択画面で「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」
 - 再起動後、「4」キーを押してセーフモードを有効化
 - セーフモードでAffinityを起動してみる
 
一時的な回避策として有効
セーフモードで起動できた場合、通常モードで起動できない原因が何らかのサービスやドライバーにあることが分かります。
ただし、セーフモードは一時的な確認手段であり、根本的な解決にはなりません。問題の特定に役立つ情報として活用しましょう。
Affinity 3.0とAdobeどっちがいい?正直な比較
ここまでで起動問題は解決できたはずです。では、実際にAffinity 3.0とAdobeを比較してみましょう。
価格面での圧倒的アドバンテージ
Adobe Creative Cloudは月額最大70ドル、Affinityは永久無料
価格の違いは一目瞭然です:
Adobe Creative Cloud(コンプリートプラン)
- 月額:約7,000〜10,000円(プランによる)
 - 年額:約84,000〜120,000円
 - 永続ライセンス:なし(サブスクのみ)
 
Affinity 3.0:
- 月額:0円
 - 年額:0円
 - 永続ライセンス:無料で永久利用可能
 
5年使った場合の差額は40〜60万円にもなります。
AI機能以外は完全無料で商用利用も可能
Canvaによると、無料化の背景には「誰もがクリエイティブツールにアクセスできる世界を目指す」理念があるとのこと。商用利用にも制限はなく、オフライン環境でも動作します。
つまり、Affinity 3.0で作成した作品は
- クライアントワークに使える
 - 商品デザインに使える
 - ポートフォリオに使える
 - 何でも自由に商用利用できる
 
追加料金は一切かかりません。
Canva Pro(月額1,180円または年額8,300円)でAI機能も使える
AI機能が必要な場合でも、月額1,180円(年額8,300円)のCanvaプロ以上のプランを契約すればOK。
それでもAdobeに比べれば格段に安いです。
動作の軽さと互換性
大規模ファイルでも高速動作、GPU加速で快適
Affinityは動作の軽さに定評があります。
Adobeと比較した場合
- 起動時間:Affinityの方が速い
 - メモリ使用量:Affinityの方が少ない
 - レスポンス:同等またはAffinityの方が快適
 
特に、古いMacやPCでも使えるようになっており、システム要件はmacOS 10.15 Catalina以降のIntel/Apple Silicon Mac、Windows 10/11 (64ビット)以降のPCと、比較的軽量です。
Adobe PSD、AI、IDML、DWG形式のインポートが可能
「Adobeから乗り換えたいけど、今までのファイルはどうなるの?」
安心してください。Affinity V1/V2ファイルとの互換性もある他、Adobe PSDやAI、IDML、DWGのインポートも引き続き可能です。
つまり:
- Photoshopの.psdファイル → Affinity Photoで開ける
 - Illustratorの.aiファイル → Affinity Designerで開ける
 - InDesignの.idmlファイル → Affinity Publisherで開ける
 
完璧な互換性とは言えませんが、基本的な要素は問題なく読み込めます。
数千のレイヤーでもゼロラグを実現
複雑なプロジェクトでも快適に作業できます。Adobeだと重くなりがちな大規模ファイルも、Affinityなら軽快に動作します。
macOS 10.15以降、Windows 10/11(64ビット)と古いPCでも対応
最新のハイスペックPCでなくても、数年前のパソコンで十分動作します。これもコストパフォーマンスの高さにつながっています。
統合された作業環境の魅力
Photo、Designer、Publisherが1つのアプリに統合
Affinity 3.0では、これまで別々のアプリだったPhoto、Designer、Publisherが1つのアプリに統合され、ツールバーで簡単に切り替えが可能になりました。
これは革命的な変化です。
従来(Affinity V2まで)
- 写真編集 → Affinity Photoを起動
 - ロゴ作成 → Affinity Designerを起動
 - レイアウト編集 → Affinity Publisherを起動
 
Affinity 3.0
- すべて1つのアプリ内で完結
 - 画面上部のツールバーでワンクリック切り替え
 - データの受け渡しがスムーズ
 
StudioLinkで1つの画面上で切り替えて作業可能
従来は別々のアプリケーションだったPhoto、Designer、Publisherが、1つの画面上でリアルタイムに切り替えられる「StudioLink」機能により統合されています。
実際の使用例
- Affinity Photoで写真をレタッチ
 - そのまま画面上部のボタンをクリック
 - Affinity Designerモードに切り替え
 - 写真の上にロゴやテキストをベクターで配置
 - さらにPublisherモードに切り替え
 - 雑誌レイアウトとして仕上げる
 
すべてが1つのファイル内で完結します。
アプリを何度も開き直す必要なし
Adobeの場合
- Photoshopで画像編集 → 保存
 - Illustratorで開く → デザイン → 保存
 - InDesignで読み込む → レイアウト
 
これがAffinityなら
- 1つのアプリ内でモード切り替えだけで完了
 
作業効率が劇的に向上します。
Adobeに勝てない部分も正直に
ただし、正直に言うと、Affinityが全ての面でAdobeを上回っているわけではありません。
チーム連携やクラウド機能はAdobeが優位
Adobe Creative Cloud
- Creative Cloud Libraries で素材を共有
 - クラウドドキュメントで複数デバイス間の同期が簡単
 - チームメンバーとのリアルタイム共同編集
 
Affinity 3.0
- 基本的にローカル保存
 - チーム機能は限定的
 - クラウド連携はCanva経由のみ
 
大規模チームでの共同作業が中心なら、Adobeの方が便利です。
プラグインの種類はまだAdobeが豊富
Adobeには長年の歴史があり、サードパーティ製のプラグインが豊富に揃っています。
- Photoshop:何千ものプラグインが存在
 - Illustrator:様々な拡張機能が利用可能
 - InDesign:専門的なプラグインが充実
 
Affinityもプラグインやマクロに対応していますが、まだ数と種類ではAdobeに及びません。
業界標準としての互換性は完璧ではない
印刷業界や出版業界では、今でもAdobeファイル形式が標準です。
- 印刷会社への入稿 → .psdや.aiでの納品を求められることが多い
 - 他のデザイナーとのファイル共有 → Adobeファイルが前提
 
Affinityからの書き出しで対応できますが、複雑なファイルでは一部の機能が失われる可能性があります。
どんな人にAdobeがおすすめか
- 大規模チームで仕事をしている
 - 業界標準に完全準拠する必要がある
 - 特定のプラグインに依存している
 - クライアントがAdobeファイルを要求する
 
どんな人にAffinityがおすすめか
- 個人デザイナー、フリーランス
 - コストを抑えたい
 - 最終的にPDFや画像で納品する
 - 独立した環境で作業する
 
CanvaとAffinityの連携で変わるデザインの世界
Canvaの買収により、オンラインとオフラインが融合した新しいデザイン体験が実現しました。
Canvaでベースデザイン→Affinityで精密仕上げが可能に
Canvaでラフなデザインを作成し、Affinityでプロフェッショナルな仕上げを行うといった連携が可能になり、デザインの柔軟性が大幅に向上します。
新しいワークフロー例
①Canvaで素早くアイデア出し
- ブラウザ上で手軽にレイアウト作成
 - テンプレートを活用して時短
 - クライアントと画面共有しながら確認
 
②Affinityで精密な編集
- Canvaから書き出したファイルをAffinityで開く
 - 細かいレタッチや調整を実施
 - プロ仕様の印刷データとして仕上げ
 
③再びCanvaで共有・配信
- 完成データをCanvaにアップロード
 - SNS投稿や配信に活用
 
これまでの境界線が消えました。
初心者とプロの間にあった壁が完全に消える
Canvaの「誰でも簡単にデザインできる」という強みと、Affinityの「プロフェッショナルな編集能力」が融合することで、初心者からプロまでシームレスに使える環境が整いました。
従来の課題
- 初心者:「Photoshopは難しすぎて使えない…」
 - プロ:「Canvaは簡単だけど細かい編集ができない…」
 
Affinity 3.0の解決策
- 初心者:まずCanvaで学ぶ → 慣れたらAffinityへ移行
 - プロ:細かい作業はAffinity → 素早い作業はCanva
 
どちらも同じCanvaアカウントで管理できるので、スムーズな移行が可能です。
クラウドとデスクトップを自由に行き来する新しい制作スタイル
場面に応じた使い分け:
- 外出先・クライアント先 → Canva(ブラウザ)でプレゼン
 - 自宅・オフィス → Affinity(デスクトップ)で本格編集
 - 移動中 → iPad版Affinity(2026年公開予定)で修正
 
インターネット環境に左右されない:
- Canva → オンライン必須
 - Affinity → オフラインでも全機能が使える
 
出張先でネット環境が不安定でも、Affinityなら問題なく作業を続けられます。
AI学習には使われないとAffinityが公式に表明
プライバシーを気にする方に朗報です。
Canva買収後もAffinityチームは独立性を保ち、ユーザーデータをAI学習に使用しないことを公式に表明しています。
つまり
- あなたが作成したデザイン → AI学習データとして使われない
 - クライアントの機密情報 → 安全に保護される
 - 著作権の心配 → 不要
 
安心してプロジェクトを進められます。
よくある質問と疑問を全部解決
ここまでの内容で多くの疑問は解決したと思いますが、さらによくある質問をまとめました。
本当に完全無料なの?
基本機能は完全無料で永久に使える
はい、本当に無料です。
- 写真編集(Affinity Photo機能)
 - ベクター描画(Affinity Designer機能)
 - DTP・レイアウト(Affinity Publisher機能)
 
これらすべてが永久無料で使えます。
AI機能(画像生成、背景除去など)のみCanva Proが必要
ただし、AI関連の高度な機能を使いたい場合は、Canvaの有償プラン(Pro:月額1,180円、年額8,300円)への加入が必要です。
無料で使える機能
- 基本的な写真編集・レタッチ
 - ベクター描画・イラスト作成
 - ページレイアウト・DTP
 - フィルター・エフェクト
 - テキスト編集
 - レイヤー操作
 
Canva Pro(有料)が必要な機能
- AI画像生成
 - AI背景除去
 - AI画像拡大
 - その他Canva AI機能
 
基本的なデザイン作業だけなら、有料プランは不要です。
商用利用も無制限で可能
「無料だと商用利用はダメなんじゃ…?」
いいえ、商用利用にも制限はなく、オフライン環境でも動作する完全無料版です。
- クライアントワーク → OK
 - 自分のビジネス → OK
 - 商品デザイン → OK
 - ポートフォリオ → OK
 - 何でもOK
 
ライセンスの心配なく、安心して仕事に使えます。
iPad版はいつ使えるの?
2026年初旬にBeta版公開予定
iPad版のAffinityは2026年初旬にベータ版として公開予定とのことです。
現在はまだリリースされていませんが、公式発表によると:
- 2026年初旬 → ベータ版公開
 - その後 → 正式版リリース
 
iPadユーザーの方は、もう少しお待ちください。
Mac・Windows版は現在利用可能
デスクトップ版は既に利用可能です
- Windows版 → Windows 10/11(64ビット)
 - Mac版 → macOS 10.15 Catalina以降
 
今すぐダウンロードして使い始められます。
旧バージョンのユーザーはどうなる?
V2購入者は引き続きCanvaアカウントなしで利用可能
V2の買い切りライセンスを持っているユーザーは、Canvaアカウントなしでも引き続き利用可能です。
V2購入者の選択肢
- そのままV2を使い続ける(Canvaアカウント不要)
 - V3に無料アップグレード(Canvaアカウント必要)
 
どちらを選んでも損はありません。
V3への無料アップグレードも提供
V2のライセンスを持っている方は、V3へ無料でアップグレードできます。
アップグレードの手順
- Canvaアカウントを作成
 - V2のライセンスキーを登録
 - V3をダウンロード
 - Canvaアカウントでログイン
 
これでV3のすべての機能が使えるようになります。
V1/V2ファイルとの互換性あり
「今まで作ったファイルは開けなくなるの?」
大丈夫です。Affinity V1/V2ファイルとの互換性もあるため、過去のプロジェクトもそのまま開いて編集できます。
まとめ:Affinityで始める新しいデザインライフ
長い記事をここまで読んでいただき、ありがとうございます。最後に重要なポイントをまとめましょう。
まずはMSI/EXE版とMSIX版を試し分けてみる
起動時クラッシュの最も効果的な解決方法は、インストーラーの種類を変更することです。
- 現在のAffinityをアンインストール
 - 公式サイトから別形式(MSIX版⇔MSI/EXE版)をダウンロード
 - インストールして起動
 
これだけで、多くの場合は問題が解決します。
起動しない場合はデータフォルダの削除を忘れずに
それでもダメなら
- 該当フォルダを削除
 
- C:\Users\ユーザー名.affinity\Affinity\3.0(MSIX版)
 - C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Affinity\3.0(MSI版)
 - C:\ProgramData\Affinity\Affinity\3.0(共通)
 
- 再度、別形式でインストール
 
注意: V1/V2のフォルダは削除しないでください。
GPU設定やWindowsアップデートも確認ポイント
それでも解決しない場合
- GPUドライバーを最新版に更新(NvidiaはStudioドライバー推奨)
 - ハードウェアアクセラレーションをオフ
 - 問題のあるWindowsアップデート(KB5017264/KB5017262)をアンインストール
 
技術的な問題なので、焦らず一つずつ試していきましょう。
無料でプロ級のツールが手に入る今がチャンス
Affinity 3.0の無料化は、デザイン業界における歴史的な出来事です。
これまで
- プロツールは高額
 - 初心者には敷居が高い
 - サブスクで毎月支払い
 
これから
- プロツールが完全無料
 - 誰でもプロと同じツールを使える
 - 永久ライセンス、支払いなし
 
このチャンスを逃す手はありません。
AdobeからAffinityへの乗り換えを検討する絶好のタイミング
もしあなたが今、Adobeのサブスクリプション料金に悩んでいるなら、Affinityへの乗り換えを真剣に検討する価値があります。
こんな方にAffinityはおすすめ
- フリーランスデザイナー
 - 個人で活動しているクリエイター
 - デザインを学び始めたばかりの初心者
 - コストを抑えながらプロツールを使いたい人
 - 買い切り型のソフトを好む人
 
Adobeを続けた方がいい方
- 大規模チームでの共同作業が中心
 - クライアントがAdobeファイルを指定
 - 業界標準への完全準拠が必須
 - 特定のプラグインに依存している
 
あなたのクリエイティブな未来を応援しています!
関連リンク:
- Affinity公式サイト:https://affinity.serif.com/
 - Canva公式サイト:https://www.canva.com/
 - Affinityサポートフォーラム:公式サイト内からアクセス可能
 

  

