「フリーランスになったはいいけど、正直しんどい」「会社員に戻りたいけど、それって負けなのかな」——そんな声を最近よく見かけるようになりました。
実際、フリーランスから正社員への「出戻り」は、この数年で急増しています。
自由な働き方に憧れて独立したはずなのに、なぜ会社員に戻る人が増えているのか。そして、その多くが本当に「才能不足」だったのか。結論から言うと、原因の大半は才能ではなく、独立前の「準備不足」にあります。
この記事では、出戻りが増えている背景から、独立後によくある落とし穴、そして後悔しないために独立前にやっておくべき準備までを解説します。
この記事でわかること
- フリーランスから会社員への「出戻り」が増えている本当の理由
- 独立後によくある「収入ゼロ期間」の具体的なリアル
- 出戻りを避けるために、在職中にやっておくべき準備
フリーランス市場の「今」と、出戻りが増えている本当の理由

Q. なぜ今、フリーランスから会社員に戻る人が増えているのですか?
A. コロナ禍以降のフリーランスブームで独立者が急増した一方、収入の不安定さや業務範囲の広さに耐えきれず、正社員に戻るケースが目立ち始めているためです。
日本のフリーランス人口はすでに1,300万人を超え、働く人の10人に1人が選ぶ働き方になりました。在宅ワークの普及もあり、「会社に縛られない働き方」への憧れは今も根強くあります。
ところがここ数年、一度フリーランスになったものの再び会社員に戻る「出戻り」が急増しています。ある調査では、出戻り転職の仲介件数が5年前と比べて300%に達したというデータもあります。専業フリーランスの32%が「月収0円の月」を経験したという数字も出ており、収入面の不満度は全項目中でもワースト級です。
理想と現実のギャップは、こんな形で現れます。
- 理想:自由な時間、好きな仕事、場所を選ばない働き方、収入の上限なし
- 現実:毎月の売上を自分でコントロールしなければならないプレッシャー、営業から請求書発行・確定申告まで全部ひとりでこなす負担、相談相手がいない孤独感
会社員時代は分業が当たり前だった人ほど、この「全部自分でやる」というギャップに苦しみやすい傾向があります。
独立後によくある「どん底期」のリアル
Q. 独立後の収入が安定するまで、どのくらいかかりますか?
A. 個人差は大きいものの、準備不足のまま独立すると数ヶ月単位で収入がほぼゼロという状態に陥るケースは珍しくありません。
副業である程度の手応えを感じたタイミングで、勢いのまま独立してしまう。よくあるパターンです。案件獲得のノウハウや営業の型がないまま飛び込むと、最初の数ヶ月は収入がほぼゼロという状況も起こり得ます。
貯金を切り崩しながら、一人暮らしを続けられずに実家に一時的に身を寄せる。外出用の服を買う数千円を迷い、コンビニのおにぎり一つ、缶コーヒー一本を我慢する。そんな「お金がない不安」に日々さらされる期間が続くケースは、独立経験者の間ではよく語られる話です。
こうした時期を経験すると、「自分には才能がなかったのでは」と感じてしまう人も少なくありません。ですが実際のところ、多くの場合その原因は才能ではなく、準備の順序にあります。
会社員に戻らない選択をした人たちに共通する視点
Q. 収入が不安定でも会社員に戻らない人は、何が違うのですか?
A. 「戻っても根本的な問題は解決しない」という認識と、自分のスキルを外部の視点で評価し直せた経験の有無が大きく影響しています。
そもそも会社員を辞めた理由が、お金だけでなく働き方や環境への違和感だった場合、元の会社員生活に戻ることへの恐怖のほうが大きいという声はよく聞かれます。戻ったところで、辞めた理由そのものは解決していないからです。
もうひとつ大きいのが、これまで「当たり前」だと思っていたスキルへの気づきです。前職で日常的にやっていたヒアリングや提案といった動きが、一歩外の環境(フリーランス同士のコミュニティなど)に出た途端、「お金を払ってでも教えてほしい」と言われる価値に変わることがあります。自分では気づきにくい部分だからこそ、外の環境に身を置いてはじめて見えてくる価値です。
そして、挑戦に前向きな環境や、同じように奮闘する仲間の存在。これがあるかどうかで、収入ゼロの苦しい期間を乗り越えられるかどうかが大きく変わってきます。
独立前にやっておくべき準備
Q. フリーランスとして失敗しないために、独立前に何をしておくべきですか?
A. 案件獲得の具体的な手順を知ること、必要なスキルを在職中に身につけておくこと、そして相談できる環境をあらかじめ作っておくことの3つです。
多くの人が独立後につまずくのは、努力不足ではなく「案件獲得の手順」や「何を優先すべきかの判断基準」を知らないまま飛び込んでしまうからです。裏を返せば、この3点さえ押さえておけば、出戻りという結果を避けられる可能性は大きく上がります。
- 案件獲得のノウハウを先に確立する:スキル習得だけでなく、最初の案件をどう取るかの具体的な道筋を独立前に描いておく
- 情報収集とスキル習得を在職中に済ませる:収入がある状態のうちに、実践的なスキルを固めておく
- 相談できる環境・メンターを先に確保する:ひとりで抱え込まず、相談相手やコミュニティとのつながりを独立前から作っておく
在職中からスキルと相談環境の両方を整えたい場合、フリーランスプランや副業プランを備えたスクールを活用する方法もあります。
専属カウンセラーとの個別相談から始められるため、「独立に向いているかどうか」を判断する材料としても使いやすいのが特徴です。
一方で、独立だけがすべての正解ではありません。今の会社員という立場のまま、長期的なキャリア戦略を練り直すという選択肢もあります。
フリーランスと会社員、どちらが自分に合っているかを比較しながら考えることで、後悔の少ない選択がしやすくなります。
まとめ
フリーランスから会社員に戻ること自体は、決して悪い選択ではありません。ただし、「情報不足」や「準備不足」という、本来は避けられたはずの理由で挫折してしまうのは、非常にもったいないことです。
もしフリーランスに興味があるなら、今すぐ会社を辞める必要はありません。在職中のうちから正しい情報収集、スキル習得、相談できる環境づくりという小さな一歩を積み重ねることが、後悔のない選択への一番の近道です。

