エヌビディア、インテル、AMDの3社は、それぞれGPUとCPUのエキスパートで、AIチップ業界では著名な存在です。エヌビディアは長らくGPU市場を牽引し、AIチップ分野でも主要プレーヤーとして注目されています。
一方で、インテルはXeonプロセッサーを中心にしたAI製品でCPU市場での評価を高め、より幅広いAIハードウェア市場で存在感を拡大しようとしています。そして、AMDはAlveo U50データセンター・アクセラレータ・カードなどを提供し、CPU、GPU、AIアクセラレータ製品を展開しているチップメーカーです。
結局、これらの企業のなかで、インテルはCPUのスペシャリストとして知られ、AIハードウェア市場で着実な地位を築こうとしています。
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インテル社について
企業概要
ティッカー | 【INTC】 |
会社名 | Intel Corporation |
カテゴリー | 情報技術 |
設立 | 1968年7月18日 |
上場 | 1971年 |
CEO | パトリス・ジェルシリング氏 |
本部所在地 | アメリカ合衆国、 カリフォルニア州 サンタクララ |
従業員数 | 約11万千人(2021年) |
インテル(Intel Corporation)は、アメリカ合衆国に本社を置く世界有数の半導体企業です。同社は、マイクロプロセッサ製品の開発と製造で広く知られており、パーソナルコンピューター向けのCPU市場で長年にわたりリーダーシップを発揮してきました。
また、データセンター向けの製品やネットワーキング製品など幅広い製品を提供しています。インテルは、AIの採用を加速させることを目指し、CPU、GPU、ASICなどさまざまなアーキテクチャを提供することで、AI市場における存在感を高めています。
同社はまた、倫理的で公正なAIを推進するための包括的な取り組みを支援しています。最近の財務成績には変動が見られますが、同社は長期的な成長戦略を展開し、2030年までに年間売上高の10〜12%の成長を目指しています。
『需要』市場・マーケット
インテルの将来の需要市場は、人工知能(AI)の普及や同社の戦略的取り組みなど、いくつかの要因に影響されると予想されます。インテルは、XeonプロセッサーとCPU、GPU、特定用途向け集積回路(ASIC)を含む様々なAIアーキテクチャを駆使して、AIの導入を促進しようとしています。
現在、AIロジック・シリコンのTAM(Total Addressable Market)は相当な規模に拡大すると予測されています。
インテルは2024年までにTAMが3000億ドル近くに達すると予測し、同時にIDCはインテルの2027年のサービス可能なアドレス可能市場が5000億ドルに到達すると見積もっています。インテルによると、
さらにAIロジック・シリコンのTAMは2026年までに400億ドル以上に増加する見込みです。また、「AI Processors for Cloud and Data Center Forecast Report」によれば、データセンターのAIシリコンTAMは2027年までに790億ドルに到達し、これはデータセンターのシリコン支出の60%に相当します。
また、顧客の要望と市場の需要に基づき、複数の半導体、ソフトウェア、ハードウェア、サービス・コンポーネントを活用して、インテルは進化する需要状況に対応し、成長に向けて努力しています。
事業別シェア
地域別シェア
『供給』サービス・商品
インテルのAIへのアプローチ
インテルのAIへのアプローチは、顧客の導入を促進するために参入障壁を低減することに焦点を当てています。同社は、Xeonプロセッサーの成功とAIを搭載したテクノロジーの組み合わせを活かして、この目標を達成しようとしています。インテルの戦略は、CPU、GPU、ASICなど多岐にわたるアーキテクチャを提供し、多様なAI状況に対応することが含まれています。
また、同社は倫理的で公平なAIを重視し、責任あるAIの実現のために人、プロセス、システム、データ、アルゴリズムにわたる包括的なアプローチをサポートしています。さらに、開発者、データサイエンティスト、学生向けに、インテル® AIアカデミーなどのプログラムを通じてトレーニングとリソースを提供して、AIのスキルと知識の向上を支援しています。
AIロジック・シリコン
AIロジック・シリコンとは、人工知能(AI)ワークロード向けに特別に設計・最適化されたシリコン・チップを指します。これらのチップは、機械学習やニューラルネットワーク推論などのAIタスクに必要な計算を効率的に実行できるように調整されています。
インテルは、AIロジック・シリコンの総アドレス可能市場(TAM)が2026年までに400億ドルを超えると予測しており、今後数年間におけるAI専用シリコン・ソリューションの大きな可能性を示しています。
ビジネス計画
インテルの今後の事業計画には、伝統的市場での主導的地位の確立と、高成長を続ける新興市場の切り拓きに焦点があります。同社は前年比10%~12%の売上成長を目指し、顧客やパートナーとの協力関係を強化し、中核的な強みを生かして伝統的な市場を発展させ、新たな市場を開拓することを目指しています。
また、インテルは分散型チップ設計への移行、インテル・ファウンドリー・サービス(IFS)による競争力のあるファウンドリーへの転換、IPビルディング・ブロックによるアーキテクチャの革新など、戦略的な転換を進めています。さらに、インテルはAIへの投資を増やし、顧客の導入障壁を低減させ、CPU、GPU、ASICを含む多岐にわたるアーキテクチャを提供することで、AIの普及を促進することに力を注いでいます。同社はAIロジック・シリコンのTAMが2026年までに400億ドル以上に達すると予測しています。
ライバル・競合他社
主なINTCの半導体セクター競合は次のようになります。
- TSMC(台湾セミコンダクター:TSM)
- サムスン(半導体部門)
- AMD
- NVIDIA(NVDA)
インテルのCPU市場における業績は、AMDとの激しい競争の影響で、長い期間にわたってダイナミックに変遷しています。長らく性能面での優位性を維持してきましたが、AMDのZenアーキテクチャとその後のリリースがインテルの地位に挑戦しています。
同社は戦略的な転換を進め、分散型チップ設計への移行やインテル・ファウンドリー・サービス(IFS)による競争力あるファウンドリーへの切り替え、IPビルディング・ブロックによるアーキテクチャの革新などを行っています。
また、AIにも注力し、CPU、GPU、ASICを含む多様なアーキテクチャを提供することで、AIの普及を加速させることに力を入れています。将来の需要市場は、AIの採用増加と同社の戦略的取り組みの影響を受けると予想されています。
AIロジック・シリコンのTAMは相当な規模になる見込みであり、AIに特化したシリコン・ソリューションが今後数年で大きな可能性を秘めていると予測されています。
AMDとの競争により、特にパソコン市場においてインテルの市場が侵食されることになったようです。各業界の強弱イメージは次のようになると考えられます。
デバイス業界
TSM=NVDA > AMD >|越えられない壁|> INTC
装置メーカー業界
ASML > 6920(レーザーテック) = AMAT > 8035(東京エレクトン) = LRCX
総合(利益ではなく業界掌握度で)
ASML > 6920(レーザーテック) = AMAT > $TSM=$NVDA = 8035(東京エレクトン)
インテル社決算まとめ
長らく変動が続いてきたインテルの業績は、2023年第3四半期においても振れ動きを見せました。同社が発表した売上高は142億ドルで、前年同期比8%減少しました。
帰属する1株当たり利益(EPS)は0.07ドルで、非GAAP EPSは0.41ドルでした。減収にもかかわらず、インテルの業績はガイダンスの上限を上回り、第4四半期の売上高は146億ドルから156億ドルの範囲になるとしています。
同社は2030年までに前年比10%~12%の売上成長を目指し、1兆ドルの市場機会を創出する長期成長戦略を発表しました。
インテルの過去数年間の業績と将来性
2022年の年間売上高は630億5,400万ドルで、前年比20.21%減。一方で、2021年の年間売上高は790億2,400万ドルで、2020年から1.49%増加しました。
そして、2020年の年間売上高は778億6,700万ドルで、2019年から8.2%増加しました。2023年9月30日に終了する四半期の売上高は141億5,800万ドルで、前年比7.69%の減少を示しました。
インテルは長期成長戦略の概要を発表し、2030年までに前年比10%~12%の収益成長を目指し、1兆ドルの市場機会を創出する計画です。同社は高成長の新興市場を切り拓き、サービス可能なアドレス可能市場を拡大することに力を注いでおり、
IDCはインテルの2027年のサービス可能アドレス可能市場が5,000億ドルに達すると予測しています。将来の業績は、AIの採用を促進する取り組みや、分散型チップ設計へのシフト、インテル・ファウンドリー・サービス(IFS)を通じた競争力のあるファウンドリーへの移行など、同社の戦略的な取り組みに影響を受けるものと予想されます。
将来の業績は、AIの採用を促進する取り組みや、分散型チップ設計への転換、競争力のあるファウンドリーへの移行など、戦略的な取り組みに左右されると予測されます。